あっという間に今年も終わり

この不景気の世の中で、盲腸で入院した5日間を除けば、丸1日のんびり休んだ記憶がないぐらい、今年も忙しい1年だった。幸せな事だね…。
マグロのように、泳ぎ続けてないと、窒息して死んでしまうのかも知れないね(笑)

本来なら、今頃ジョージア州コロムバスでレコーディングの真っ最中のはず。
ボストンの友人にすっかり任せてしまったけど、順調に進んでいるだろうか…。
レコーディングやコンサートは、1つでも多くの回数をこなす事によって実力が上がっていくので、後輩の調律師達には自腹を切ってでも経験してもらいたい。
ステージの上は孤独で、教科書や人に聞いた理論や公式など何の役にもたたず、限られた時間の中で最大の効果の仕事をし、目立たず裏方に徹し、それでいて責任の重い仕事だ。
修羅場を一つずつ乗り越えて、ピアニストやスタッフの信頼を得て、それがまた次の仕事につながって行く。
音楽の世界で食べて行くって大変な事だけど、袖で本番の素晴らしい演奏を聴き、万雷の拍手を聴いていると、嫌なことも全て忘れて「良い仕事だなあ…さあ~また頑張るぞぉ!」って思う…音楽って不思議な力があるね…。
さあ、あと3つ仕事をこなせば今年も終わる。

最近、ヤフーで「タカギクラヴィア」を検索すると、なぜか、東国原知事応援サイトに行ってしまったり、検索のページに、私達は東国原知事を応援しています云々の文字が入ってたり、ホームページが変な事になっていました。
何人かのお客さんに、東国原知事を応援してるんですか?とか聞かれてびっくり!全く寝耳に水!
イタズラか?調べたら、HPを管理している会社が、同じサーバー上に東国原知事応援サイトも管理しているらしく、どうやらそれが混線したらしい、と平謝り。
まあ東国原さんは嫌いじゃないけど、変なサイトと混線しなくて良かった(笑)
いろいろお騒がせしました。

そんなワケで、年末年始はパソコン周りのメインテナンスに入るようなので、日記もこれが今年の最後になりそうです。
本年も読んでいただいてありがとうございました、来年も応援してね!

TBSニュースキャスター生放送                      12/26

クリスマスが終わると、あっという間に年末気分になるけど、我々は相変わらず仕事。
今日は赤坂のTBSで「ニュースキャスター」の年末4時間生放送だ。
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ピアノの出番は一番最後で、辻井伸行君が弾く。場所はAスタジオ。
持ってきたのは先日イベントで弾いたのと同じ楽器だ。
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14時に搬入して23時半終了だから、搬出は0時を過ぎるだろう。

リハーサルが終わってから調律の直しをしていると、たけしさんがピアノを弾いて辻井君に聴かせたいから、と楽屋からやってきて、みんなでわいわいピアノで遊んでいた(笑)
以前「誰でもピカソ」という番組でもずっとピアノを持ち込みしていたが、今田さんもたけしさんも、休憩時間になると、良くピアノを弾いていた。結構弾けるんでびっくり(笑)

本番は夜7時からの生放送でピアノは最後だから、待ち時間が長い。
温度差も激しいしピアノが心配だけど、もう何があってもさわれない。
トラブルがあったらどうしようもないけど、そこは長年のキャリア、「保証するよ!」と渋谷に帰ってきた。
テレビ局はいつもマイクをピアノの中に突っ込むので、どうしてもペタペタした音になってしまうが仕方ない。
今日のマイクはいつものAKGではなくて、新製品のピアノ内部に設置するタイプ。やっぱりおんなじだね(笑)
ともかく無事終了!やれやれ。
ピアノを搬出しに行ったスタッフが帰ってきたら、やっぱり日にちが変わってた(笑)お疲れ様!

