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松濤大人塾再開!   9/20

すっかり仕事もコロナ前に戻ってスケジュールを入れる隙間が無くなって来ました!

名古屋のお客さんから昨日連絡があった「ダンバーが1つ戻らない」というトラブルの修理も、今日にねじ込むしか無かったので、早朝の新幹線で名古屋に行って来ました。
名古屋駅までお迎えに来て頂いて、急いで直して調律も済ませ、また送って貰ってガラガラの新幹線に飛び乗ったのに、

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なぜかおじさんと隣り合わせ。お互いに迷惑だよなぁ。

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窮屈な密で15時30分頃には渋谷に戻って来ました。


さぁ今夜はサロンで大人塾のコンサート!
久しぶりに元気な姿で皆さんに集まって頂きました。



今年初めての大人塾は川口成彦さんを迎えての「オールショパンをプレイエルで聴く」。

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私がまずはピアノの解説をして、1時間弱のプログラムを川口さんに弾いてもらうクローズドのコンサート。
1843年のプレイエルはオリジナルに忠実に再生した貴重な楽器。
430Hzのオリジナルピッチと合わせてショパンが表現したかった景色や感情を忠実に描いてくれる贅沢な空間を共有しました。
各界のVipの集まりなので写真はピンボケで御容赦!

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演奏後はワイン大人塾の本領発揮で、宮本さんセレクトの泡から赤ワインまで解説を交えて堪能しました。
料理はコロナ対策として、いつものビュッフェ形式から、Oさん考案の弁当スタイルも大絶賛。

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美味しいワインに料理とプレイエルで楽しむ、リアル・ショパンのサロンコンサートで今夜はみんな貴族気分。
限られた人数だからできる贅沢な大人塾。無事に終わりました。




松濤サロン ライブ配信機材チェック   9/19

コロナの感染防止で席を半分にするなど自粛要請で大きな影響を受けているエンタメ業界。
特にクラシックコンサートは、密集してエキサイトして聞く音楽じゃないから、こんな条件はあまり意味がなかったんじゃないかと思うけど、前後左右の座席が空いていてなんとゆったり音楽を楽しめるのかという贅沢を知ってしまったら…もう元に戻りたくないかも。

長期戦になるコロナとの共存ですが、逆にこれはチャンス。
サロンでは少人数で贅沢に目の前でコンサートを楽しみ、あとはライブ配信をすれば、世界に向けて無制限の席が広がる。
そういった場所をアーティストに提供すべく、レコーディングで使用している、高性能クラシック専用マイク&ハイビジョン4カメ設置で、有料配信のシステムを整えました

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新しい時代に迅速に対応するタカギクラヴィアです。




神奈川県立音楽堂   9/16

コロナ禍で危ぶまれていましたが、無事開催されました。
横浜交響楽団と坂本さんのブラームス・ピアノコンチェルト。

このホールは客席側からステージ上げがあるので、前回に引き続きホールのピアノを使用。
今日は13時入りなのに9時入りと間違えて早く来すぎたので、横浜工場で作業をやって時間を潰してから出直し。
調律が終わってロビーでくつろいでいたら坂本さんから電話で「弦が切れた」とのこと。
もうリハーサルが始まっているが、急いでステージへ。
見ると次高音が隣り合わせで2本断弦!

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いつもは5分以内で張弦できるけど2本なので、7〜8分かかる。
ソロならともかくオケも音出しを待ってるので張弦の仕上げをやってる時間は無い。
急いで張ってピッチを上げてリハーサルを続行してもらう。

やれやれ…ホールのピアノは状態が様々なのでこんなアクシデントもあるから困る。
今回のピアノは断弦修理の跡があったので調律は気をつけていたけど、リハーサルで切れるとは…。
まぁ本番で切れなくて良かったけどね。

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舞台スタッフさんが「一昨日保守点検をやったばかりなんですけどねぇ…」って言うけど、断弦は保守点検とは関係無いので仕方ない。
「そろそろ全弦交換の時期」というだけだ。

ともかくリハーサルにも本番にも迷惑をかけずにできたので一安心。
横浜交響楽団のスタッフさんも、「開場を遅らせなくて済んだので良かったです!」と。
まぁ開場時間まで立ち会いしていて良かった。
忙しい1日だったけど任務完了。

ホールのピアノは備品なので、修理調整も見積もりを取ったり入札したりで時間がかかるもの。
こういう事が起きると悪徳業者が、ほら見たことかと「だからピアノ買い替えてください!」と言って、せっかく馴染んできたピアノを新品に買い替えさせる。
オーバーホールすれば新品より音もタッチも良くなるのに、「そんなの関係ねぇ〜!そんなの関係ねぇ〜!」オッパッピィーだ。

