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すみだトリフォニーホール

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さいたま芸術劇場で3日間、激しい録音を終えて戻って来たF1を待ちかねていた干野さんは、
昨日一日中、松濤スタジオで練習。
昨年秋、オペラシティでリストのピアノ・コンチェルトを演奏して以来の、F1の感触を確かめていた。
今日はすみだトリフォニーでバルトークのピアノ・コンチェルト第3番だ。

すみだトリフォニーは錦糸町にある。
昔はこの町にあまり良い思い出がなかった。免許停止になると、講習を受けに来る町だ。
私も数回お世話になった。(笑)
それからン十年後、この町に仕事でお世話になるとは思ってもいなかった(笑)

今回は昨年のシェプキン以来だから半年ぶりかな?
昼に搬入。ここはサントリーホールみたいに奈落からせりで直接ステージに上げる。
ということは、ステージのリフトの上にもオケの人が並ぶので、コンチェルトが終わって、
休憩になってもピアノは搬出できないって事だ。
最後まで居残りだから、オケの楽器搬出とも重なるので、ピアノを先に出せるように
前もってお願いしておく。これ重要(笑)

搬入後、下手袖で調律。
チャイコフスキーやスメタナなどオーケストラ曲のリハーサルが終わって、
ピアノをステージ上に引っ張り出す。
リハーサルは、客席で聴いてみた。
ここのホールでフルオケの場合、ピアノがかなり前に置かれるので、ステージ上では
ピアニストに返って来る音が痩せて聞こえる。
その為客席にも聞こえてないんじゃないかと不安になり、どんどんタッチが強くなるピアニストがいる。
ソロの場合はピアノ位置を音のピントが合う位置までいろいろ動かせるけど、コンチェルトはそうは行かない。
奥は指揮台がピアノの脚にぶつかりそうな位置にあり、手前はステージの崖っぷちだ(笑)
妥協も何も、置き場所はそこしかない。

さて、リハーサルは、予想通り、バランスばっちり!
ピアノの音はピアニシモからフォルテまで、オケの管楽器が被る部分でも
その中を乾いた音で突き抜けて来る。
倍音まではっきり聴こえるから、一安心、満足満足(笑) F1は凄い楽器だな、やっぱり。
そのスケールの大きさと、存在感は他の楽器では太刀打ち出来ない。
まさに百人オーケストラを従えて…と言う表現がぴったりだ。
ピアノコンチェルトで、こうやってピアニストが主役になれるって気持ち良い。
必死に弾いてるけど、オケの迫力に飲み込まれて、ピアノは時々しか聴こえないってのは良くあるけどね(笑)
リハーサルが終わって、ピアニストに、「バランスばっちり!もっと抑えて弾いても大丈夫!」とアドバイスすると、干野さんは安心してました(笑)
ピアニストと調律師の信頼関係って重要だ。
彼らが、失敗のできない東京での重要なコンサートでは、ほとんど私の楽器を使ってくれるのだから、責任は共有するのだ。
本番は更に上手く行って大満足だったけど、私の方はだるくて、熱まで出てきて、体調最悪。
しかたなく、搬出はスタッフに任せて電車で先に帰る。
う~熱で、寒い、だるい、寝る。