メリークリスマス

おととい日本フィルの室内楽で使用したC型は、今朝サブちゃんが引き取りに来て、今日と明日のソロコンサート現場である原宿に連れていかれた(笑)
せっかく仕上げたので、毎日働いてもらおうってわけだ(笑)

私は、年末のスケジュールが動かせず、年末27日からアトランタでのレコーディングを、とうとうボストンの友人に任せてしまいました。
行けなくて、申し訳ありません(謝)

夜はピアニストEさんのお誘いで、お台場でディナー。
レインボーブリッジのライトアップが綺麗です。
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法政大学で室内楽                             12/23

今日も現場が4カ所も重なっている。
日本フィルの室内楽と、赤坂Blitzの平原綾香ファミリーコンサートとどっちに行くか迷ったけど、昨日、徹子の部屋に持って行ったセミコンC型の調整を仕上げたいので、日本フィルの方を担当する事にした。

朝8時、Blitzに搬入して戻ってきたトラックにC型を積み込んで、小平に出発。
13時半にホールに搬入のはずだが…ここは体育館か?
顔なじみの日本フィル事務局の人達と世間話をしている間に、可動式のイス席が現れて、これまた可動式のステージがゆっくり組み上がって、いつの間にか体育館がホールに変身! ハイテクだね~。(笑)
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今日はクラリネット、チェロ、ピアノで、ツェムリンスキーやメンデルスゾーンなどなど。
リハーサルを聴いてバランスをチェックしたけど、やっぱり可動式のステージは華奢なので難しい。
クラリネットは床の影響を直接受けないけど、チェロやピアノのように直接床に置く楽器は音が痩せてしまう。
でもこればっかりは仕方がないので、クラリネットを少し落としてもらう事で全体のバランスを揃える位にした。
今夜は搬出があっちこっち重なっており、法政大学は明朝搬出させてもらう事にしたので、今夜C型は法政大学泊(笑)

テレビ朝日収録                             12/22

東京に帰ってきたら、意外と暖かいのでびっくり!
今日は、スタッフ全員それぞれの現場に出てしまうため、徹子の部屋の収録に行くことになった。
収録進行を聞いたら、今日は3本撮りの真ん中。
これはあまり調律の時間が無いなあ…と思って、今日持って行くセミコンC型をあらかじめ調律しておいた。これで安心。

今回の出演者は、とても可愛いVnのE.Mさんと、伴奏はベテランの裏壁さん。
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彼のソロ・レコーディングを担当した時からのお付き合い。玄人受けする音楽家だ。
収録の合間に、来年の仕事の話をチラホラやって、収録は夕方5時頃終了。
ピアノを撤収してスタジオに戻ってきた。

今日はサロンでは朝からコロムビアの新人ピアニストの録音が入っていて、スタジオではジャズの佐山さんが、ピアニストにレッスンをしているので、居るところがありません(笑)


夜になって、江口玲の最新CD Dear America,Ⅱがレコード芸術/特選盤選出!のニュースが飛び込んできた。
これで今年出した江口玲のソロアルバム3枚全てが特選盤になって、めでたしめでたし(笑)
詳しくはレコード芸術1月号を買って読んで下さい。

移動日

大阪出身のHは、昨夜久しぶりに実家に帰り、朝10時に集合して出発!
途中、半年待ちで調律を頼まれていた、名古屋のお客さんのところに寄って一仕事。
横浜工場でピアノを降ろして、渋谷に戻って来たら夜10時。
待っていたスタッフと軽くミーティングをやって、お疲れ様!

大阪へ                                   12/20

早朝7時に古座川を出発!
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ピアノを2台降ろし、スタインウェイCD199のみと身軽になったデュトロ号は、渋滞も無く10時半に岸和田に到着してしまったので、パーキングで時間を潰して、昼過ぎにリーガロイヤルホテルに到着!
今夜は毎年恒例の稲本ファミリーのクリスマスディナーショーだ。
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リーガロイヤルホテルのタワー棟三階は、この時期いつもディナーショーが複数行われており、搬入搬出が重なって戦争みたいに大騒ぎ。
テキパキやらないとみんなに迷惑をかける。
こっちは毎年クラシックのディナーショー、隣の宴会場はポップスで、いつも隣のリハーサルがはじまると喧しくて調律も出来ない(笑)
今年は、お隣はつんくさん。

