スタッフ達は、ほとんど毎日のように、都内のレコーディングスタジオへ調律に行ってます。
今日のスタジオは、担当のNさんが秩父にオーバーホールに行って留守の為、私が担当しました。
お台場近くの某スタジオ。
ここには珍しくスタインウェイのフルコンが入っていて、ずいぶん前に弊社のスタインウェイをもう一台持ち込んで二台ピアノのレコーディングをやった事があります。

今日は懐かしい因幡晃さんのレコーディングとの事。
1ヶ月位前から何度か録っていて、今日の2曲で最終日のようです。
13時アップで調律。
ぞろぞろスタッフの人達が入ってきて、なんだか挨拶されます。
我社のスタッフNは良く知ってるけど、私は初対面なので、どの人がプロデューサーか、ピアニストか良くわかりません。
お決まりの名刺交換会(笑)
プロデューサーのMさん、なんと「スタインウェイ戦争」を手に持っていて
「いや~面白かったです!」
まさに名刺代わりの本だね(笑)
そしてお決まりの質問コーナー(笑)
なにしろ同じ音楽業界なので、まさに1を聞いたら10わかる。
ひとしきり盛り上がって、話をしているうちに、
「あれ?あの時の!」
どうやら、エンジニアのYさんもピアニストの塩入さんも、以前一緒に仕事してました。
業界狭いね(笑)
今夜のお楽しみは、友人宅での秘密パーティー。
1本ン十万円のワインやシャンパンを何本もポンポン空けて、呑む(笑)

一緒に行った、お友達の佐山雅弘&三木俊雄サンも唖然!
この話は書かないつもりだったけど、あまりに凄いワインの量と品質に、今日の他の仕事の話などふっとんでしまって記憶にないので(笑)

ジャズ界のゴールデンコンビの名演奏をご披露して、素晴らしい料理と最高級ワイン。
貴族のような一夜だったね(笑)
本体部分のサウンド・ボードやピン板、ピン、弦、ダンパーなどを、新品に交換して日本に空輸する。
ここまでが、TAkAGIKLAVIER U.S.Aの仕事。
成田で通関して工場まで運んで、全塗装とアクションのオーバーホールをして最終的に仕上げるのが、タカギクラヴィアの仕事。
綺麗に仕上がったM型は、ピアニストKさんの練習室に納品となりました。
運送はサブちゃんです。


今日は、品川で開催されるヴァイオリンの奥村愛ちゃんのコンサートにもB型を貸出したので、サブちゃんは朝から行ったり来たりで大忙しだ(笑)
もう梅雨入りじゃないの?
今日のサロン利用は、毎年いらっしゃる東京スクールオブミュージックの課外授業。
レコーディング・エンジニアと作曲科の二年生が、ピアノの構造と調律やレコーディング現場の話しを聞く、というテーマ。

講師はスタッフのNさん。
レコーディングスタジオでの調律の裏話などをみんな熱心に聞いていました。
スタインウェイを弾いても良いとなったら、ピアノの周りは黒山の人だかり!
どうも大人しい若者達と思ったら、半分位が韓国、中国!
いったい日本人の若者はどこに消えたんだ??(笑)
今日も雨
そろそろ梅雨入りなのか、いやな雨が続いています。
スタッフ達は、都内高校の音楽室のグランドピアノのオーバーホールに通っているチームや、先日ニューヨークから届いたスタインウェイの仕上げをやるチームなど、急ぎの仕事に手を取られているので、今日の「徹子の部屋の」収録には私もかり出されて付いて行きました(笑)
テレビ朝日のスタッフもすっかり慣れて、ピアノのペダルやら脚やら運んでくれるので、タカギクラヴィアの新人君よりよっぽど頼りになります(笑)
出演者がピアニストなどで、本編と別撮りの場合はフルコン。
ピアノがメインでない場合はセット内に屋根を外したB型を置くってパターンが定着して来ました。
今日はセット内に置くパターン。
いつもゲストが座っているソファーの後ろに、テレビ局のスタッフ総出で、よいしょっ!と高さ20センチ位のセットに乗せます。
調律はスタッフのNが担当。普段テレビでは見れない角度から写真を一枚(笑)

