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秩父レコーディング                           1/18

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今日から21日まで、ミューズパークで、韓国人テノール、チョウ・ハンスさんのレコーディング。
ハンスさんは、90年のチャイコフスキー・コンクール1位、アジア人初の優勝者として話題になった。
ワールドカップで韓国国歌を歌ったので、記憶に残っている人も居ると思う。

久しぶりのミューズパーク、しかも魔の1月。今年の寒さは異常だ。
朝9時にホールに着いたら、完璧に冷え切っている。
いつもの温度計を見ると、ステージ上で何と10度以下!しかも湿度17‰!
トラックからピアノを降ろして調律を始めてもピッチはどんどん上がってくる。
秩父ミューズパーク名物、夏冬の過酷な温度湿度との闘いだ(笑)
午後になって、ようやく温度は上がって来たけど湿度は低い。まだまだピッチは不安定。
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今日の録音チームはビクター系で、「アコースティックレコーズ」という名前の通り音に凝っているチームだ。
マイクセッティングにはかなりの時間をかける。
それにしても、極寒のミューズパークの録音は辛い。
我々は楽屋でモニターしているだけだから何とかなるけど、アーティストは過酷だ。
暖房を切ったホールで、深々と冷えて行く指と格闘しなければならない。
今回は秩父ミューズパーク冬用小道具を持参してきたので、ピアニストには喜ばれた。
電気毛布とヒーター。これなしでは良い演奏できません(笑)


このステージで調律をやっていると、オープン当初から5年間の賑わいを思い出す。
(スタインウェイ戦争に書いた通り)
その後、楽器の保証期間も終わり、調律を外部にも開放した。
我々は自社の楽器を持ち込み、活躍の場を日本中に求めて旅立ってしまったのだけど、今、私を支えてくれている多くの音楽業界の人のほとんどが、このステージで知り合った人達だ…。
そのお世話になった音楽堂も最近全く話題にもならなくなった、
久しぶりに来てみると、スタッフもすっかり居なくなり、大幅な予算縮小のせいか、老朽化が進み寂しい限りだ。
こういった施設は、財団なり市民評議会なり、ソフト面を主導する地元の組織が根付いてないと、必ず行き詰まってしまう。
少子化の世の中、ただ子供の発表会をやるだけでは、先細りになる事は目に見えている。

さて、録音は予想通り寒さとの闘いで、アーティストの為に休憩時間に暖房を入れると、ピアノの調律は温度計のように狂ってくる。
と言っても、ここで直してしまうと肝心の本番の時に狂いだすから、無視。
いつもとは逆にピアノよ、早く冷えきれ!と願うのが秩父の冬だ(笑)