さて、隣りに比べりゃ静かなリハーサルを終えたら、後は自由時間。
ここで、モーツァルトピアノ担当のYは新幹線で東京に戻り、2日前から四国に行ってたスタッフNと交代。
お客さん達が3万円のディナーを食べてる間に、我々3人は大阪出身のHの案内で串カツのヨネヤに行ってきた。
ソース2度浸け禁止の串カツ屋(笑)
地下街で福引きやって年末ジャンボを買って、大阪をちょっと楽しんでみた。
(大阪出身の人をスタッフに採用したメリットだね)

タクシーで戻ってきて、ディナーショー終了後、CD199搬出。
今夜はリーガロイヤルホテル泊。



関西ツアー

毎日ばたばたしているうちに、もう12月も後半!
今日は朝6時出発で、和歌山~大阪ツアーに出発!
デュトロにフルコンCD199と、オーバーホールが完成したモーツァルトピアノと、急遽頼まれたヤマハのアップライトを満載。
モーツァルトピアノのオーバーホールを担当したスタッフのY、大阪出身なので今回のツアー適任の新人スタッフHも同行するので、荷物も人も一杯だ(笑)

土日渋滞を心配したけど、順調に進み、冬化粧の富士山が綺麗だ。
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途中、三重県の熊野の海岸で、先日ニュースで話題になったフェリー座礁現場を通過。
未だに巨大な船が砂浜に横倒しになっていた!
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予定通り、16時に南紀勝浦に到着。最初のピアノを降ろして古座に向かう。
ここで90歳のモーツァルトピアノを納品。3ヶ月振りに見違えるようになって帰ってきたピアノに、87歳のおばあちゃま大喜び。
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子供の頃に、このピアノを中古で買った思い出を話してくれた(笑)

ピアノを2台降ろして身軽になったトラックは、明日も早朝出発で大阪に向かう。
今夜は常宿、岡田邸泊

今日は誕生日

また1つ歳をとってしまった。
ベートーヴェンと一緒(笑)
すっかり人生を振り返る年齢になってしまいました(笑)

今年の大ニュースは盲腸入院でしょう(笑)
その後の根性ダイエットで15キロ減量して、20代前半の体重に戻したので、会う人ごとに
「別人かと思いましたあ~!」とか
「若くなったねぇ~」とか言われてます。
えへへ…って最初は喜んでたけど、じゃあ、痩せる前はよっぽど酷かったって事か!ってようやく気が付いた(笑)
そう言われてみれば、今年の冬の寒さは身にしみる。
思い起こせば20代の頃、冬の寒さはこんな感じだった。
冬があまり寒くなかったのは、地球温暖化じゃなくて、まとっていた15キロの脂肪のせいだったんだなあ(笑)

今日は横浜工場から秩父倉庫にピアノの大移動をやって、来週からの関西ツアーの準備。
スタジオでは、2ヶ月前に和歌山から持ち帰ってスタッフのYが孤軍奮闘していたモーツァルトピアノのオーバーホールが大詰め。
やっと音が出るようになって、90年前の元気を取り戻した!
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スタッフのNは、スタインウェイのアップライト1098にサイレントを取り付け中。
他にも、学校の音楽室グランドピアノのオーバーホールの為に引き取ってきたアクションが何台も並んで、スタジ
オは足の踏み場もない!
世の中不景気だけど、技術って有り難いね!
誕生日が来ると、今年もあと半月だ。

毎日食事会

先月から、ほとんど渋谷に帰れなかったため、人に会うスケジュールは今月中旬に集中!
困った事に誕生日の16日を挟んでしまったので、毎年恒例のピアニスト主催の誕生日会も重なり、ここのところ毎夜飲んだり食ったり(笑)
今夜はピアニストのKさん主催、目白の野菜ダイニングで誕生会。
気を使ってくれて野菜のお店だ(笑)
明日はピアニストのEさん主催、上野で寿司。
連夜の美食に備えて、朝昼は合わせて1000キロカロリー以下に抑えています(笑)

久々の東京

紀尾井ホールでのコンサート、2つのレコーディングをこなして昨夜帰ってきたルイス君は横浜の工場に戻った。
面白い事に、ホールで私だけが気になっていたホワイトノイズや、鍵盤の重量バランスは、予想通り見事に消え失せている。(厳密に言うと消えてはいないけど、目立たない)