昼前に準備が終わって、私は隣のサントリーホール正面で月刊ピアノ編集長のUさんと待ち合わせ。
Uさんとは、月刊ピアノが創刊した頃からのお付き合いで、初めてお会いしたのはミュンヘン。
DENONレーベルのレコーディングで、ピアニストK君のアルバムをドイツで録音した時に、創刊間もない月刊ピアノの取材でUさんが来ていました。
女性なのに豪快なUさん。帰りの空港でホテルに飛行機のチケットを忘れてきたことに気がついたり、ここでは書けない事件連発の珍道中で、いっぺんに仲良くなりました(笑)
テレビ朝日の方は、15時に搬出して終了。
夜は偶然思い立って、事務所に残っていたスタッフ5人を引き連れて、恵比寿のピッツェリアドォーロでイタリア料理食べました。
従業員慰安だね(笑)
スタッフ達は通常業務で、録音スタジオや学校関係に出発して行った。
これから梅雨時期に入ると外回りは大変だ。
私は午前中、人に会ったり事務仕事。
夕方から、友人のTさんに頼まれたパーティー仕事があるのだが、ちょっと中途半端に時間が空いてしまった。
それならばと、延ばし延ばしにしていた我が愛車ホンダS800の、エンジン・オーバーホールをやる事にした。
今回はエンジンのフロントカバー内部の修理なので、エンジンを下ろさずにできるから、延べ4時間以内で仕上げたい。
最近、社用車に乗るのも飽きてきたので、久しぶりにS8やロータスを直して、仕事に使いたくなってきた(笑)
2時間程作業をやって、続きは後日のお楽しみ!
オイルまみれの手を洗って事務所に戻ったら、今日のパーティー仕事をお願いしたヴァイオリンのMちゃんとピアノのNさんが、練習にやってきた。
そろそろ時間になったので、私の車で京王プラザホテルへ。
心配していた通り、パーティーは立食でワイワイガヤガヤ…。
それでも一生懸命演奏してくれたお二人に、お詫びをかねて韓国料理をご馳走して帰りました。

車なので、ノンアルコールとは寂しい(笑)
技術的な事も書いて欲しいというリクエストにお応えして、今日は、貸出用ピアノのオーバーホールを始めましたの巻。

それぞれのコンサートやレコーディングのスケジュールと照らし合わせて、順番にとりかかる。
我社の貸出用スタインウェイは、ほぼ3年で全弦を、ハンマーヘッドは大体4年で交換する。
つまり、いかにレコーディングに使われているということ。
コンサートなら、1日せいぜい数時間の使用なので大した事はないけれど、レコーディングは何倍も弾くので、消耗が激しいのだ。
またコンサートでは、ピアノから出るノイズなどあまり目だたないけど、レコーディングでは、マイクが顕微鏡のように音を拾い、ノイズがあると音楽をジャマしてしまうため、一番神経を使う問題だ。
特にアグラフから出るノイズは、明らかにホワイトノイズとして再生されるので無視できない。
そして、調律師がピアノを壊す典型的な例がこのノイズなのだ。
これは、経験が少ない、あるいはセンスの無い技術者が、調律の時に過度のテストブローで、激しく振動している弦を引き上げ、アグラフやカポダスト・バーを傷付けたために発生するノイズ。
テストブローは適度に、またテストブロー直後は弦を引き上げない調律をしなくてはならない。
とは言うものの、昔はスタインウェイのアグラフも丈夫だったけど、20年位前からだんだん材質が落ちて、今や消耗品になってしまった。
我社のスタッフ達は、全弦交換などわずか2日で完璧にこなし、大した修理とは思ってないので逞しい(笑)
最近はピアノが売れないので、見よう見真似で修理をやり始めた調律師を見かけるけど、慣れていないので時間がかかる。作業が大変だから高い修理費を請求する。
昔から腕が良い人は仕事が速いのだ。
下手な人は時間がかかる上に、安いかと言えばそうでもない。
なのに、お客さんは時間がかかれば丁寧にやってくれたと勘違いして、実は何倍もレベルの高い仕事をして早く終わった技術者に対して、「前回の人はもっとじっくりやってくれました!」とクレームを言ったりする(笑)
これが技術者の矛盾だ。
しかし、車の世界はすでに対応策が取られていて、マニュアルの時間工賃は、中級の技術者が部品や工具を手元に置いて、普通のペースでこなせる時間で決められている。
最近、事業仕分けが話題だけど、税金で行われるコンサートホールのスタインウェイのオーバーホールは、ほとんどが随意契約だ。
命に関わる医療や、車、エレベーターの保守に至るまで、広く公開入札で行われる時代に、命に関わらないピアノの保守が、役人の勉強不足のせいで、盲目的に随意契約になっている。
恥ずかしい限りだ。
富士スピードウェイ?そりゃ行くでしょ(笑)
30年振りの富士スピードウェイ。
鈴鹿や筑波は、我がRSC仕様のホンダS800レーシングにとっては、ホームタウンだけど、富士は走った事ありません。
勿論レース観戦は良く行ったけど、まさかコンサートで行くことになるとはね…(笑)
ってな訳で、快晴の今日は朝10時搬入で、山下洋輔 with ZAZEN BOYS in JAPAN JAM 2010。
富士スピードウェイ特設ステージで、昨日からやっている大きなイベントだ。