音楽とは関係ないところで税金はかくして無駄に使われていく。車中で、そんな事を考えながら第三京浜で帰った。
本番前にちょっと水を差したけど、それを乗り越えて坂本さんの演奏は魅力的でした。





サントリーホール    9/6

先月23日はローズウッド。今日はCD75でコンチェルト。

今年はコロナ騒ぎで前半ほぼ全てのコンサートが中止か延期になってしまい、年間5回限定でコンサートやレコーディングでステージに上げるCD75もスケジュールに余裕があります。

今日はCD75初の女性ピアニストでコンチェルト。

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残念ながらコロナの自粛で客席半分だったけど完売です。
ショパンのコンチェルト2番、1番を1夜で弾く過酷なプログラム。
この日、午前中は別のコンサート(奥田弦君の夏休み子供向けのJAZZコンサート)が入っていて、搬入したらピアノ庫で待機して前のコンサートが捌けてからセリでピアノを上げてすぐにリハーサルという、調律も過酷なスケジュール。
やはりコンチェルトにも無敵なCD75。
オーケストラにも負けず良く鳴ってました。





取材     9/5    

10月17日に音楽之友社から出版されるムック本「究極のピアニスト達」の取材がありました。
「究極のピアニストといえばホロヴィッツ」というわけで、ピアノから見たホロヴィッツを語る取材。

ローズウッドは2001年、CD75は2011年、それぞれ10年周期で私の元に話題のピアノが集まって来た話と、今年4月1日にラフマニノフのスタインウェイがやって来た話で取材をまとめました。

ラフマニノフ・ピアノは1932年製のD型で、ラフマニノフがビバリーヒルズに引っ越すまでの10年間、ラフマニノフの自宅にあったピアノです。
ラフマニノフのあとはバーバーが譲り受け、ほとんどの曲をこのピアノで書いたと思われます。

その後資産家の手に渡り、そしてアメリカ在住の長谷川さんがオーナーとなりました。
その話を聞いたのは5年程前の事でしたが、今年になって「日本に運び修復して弾ける状態にしたい」と相談を受け、長谷川さんと私の共同プロジェクトが始まったのです。
1月末にニューヨークに行ったのはこの手続きもあったのだけど、その頃はまだコロナ騒ぎがほとんどなかったので検温だけで日本に戻って来れました。
帰国直後から急に雲行きが怪しくなり、空港閉鎖へと一気に進み、TAKAGI KLAVIER USA INC.のChimaさんから続々と入って来る情報も緊迫感を帯びて来ました。
JFKには職員が誰も出勤しなくなるらしいという情報には正直焦りました。

誰も居ない空港の倉庫に、こんな有名なピアノがポツンと何ヶ月も置きっぱなしになってたら危ない!
日本以外は何が起こるかわからないので、強行手段で強引に飛行機に乗せるしかない!

こんなとき頼りになるのはニューヨークの私の片腕、Chimaさん。
これまで数え切れない問題を得意のNegotiationで解決してくれた頼りになる相棒。
CD75の時も、ピアノは既に飛行機に乗っているのに、ワシントンにあるから買わないかと言われてるとか、ビバリーヒルズの超有名な俳優が買いたがっているとか、大騒ぎになった事を思い出しました。

幸い今回のラフマニノフピアノは現役で使われていた訳ではなくジャンク状態だったので、こっそり飛行機に乗せる事に成功してロックダウンの数日前、日本に向かって飛び立ちました。
そして通関を終えたのが3月末、私が対面したのが4月1日。
それは奇しくもラフマニノフの誕生日でした!

状態は鍵盤も押したらそのまま戻らず、全く弾ける状態ではありませんが、しばらく虫干しをし、データを取ってオーバーホールを開始します。
ピアノの鍵盤の蓋に着いた爪痕と、一緒に運ばれてきたオリジナルの椅子に、ラフマニノフとバーバーが座った痕跡を見つけるのも楽しい。

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ラフマニノフとバーバーとホロヴィッツは仲が良かったので、やっと3台並んで毎夜語りあっているのかもしれません。

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ラフマニノフが自身のピアノコンチェルトのオケパートを弾き、ホロヴィッツがピアノパートを弾いていた景色を再現するコンサート。
長谷川さんとのプロジェクト「ラフマニノフピアノとホロヴィッツピアノの競演」は、いよいよ来年から始まります。