ほらね~、「コンサートピアノはステージの上で育つんだよ!」と、いつもスタッフに言っているので、現実を見た新人スタッフも納得(笑)
最終的にどこを調整するかは、コンサートホールに持って行かないとわからない。
車が好きな人は良くわかると思うが、街中ですごく速いと思っている市販車でサーキットを走ってみると、まるで亀のように遅く感じる(笑)のと似てる。
これで、更にワン・ステップ上に調整が仕上がるので、来年が楽しみだ。

夕方、渋谷のスタジオに戻ったら、作曲家のGさんが来月のサロンコンサートの曲決めの為に、ローズウッドで練習中。
素晴らしいテクニックのGさんがローズウッドを操って弾くバッハに、居合わせたスタッフも聞き惚れていた。
我がコンサート部のフルコン達も、今年は相次いでオーバーホールを終えて、目移りするほどそれぞれが抜群に良い状態になった。
そんなスタインウェイ達に囲まれて、何たる幸せ(笑)
そんな話を肴に今夜は、近所の鰻屋「いちのや」で、熱燗呑んじゃった(笑)


秋川キララホール 録音最終日                    12/10

今日も快晴、なれど痩せたので寒い。
今日は最終日、やっと帰れます。

朝から小曲を2曲録り、早めにお昼を食べに行ってもらって、私は1人ホールに残って作業。
午後からは、録り直しの楽章をやって、無事16時に終了!
夕方のラッシュにも関わらず、18時前には渋谷に到着。
今回使ったCD368ルイスは早速チューニングアップに入って、来年のショパンのレコーディングに使用します。
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今回も猛烈に働いた江口君は、明日ニューヨークに帰るらしい。
年末のアメリカでのレコーディングの打ち合わせをやって、お疲れ様!


秋川キララホール 録音2日目                   12/9                 

昨夜はみんなで、昭島駅前にある牛角に行き、夜12時まで呑んで食べた。
我々スタッフは駅前のホテルだから歩いて帰ったけど、アーティスト達は別のホテルなので、可哀想にタクシーでホテルへ(笑)

しかし翌朝、ホテルの朝食にびっくり!
主食が「パン or おかゆ」という究極の選択。
日本中のホテルに泊まったけど、朝食にご飯がないホテルは初めてだ!
パンなら、大しておかずがいらないからなのかなあ…(笑)

今日は午前中に昨日のソナタの残り1曲、午後からはサン=サーンスを録る。
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この曲は15年位前に、ニューヨーク郊外のライという町で、チー・ユンのヴァイオリン/江口玲で録音した思い出がある。
その時スタインウェイから借りたピアノは、後に台湾に渡っていて、数年後に江口君は偶然再会したらしい。
が、見違えるように弾きにくくなってたそうだ(笑)
通常、3日間の録音で2日目はもっとも録音時間も長く、アーティストも楽器も過酷でありながら、精度も安定度も求められる。
初日は、マイクセッティングやバランスなどの音決めで半日潰れるので余裕がなく、3日目は機材撤収があるので、早めに終わらなければならず、あまり時間の余裕はない。
2日目にはほとんどのメインの曲を録り終えて、したがって全ての事を掘り下げて追求できるのは2日目だけということになり、ほとんどのメインの曲を録り終えてしまわなければならない。

キャパ700人のキララホールは、大きさも適度、担当の人もとても親切で気持ち良く録音できる。
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響きは多めなのでヴァイオリンや歌は楽だけど、ピアノには響き過ぎるので、ソロはともかく合わせものには工夫が必要…しかし響かないホールよりはましだ。
エアコンのon offによる温度差で建物がパチパチ鳴る現象が多いのと、時折通る米軍の飛行機がちょっと困るけど、相対的にはしっかり作ってあるので、なかなか良いホールですよ。
近くにホテルがないのが一番困るかなあ…。