いろんなバンドが2カ所の巨大な特設ステージで交互に演奏していて、山下さんの出演は16時から30分位だけ。
その為に東京からスタインウェイのフルコンを運ぶという、さすがに大御所!
しかしこういったイベントの常で、調律の時間などあってないようなもの。
今日もやっぱり、サウンドチェックが長引いて、他のバンドの大音量の中、感だけで調律をやらざるをえない状態(笑)
しかし、どんな状況でも、同じ条件なら最上の仕事をする事が信頼を生む。
こんな時一番大事なのは、時間を守る事。

11時アップで調律を終えたら、あとは暇で暇で(笑)
屋台でビール飲んだり焼きそば食べたり、楽しい仕事(笑)
快晴の富士スピードウェイを満喫しました。
今は使われなくなった、伝説の30度バンクも久しぶりに拝ませてもらいました。
なんと搬入&搬出時、コースを横切るのです!
まさか、30年後にコースを走る事になるとはね…トラックでね(笑)

日曜日の富士スピードウェイを満喫して、帰りは、お決まりの東名大渋滞。
今日は横浜町田を頭に35キロノロノロです。
行きは良い良い、帰りは…でした。
昨年3月1日から全12回にわたり開催してきたショパン全曲演奏会のシリーズも、いよいよ最終回。
第9回目がピアニスト干野君の指骨折により7月に延期になってしまったけど、とりあえず今回は最終回だ。
11回12回と、ラストを飾ったのは、やはり江口 玲。
第二部は渡辺辰紀さんのチェロが加わり、このシリーズ初のアンサンブル、チェロ・ソナタだ。
第一部のソロ曲、江口君は何と全曲暗譜していた!
先週はブラームス弾いてたのにね~何たる譜読みの早さ!
中でも、ショパンにしては少々異質と言える超絶技巧のロンドOp.73は圧巻だった!(18歳の作)

