スクエアピアノ

今日はとうとうスクエアピアノが出て行きました。
ご存知のかたは、ご存知。わが社の最長老ピアノ、1872年生まれのSteinway&Sonsスクエアピアノが、今日お嫁に行きました。
わが社の研究用に引き取られて来て約20年、今だ現役で活躍していた、スクエアピアノです。
この手の骨董品的な楽器は殆ど修復されていて、綺麗ではあるけれど、オリジナルの状態を保っているのは、博物館以外ではまずお目にかかれません。
その点このスクエアピアノは、楕円のチューニングピンや、銅線巻きではない(鉄製の)バス弦などなど、驚くほど当時の状態を保っていました。

昨年エイベックスから発売された奥村愛のアルバム「エンターテイナー」では、ガーシュインの小品数曲を、このピアノで録音しました。
ガーシュインが、このようなスクエアピアノで作曲していたというのは有名な話で、現にエンターテイナーなどをこのピアノで弾くと、まさにに雰囲気がピッタリ!
その他にも、録音やコンサートに何度も持っていった事があるので、このホントのホンキートンクに調律された音を聞いた人は結構いるはずです。

そのスクエアピアノが、ひょんな事から切望されて、ある人のところへ・・。
ちょっと寂しくなったけど、大事にしてくれそうなので、たくさんの思い出(勉強になりました)とともに嫁に出すことにしました。
んっ?1872年生まれ・・134歳! 
お嫁入りというよりは、余生を過ごすことになりました、だね。

料理番組

最近TVの収録の仕事が多い。
レギュラーの番組以外に、サロンでは半月に渡って、あるチャレンジ番組の収録中です。まだ詳しくは紹介できないんですがお楽しみに!
さて今日はNHKの番組で、「ピアニストの自宅にプロの料理人が食材を持ってやってきて、料理を作り、それに合わせて、即興でピアノを弾く」という良くわからない企画(笑)。
ピアニストから、「友人を招いた・・という設定になっているので、来て欲しい!」と要請が来て、まあうまいものが食えるんなら、と、引き受けた。
和風の材料を洋風に、といったコンセプトか。葉つき生大根をお皿代わりに、巨大なあわび、鴨肉、鎌倉のにんじん、筍、赤ワイン・・となかなかおいしそうだ。

いつものように、TVの収録は時間が長い。待たされたからって訳じゃないけど、乾杯ー!って飲んだワインが不覚にも空きっ腹に浸み込んだ。たちまち顔は真っ赤(笑)。もちろんセリフなどあるわけないので、主役達の会話にうんうん、うまいうまい、とか相槌打つだけ。
目立つことすると、カメラがこっちを向くので、ひたすら無言で飲む、食べるに専念。何のために出演してるんだろう・・と、苦笑しながら、更に顔は真っ赤(笑)
最後にチェロとピアノで一緒にコラボレーションのシーンを録ることになったら、「高木さんも一緒に」・・え?俺も?・・。
本番が始まってしまえば調律師の仕事は終わり!なんて言って、楽屋でワイン飲んで真っ赤な顔してることあるけど、まさか、引っ張り出されるとはねぇ・・。
二人が一生懸命演奏している横で、手持ち無沙汰にワイングラス持って真っ赤な顔してピアノに寄りかかってる調律師・・間抜けだね(笑)
カットしてくれるかなあー。キットカット。親父ギャグ全開!



ご無沙汰です

年度末から続いていた超過密スケジュールはようやく一段落してきましたが、同じく次々飛び込んでくるグランドピアノのオーバーホール修理は途切れることがありません。
これも我がスタッフ達の手際良い作業で、快調にこなし、今年は5月時点で、すでに30台を越えました!
ゴールデンウィークも終わり、気がつけばもう今年も折り返し地点が見えてきましたね(早!)
あっちこっちから「日記を更新せよ!」という期待とお叱りを受け、せっせと書いてるとこです。
振り返って日記を読んで見ると、今年に入ってから、忙しい忙しい!・・って話ばかりで、内容がないよう・・。(笑)

カーネギーホールに自分の楽器を持ち込んで、レコーディングをしたら、やりたいことは全部やり遂げたし、あとは振り返って本でも書いて、仕事は全部スタッフに任せ、のんびりやりたい仕事だけやろうと思っていたら、とんでもない!(笑)
仕方なくスタッフを増やしたものの、今年に入って正月以来休んだ記憶がない・・。やれやれ、たぶん人一倍仕事に責任感を感じてしまう性格が災いしてるのかも・・。
はぁ~どっか温泉でも行って、のんびり日記書きたいなあ(笑)

ラ・フォル・ジュルネ 2

あっという間にゴールデンウィークも終わり。
お待たせしました!怒涛の数ヶ月が過ぎ、ようやく一段落。
今日は阿波の国、徳島にいます!
昨日で恒例のラ・フォル ジュルネも終わり、我がコンサート部のピアノ達も続々帰ってきました。昨年より、国際フォーラムで開催される事になった、このフェスティバル、今年はモーツアルト特集。
5月5日に、わが社の貸し出し用の中から、フルコン5台、B型2台の計7台を運び込んだ。1週間近く大量にピアノが出払うのは珍しいことなので、久しぶりにサロンもスタジオも床にワックスかけをしたりして。
これだけ大規模の音楽祭となると、開催中でも主催者からいろんなオファーが舞い込む。
「今年はアーティストが多くて、リハーサル室のピアノが足りない。」夜中に「屋外ステージを増やしたいので、明日までにもう一台フルコンを入れてほしい・・・」などなど。
横浜の倉庫から、久しぶりにベヒシュタインのフルコンまで引っ張り出してきて、貸し出しの準備をしたのだが、この話は結局、消防法に引っ掛かるとかなんかで中止になった。しかしそのお陰で、工場も倉庫も片付け、ごみ捨て出来て、ラッキーでした!
(久しぶりにベヒシュタインEX!今度渋谷のサロンに持ってきますから、弾きに来て下さいね!)

ラ・フォル・ジュルネ

最終日5月6日は、展示ホールにホロビッツピアノを持ち込んでのソロコンサートがありました。
展示ホールそのものが1000人以上入るだだっ広いスペース、しかも真ん中にしつらえられた360度円形のステージは土俵のようで、音の響き云々よりもまず、音が聞こえない・・・(笑)。
しかたなく本番直前にPAを入れることにしたのだが、現場にはMC用のマイクしかない。取りあえずそれを突っ込んだ。
どうなることやらと心配ではあったけど、昼、夜の部とも、立ち見まででた1000人近いお客さんは、演奏が始まるとシーンと静まり返って聞いてくれた。演奏が終了すると、いつものようにこの120年前のローズウッドのピアノを近くで見たいお客さんで、ステージ前は黒山の人だかり。面白いのはほとんどの人がカメラつき携帯でピアノの写真を撮ること。何十台もの携帯がステージに向かって持ち上げられている姿は何か不思議な光景です。
これで今回の祭典も無事終了!明日は朝8時から7台のピアノを一気に搬出。この一週間、毎朝6時半から調律に入っていたスタッフの皆さん、お疲れ様!



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