ピアノは、更に上を目指す為の課題がほとんど出尽くしたので、帰ってからのチューニングアップが楽しみだ。
中央から下にかけての鍵盤バランスを更に見直すことと、次高音の弦を数音外して、カポダストから発生する音楽的でないノイズや一本唸りを取り除く、などなど。
今回のアンサンブルでは、先週のピアノソロの録音では気にならなかった部分の課題も発見できた。
もちろんこういった部分は、コンサートやスタジオでは全く気にならない程度のないようだが、こだわるとはこういう事だと思う(笑)
具体的に説明すると、鍵盤を下から2ミリ位戻すだけで、ピアニシモの連打が綺麗に入り、そのままスムーズにクレッシェントしていってフォルテになった時にも、鍵盤がもたもたしない(鍵盤の存在を意識しない)で弾けるということだ。
当然、コンサートホールのスタインウェイのレベルを数段上回っていなければ、ホールにスタインウェイがあるのに、アーティストやレコード会社がわざわざピアノを持ち込んでくれって頼む訳がない(笑)
こういった調整のほとんどが、私がウィリアム・ガーリックのところに居たときに習った事だ。
さすがに設計開発の天才だけあって、動いているピアノのアクションの状態をもっとも良く知ってる人だった。
彼と、理想のスタインウェイの調整について、一日中語り合った頃が懐かしい。
彼がスタインウェイを去った事の損失は計り知れないと思うのは、84年以降のスタインウェイ(ニューヨーク)の設計上の混乱を見れば明らかだ。


今夜はしっかり9時まで弾いて、ヴァイオリイストはホテルにお届け。
我々スタッフと怪物江口君は、ホテルの近くの居酒屋で軽く一杯(笑)

秋川キララホール 12/8

今日から3日間、ユニバーサルミュージックのレコーディング。
ピアノは、またまたCD368(ルイス)を持って来た。最近流行ってます(笑)
このピアノが先月日本にやってきてから、既にコンサートデビューを果たし、レコーディングも早2枚目。
ピアノは本番をこなしながら育つ。
この1ヶ月で見違える程、楽器として育ってきた。

今回は、ヴァイオリン/江口 玲の共演だ。
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R.シュトラウスやドビュッシー、サン=サーンス等を収録予定。
ヴァイオリニストは、著名なあの人(笑)
レコーディングは非公開の場合が多いので、なかなか書けない。
日記で日にちが飛んでいる時は、レコーディングをしている事が良くある。
自社レーベルのレコーディングの場合は、極力公開しますよ(笑)

キララホールは、去年もレコーディングで来たけれど、その時はホールのピアノを使ったので、持ち込みは久しぶり。
良く響くホールで、昔は録音に良く使った。
交通の便が悪かったのと、その後秩父ミューズパークや、埼玉芸劇、笠懸野文化ホールができたため徐々に使われなくなっていたが、最近高速道路が開通してすぐ近くにインター
もでき、渋谷まで1時間!凄く便利になった。

このホール、改めて使ってみると、石の響きで建物もしっかりしていて、なかなか使いやすい。
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ホールの周りにスーパーやレストランも増えて、昔より格段に使いやすくなった。
秩父より断然近くて、音も良くて綺麗。
最近は録音するホールには困らなくなったね(笑)

今回のユニバーサルのエンジニアは久しぶりにSさんだ。
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レコーディングエンジニアも、ベテランはみんな顔見知りなので、狭い業界だね(笑)
今夜はユニバーサルミュージックが取ってくれた昭島のホテル泊。

CD368でのレコーディング最終日                  12/5

CD368でのレコーディング最終日
早くも録音3日目、最終日だ。
昨日はコロムビアのプロデューサーやマネジメント、カメラマンなどお客さんが多く、それぞれ手土産持参だったから食べるものは豊富!