解説はいつもの小坂さん。
この忙しい人が、とうとう無遅刻、無欠勤でした(笑)
おまけに、このシリーズで具体化した「フレデリック・ショパン全仕事」という本まで出版されました。
最近はラフォールジュルネやNHKのテレビに出演して、かなり有名人(笑)
去年の1月に、小坂さんと始めたこの企画。
最初はどうなる事やらと思ったけど、協力してくれたアーティスト達のお陰でようやく最終回を迎える事ができた。
ショパンのピアノ曲を作品番号順に全部、生演奏で聴けたのは、大変な贅沢だ。
全曲を弾く企画はたまにあるけど、それぞれの曲を作曲した際のショパンの心情や環境を、こと細かく網羅した小坂さんの解説がとてもわかりやすかった。
全曲1887年のローズウッドピアノで演奏したのも良かった。
ショパンが長生きしてたら77歳の時のピアノだからこそ、語ってくれる音があるわけで、ホールにあるようなプラスチック塗装の真新しいスタインウェイで演奏しても、ショパンのエスプリは感じられない。
ショパンは大ホールで聴くより、サロンで聴くもの。
今日の江口君と小坂さんのトークの中でも「ショパンの時代は、ここよりももっと狭いサロンで演奏していたらしい」という話しが出てきたので、安心してこれからもサロンコンサートを胸を張って続けましょう(笑)
明日朝ニューヨークに帰る江口君を引き止めて、今夜は打ち上げ。
ゴールデンウイークも明けて、ようやく普通のスケジュールになったので、今週はやっと工場に籠もって溜まっている作業ができる。
スタッフを1人確保して、工場の片付けをさせながらアシスタントをやってもらった。
先日のアニマル溶接面のアップの写真が見たいと言う声があったので写真アップします。
これはゴリラ(笑)

さて、やっとCD368(通称ルイス)の調整の続きをやる事ができる。
サウンド・ボードも張り替えてから1年位経ち、ようやく落ち着いてきたので、いよいよ打弦点調整に入る。
1912年生まれのCD368が活躍した1920年~30年代は、まさにクラシック巨匠時代の真っ只中。
中でもCD記号の付いたスタインウェイは、コンサート部の貸出用として生まれたサラブレッド。
とは言うものの、骨董品を飾っても意味がない。
我々は、当時活躍していた現役の状態にフルリビルトした楽器を、現代のコンサートステージに蘇らせるプロジェクトを目指しているのだ。
この時代の楽器は既に100年近く経過する内に何度かのオーバーホールを繰り返されているので、少しずつオリジナルから外れてしまっているのが常である。
特にハンマーの大きさ、材質、重さ、打弦位置に至っては、私はほとんど信用していない。
この部分が、音色、タッチなどほとんどの性格を決めてしまう部分なので、調整はとても面白い。
私の長いニューヨーク・スタインウェイの経験の腕の見せどころだ(笑)
何度も何度もカット&トライを繰り返して、やがて全てのバランスがオリジナルに近づいてくると、まるでフォーカスがピッタリ合ってくるように、タッチも音色も音量も見事に一体化して歌い出す。これは麻薬(笑)

昔ホンダがF1に参戦していた頃、「サーキットは実験場」というキャッチを使っていた。
100年前、多くの巨匠達がピアノに限りない音楽的表現力を求め、それに応えて数多くの改良を加えて完成されたスタインウェイは、まさにカーネギー・ホールというサーキットを舞台に、ホフマンやラフマニノフなどの天才ドライバーと一緒に開発されたF1マシーンだったのだ。
それは、この頃取得した膨大な数の特許(既に切れてしまっているけれど)を、現代のピアノメーカーのほとんどが後を追ってことごとく採用している事をみても明らかだ。
おっと、白昼夢から覚めて、現実に引き戻された(笑)
さて、我がCD368は、どこのサーキットで、ドライバーは誰を乗せて走らせるかなあ…(笑)
昨夜は21時25分に相模湖を出て、21時55分に渋谷に着いた(笑)
今朝は7時半出発で、第五福竜丸展示館に向かう。
ここ数年この展示館において、林 光先生が作曲した「第五福竜丸」に捧げる曲が演奏されており、我々も微力ながら協力をしている。
8時に搬入開始。ここは入口が狭いので、B型を起こして搬入しなくてはならず、結構力仕事だ。
来れないと思っていた私が現れたので、スタッフ全員安堵の表情!
みんな、まだまだ手が掛かるねぇ(笑)
しかし私は手を出さないで、指示をするだけにしました。甘えちゃいかんよ(笑)
と言うのも、搬出は時間的にどうしても行けないなので、このメンバーだけでやらなきゃならないから、頑張って!なのです(笑)
ほらね!やればできる!
無事搬入で来て、第五福竜丸に轢かれそうなスタインウェイ(笑)