今日はガーシュウィンのプレリュードから録音開始。
今回の使用楽器は、まさにゴドフスキーやラフマニノフ、ガーシュインが活躍していた時代の楽器なので、音色もピッタリだ。
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次高音から最高音にかけて抜けるようにクレッシェントして行く鳴り方はエキサイティング!
面白いことに、高音域が良く鳴る楽器をピアニストに与えると、なぜかカンパネラを試し弾きする(笑)
実際、楽器によって曲のイメージがはっきり変わってしまうことは良くある事で、気持ちよい響きで鳴るセクションは無意識に弾きたくなるものだから、作曲する時も、よりイメージが広がる。
こういった楽器が巨匠時代になかったら、このCDに収録したような曲も生まれなかったに違いない。

午後の2曲目は最後の曲、スクリャービンのファンタジー。
いやはや、改めて聴くと奥深い曲だ…。
モーツァルトやベートーヴェンの時代から、ショパン~リストの時代の後、クラシックを引っ張ってきたロシア系や東欧の音楽家達によって、ピアノ音楽は行き着いてしまったような気がする。
それとともに、スタインウェイという楽器も、この時代に完成された。
残念ながら、人は行き着いてしまったら、迷い行き詰まって、得てして違う方向に進んでしまうもの。
その時やっと、あの時がピークだったと気が付くんだね、
前衛的な近代音楽も、ピアノもそうだね…なんて事を考えさせられた。
今の時代、もうこんな曲誰も書けないよね。

今回のCD368も、この3日間でずいぶん成熟してきた。
100年前のこのピアノが、恐ろしい程のポテンシャルを秘めた楽器である事に録音スタッフ一同、改めて感心した。
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ただ面白いのは、響板が若いので、100歳でありながら真新しい楽器のように瑞々しい音で鳴るのだ。
エンジンを載せ替えた名車が、まだ慣らし運転中のようなものだ(笑)
古い壊れそうな楽器ではなく、新たな命を吹き込まれて蘇ったこのスタインウェイは、冷凍マンモスのように21世紀の現代に現れ、ラフマニノフやスクリャービンの音を再現してくれる。
楽しくも夢のある話ではないか(笑)

珍事!!                                 12/4

今日は、フコク生命チャリティーコンサートの為に福井県に来ています。
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社長はレコーディングのため、今回は私(N)が担当です。
Nさん&Tさんのデュオと、ゲストにYさんのヴァイオリンが加わり豪華な内容です。
15時からリハーサルなので、それに間に合うように2台の調律をしていたのですが、フコク生命のFさんから14時前に連絡が入りました。
福井に皆さんと到着したという内容かと思いきや、それどころではありませんでした!

「小松空港が自衛隊機の事故で滑走路が塞がれてしまい、空港で降りる事ができませんでした!」

えっ?まさか?

「もしかして、今羽田ですか?」
「はい」

…リハーサル時間に間に合わないどころか、本番スタートの時間に間に合うのか!!


その後、Fさんとアーティスト3人は飛行機を諦め新幹線でこちらに来ると連絡があり、フコク生命本社のTさんからも連絡が入ったりと急に慌ただしくなりました。
後で聞いた話ですが、小松空港に近付き15分後に到着するというアナウンスと飛行機の下降も体に感じていたのに、その15分が随分長いなと思っていたら「富士山」が見えたとのこと?!
到着直前の事故だったのですね。

結局、本番の開始時間を送らせて、何とか開演へとこぎつけましたが、NさんとTさんは一度もピアノに触る事なく、いきなり本番に挑みました!
「(リハーサルなしで弾くのは)学生以来」と本番終了後に笑ってらっしゃいましたが、大変な事だったと思います。
私も大変不安な気持ちで見守っていましたが、お二人ともそんな事を全く感じさせない演奏で、お客様を魅了していらっしゃいました。
当初より遅い時間からのスタートでしたが、会場にいた子供たちも最後まで大きな拍手を送っていていました。
お客様も今夜は特別な思い出のコンサートになったのではないでしょうか(笑)。