去年までは室内楽だったので、日本フィルのメンバーだったが、今日は「原爆小景」という曲で東京混声合唱団のメンバーと、ピアニストはいつもの寺島陸也。
彼は私の好きなピアニストの1人で、芸大の作曲出身。
8時半には搬入も終え、調律はスタッフに任せて、私は相模湖に急いで戻る。1時間で到着。
江口君には先に指慣らしをやってもらってたので、交代して調律。
今日はいよいよ最終日。ソナタ第3番を録る。
この曲は良く演奏されるので聞き慣れてるけど、ローズウッドのピアノで聞くと新しく発見する事も多い。
中音域がピアノフォルテに近い音色なので、現代のプラスチックのように透き通った音ではなく、木が鳴っているようで、ヴァイオリンの邪魔をせず実に温かい。
1728年作のストラディバリウスと1887年作のスタインウェイの共演だ。

楽屋では、初版本と見比べて、スタッカートやテヌートなど、細かい表情記号の違いを検討したり、なぜここにこういった指示が書かれているかなど、作曲家の意図をめぐる非常に奥深い会話が繰り広げられている。
そのうち、どんどん音楽論にまで話が広がって、クレッシェント記号は「だんだん大きく」と解釈されているが、実は「だんだん気分が高揚して行く」という意味で、決して音量を大きくして行くと言う意味ではない。
ベートーヴェンによく見られる、クレッシェンドしてpという表記は、subito pなのではなく、pのまま気分が高揚して行って、その先の音量もp、という話。
なるほど!その方が音楽的にずっと表現しやすい!
今日も出前を食べながら、こんな話が延々続くお昼休み(笑)
17時頃にはソナタを3曲録り終えて、予備のスケルツォを録音。
これはブラームスが20歳の時の作品だけれど、当時ブラームスが心酔していたベートーヴェン、出会ったばかりのシューマン、どちらの影響が大きいだろうかとまたまた議論が盛り上がる。

音を外さないで弾けましたってレベルのレコーディングが多い世の中で、このように音楽的に深く掘り下げるレコーディングは内容が濃くて面白い。
普段はストレスの溜まる仕事をさせられる事も多いので(笑)、我々のNYSレーベルレコーディングは、思いっきり極めていて楽しい。
良い音楽を最高のアーティストと過ごした贅沢な4日間、また1つ素晴らしい作品ができました。お疲れ様!
記念撮影後、こんな余興(笑)

江口君意外とヴァイオリンが弾ける…加藤知子もピアノが弾ける!でも似合わない(笑)
いやあ~今日は快晴だね!
朝5時に目覚めて朝風呂に浸かりながら、このアルバムのキャッチを考えた。
今回のレコーディングで使用したピアノは1887年製、ブラームスが54歳の時に作られたスタインウェイで、ヴァイオリンは、1728年製のストラディバリウスだから、「19世紀の偉大な作曲家ブラームスの作品を、18世紀のヴァイオリンと19世紀のピアノで、再現する」かなあ…。(笑)
朝ご飯を食べて9時にホール入り。
今日はメインの日なので、お昼も外に出ないで出前を取って籠もります。


無事に予定を録音し終えて、夜9時終了!ホール下のガストで晩御飯。
みんなと別れて私だけ1人急遽、渋谷に帰ります。
明朝、夢の島にある第五福竜丸記念館にピアノを搬入なんだけど、ドア幅が狭くてピアノを起こさなきゃならないのに、担当スタッフの1人が、ギックリ腰になったとかで心配なので、見に行く事にした。
何しろ30分ちょっとで帰れるので、良いんだか悪いんだかね(笑)
昨日は工場で、丸一日かけてアーバントラックの2号車の改造。
2号車は、100ボルト30アンペアの電源をエンジンから追加オルタネータで発電する仕様なので、走行中に急速充電ができるし、荷室にもエアコンが付いているので快適にピアノが運べます!
今朝は9時に相模湖交流センターに到着。
昨日の休館日、置きっぱなしでボケてしまったピアノの調整。
アーティストのお二人は前泊で、10時半にホールにやってきた。
知子ちゃんは「バナナを食べなきゃ力が入らん!」と、ホテル近くの八百屋ででかい一房を買ってきてくれたので、録音前に、みんなで朝バナナ(笑)