CD368でのレコーディング2日目                     12/4

今回のリッチモンドホテルは、新築で部屋も広くてなかなか快適なホテルだ。
昨夜は雨だし寒いし、ホテルのイタリアンレストランで夕食にした。
今回は、ラヴェル:ラ・ヴァルス、バラキレフ:イスラメイ、グリプス:スケルツォOp.6の3、ファリア:アンダルシア幻想曲などを収録しているので、約1000席で奥行きがある今回のホールは、スケール感が出てやりやすい。
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今朝は9時にホールに入って、ノイマン君に挨拶(笑)
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調律を済ませて、音色の粒揃えを更に念入りにチェックした。と言うのも、今日はチャイコフスキーの「白鳥」ゴドフスキー版の収録があるからだ。
内声は靄のかかったフワフワとした感じを出したいけどモコモコになっては困るし、メロディーラインがそれより少し浮き上がって聴こえるようにする為には、ソフトペダルの調整が全て。
当然粒揃いは神経を使う。
ピアニストがやりたい事が音色となって明らかに変わらないと、CDには その差があらわれがたい。
CDが発売されたら聴いて見て下さい(笑)
白鳥の次は「花のワルツ」とチャイコフスキーが続く。
今日はビデオの撮影や写真撮りがあるので、カメラマンがステージに張り付いているのに、ピアニストは気が散るどころか、録音は順調に進んでいる。
ほとんどのレコード会社各社は、情報解禁になるまで詳細を公表しないので、まだピアニストの名前などは書けないけど、才能あふれる若手ピアニストの録音をやってます(笑)


さて、福井に行ったスタッフから連絡が入った。
小松空港が自衛隊機の胴体着陸事故で閉鎖されてしまい、アーティストの乗った飛行機は羽田に引き返して、新幹線に乗り換えて福井に向かうので、会場到着が19時近くになるらしい。
リハーサルはできるのだろうか…。ソロならともかく、2台ピアノはリハーサルやらないとね…。
一方、こちらのレコーディングは今日も楽しく順調に進み、スタッフ一同、発売が楽しみだ!と、夜の居酒屋で仮打ち上げ。
明日は2曲を残すのみ。

CD368レコーディング・デビュー!                    12/3

今日から3日間、コロムビア(DENON)のレコーディングをやる。
先日、紀尾井でコンサートデビューを飾ったCD368のレコーディングデビューだ。
ニューヨークで響板やピン板などのボディ周りのオーバーホールを済ませて、先月日本に到着したばかり。
引き続きアクションは私の仕事なので、夜な夜な作業を続けてきた。
「命掛けでオーバーホールした(笑)」と言うルイスの仕事は丁寧で、私の指示に忠実に従ってくれている。
昨夜もJTTホールから帰ってきて、夜遅くまでアクションのチューニングアップをやった。
鍵盤のアップの重量は変えずに、ダウンの重量を3グラム軽くした。
同時に慣性質量も軽減したので、わずか3グラムとは思えない軽やかなタッチになった。

朝9時搬入なので、7時に渋谷で積み込んでホールに向かった。
楽器を下ろしたトラックは、そのまま横浜工場に向かい、別の楽器を2台積んで、明日からのフコク生命チャリティーコンサートに向かう。
それぞれ渋谷と台東区で、朝からコンサートの調律をこなして、夕方から福井県に向かって出発するそうだ。
これらは全て女性スタッフの仕事。
朝から雨が降りやまない。福井に向かう道が雪にならなきゃ良いが…みんな頑張れ!

こちらは、ピアノソロのレコーディングなので、じっくり調整しながら楽器を仕上げて行く。
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コロムビアの録音機材も、お馴染みのB&Kとショップスのマイク以外に、今回は久しぶりにノイマン君も登場。
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人間の頭の形で耳の中にマイクが仕込んである。
ヘッドフォンで聴く場合と同じ条件に音が録音できるという代物。
この耳はなんと本物のように柔らかいのが不気味(笑)
サウンドチェックが終わって、録音スタートが14時~順調だ。

JTアートホール                               12/2

昨日の朝にピアノは搬入して調律してしまったので、今日は 調律14時時アップ。
と言っても、余裕のゆうちゃんで12時半頃ホールに出勤(笑)
コンサートホールに行ったら自分の楽器がステージに出ているって変な感じです(笑)
搬入がないって楽だけど、一晩よその子になっていた我が子は、昨夜は良く寝れたのだろうか?

このJTアートホールは虎ノ門にあって、キャパ256席でフラット。
ピアノには、ちょっと響きが多すぎるけど、都心ではなかなか貴重な、音の良い豪華な小ホールです。
このホールを残してくれるのなら、皆さんもっとタバコを吸いましょう(笑)
余談ですけど、昨今の嫌煙運動でほとんどのホールは禁煙。
にもかかわらず、ここはあちらこちらに喫煙所があって、タバコも吸い放題(笑)
さすがに客席は無理だけどね。
アサヒビールが所有するアサヒスクエアでは、すぐ隣にビアハウスもあり、リハーサルや本番中にビールを飲んで赤い顔してても、お咎めなし(笑)ところ変わればだね!

昨日はリハーサルだけだったので、調律の狂いもほとんどなく、まずは簡単に弦の当たりや、鳴りむらなどをチェック。
毎日ホールで楽器を仕上げられるので、幸せ(笑)
わざわざホールを借りたら、お金が大変だ。物は考えようって事だね‥。

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それにしても江口玲というピアニストは、忙しい。
今回の帰国でも、ほぼ毎日のようにコンサートをこなして、しかもほとんどが、違うプログラムだ。
その中に自身のソロコンサートや、レコーディングもあるのに…。
譜読みの速さは驚きの最短2日でできるらしい。
しかも、ご存知のように、その全てのコンサートで、アーティストや聴衆から、喝采を浴びる演奏をするのだ。
楽譜を読むのではなく、音楽を読む力がなければ、なかなかこうは行くまい。
ピアノ弾きは世の中に履いて捨てるほどいるけれど、音楽家と呼べる人は数少ない。
江口玲は今、とても油が乗り切ってます。美味いです(魚か?)
今日はちょっと誉めてみました(笑)

今日は向山さんと、とても音数が多い難しい曲をやってます。
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ハンブルクは無難にコロコロ綺麗な音で鳴ってます。
私は今夜、明日から始まるコロムビアのレコーディングで使うCD368の鍵盤を3g軽くして、反応を良くする作業をやらなければならないので、搬出はスタッフに任せて、お先に渋谷に帰ります。
虎ノ門だから近いね。


JTホール&松田理奈トリオ・サロンコンサート             12/1

虎ノ門にあるJTホールは日本タバコが所有するホールで、260席位の小型で贅沢なホールだ。
昨夜のカザルスホールは500席位なのに、閉館。客席数だけの問題ではないね‥。
まあ、私もかつては1日100本近く吸う超ヘビースモーカーだったので、毎月30000円近くを寄付してきたわけだが(笑)
渋谷からも近いし、調律には何度か来た事あるけど、ピアノを持ち込んだのは初めてだ。
実は本番は明日で今日はリハーサルなのだが、ピアノは今日から持ち込んだ。
向山佳絵子/江口玲で、シュルホフ、ドホナーニ、ドヴォルジャークなど、東欧の珍しい作品をやる。
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昨日カザルスで、どんなピアノを持って行こうかと江口君と相談し、ホールの大きさや曲目から、今回はハンブルクを持って来た。
3日前に辻井君、昨日はサロンで使用し、すでにコンサート・コンディションになっている。
今日はリハーサルのみだし、調律はやらなくて良いかなあ…と思ったけど、せっかくホールは貸切だし時間もあるから、ソフトペダルの音色調整などをやった。
コンサート用の楽器は、ステージの上で調整しなければ、必ず失敗する。
午後になって、アーティスト登場。
チェロとピアノのバランスを聴いて大体の感想を述べ、私は渋谷に戻った。

サロンでは、松田理奈のトリオが今夜のサロンコンサートの為にリハーサルをやっている。
今、ドイツから一時帰国している理奈ちゃんに会うのは一年振り!
また少し大人っぽくなって帰ってきた(笑)
何しろ15歳の頃から知ってるので、会うたびに成長がわかって、面白い(笑)
人気者なので、大入り満員。
開場前からサロンの前は男の人達が集まって来る。
いつもとは雰囲気が違って、圧倒的に男性ファンが多い(笑)
ファンにとっては、目の前でアーティストを見れるサロンコンサートは、実は穴場。
本番は、さらに一回り成長した松田理奈の演奏が聴けた。
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また彼女の演奏会を企画しよう。

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