初日にのんびりしてしまったので、今日から力を入れて頑張ろう!
残念ながら午後から雨が降ってきて湿度も高くなってきたのだが、ホールのエアコンが暖房から冷房に切り替わるのが10日からとの事で蒸し暑い。
我慢して録音を進めていたら、突然演奏を止めて「子供の声がする……」
録音を中止して、廊下や舞台袖を捜索しても、誰もいない??
誰かが「そうだ、今日はブラームスの誕生日だ!」じゃあさっきの声はブラームスかぁ?心霊現象か?(笑)
結局近所の子供がロビーで騒いでいたと判明。いろんな事が起きるね(笑)

それ以外は順調に進み、夜9時終了。
ホテルにチェックインしている間に、上野原ルートイン近辺のレストランは、ことごとく閉店。
やむなく甲州街道を車で西に走って、レストランを探しに出たが何もない。
結局、40分走って大月インター横の「夢庵」まで行ってしまった(笑)
帰りは高速で戻ってきたけど、とんだドライブだったね。
今日から9日まで(明日を除く)の4日間、加藤知子/江口玲による、ブラームス三大ヴァイオリン・ソナタのレコーディングです。
これはタカギクラヴィアNYSレーベルの制作です。
場所は最近お気に入りの相模湖交流センターです。
C2開通によって、わずか35分で到着できるようになってますます便利になったとは言え、今日はゴールデンウイーク恐怖の最終日。なのに朝はスイスイ。
ピアノは1887年スタインウェイを使用。ブラームス54歳の時の楽器だからぴったりだ。
ブラームスのソナタ3曲なので、いつもより余裕を持って4日間確保した。
昨今2日間が主流になりつつあるので、何と贅沢な(笑)
何しろ私がプロデューサーなので、全ては私が決める!気分の良い事(笑)
でもその余裕が裏目に出て、サウンドチェックを夕方までかけてしまった(笑)早く録音始めなきゃ!

今回は初めての試み、いつもとは逆方向の客席側にピアノを置いて、ホールの中央で録音する事にした。
エンジニアはSちゃん。コロムビアのチーフエンジニアになったSちゃんとは、もう20年来の付き合いだ。
ディレクターは前回のシューマンを収録した時もお願いしたNさん。
日本でクラシックのディレクターをやらせれば確実に三本の指に入る人だ。
いつもながら、NYSレーベルは贅沢(笑)
和気あいあいと録音は進み、夜9時終了。
明日は休館日なので1日お休みをして、続きは明後日から3日間連続です。
帰りはホールに車を置いて帰ろうと思ったら、どうも渋滞は無さそうな情報。
疑心暗鬼で車で出発。何とスイスイと40分かからず渋谷に戻ってきた!
ゴールデンウイークの中央道の嬉しい異変。
江口君は明日サロンに籠もりたいらしいので、今夜は会社近くのホテル泊。
夜はみんなで台湾料理でした。
昨日は、ラ・フォル・ジュルネの調律の後、スタッフそれぞれは自分の担当の現場に散って行った。
私は夕方から、残ったスタッフと工場に行って、来週ニューヨークから届くスタインウェイMの塗装準備の為、作業場の片付けと溶接作業。
みんなに楽しく溶接作業を手伝わせる為に、買ってあげた面白溶接面を被って記念撮影。楽しい会社だね(笑)

しかしこのお面、スタッフには何故か不評。
虎、猿、骸骨型で、溶接火花で自動的に遮光する高級型。
せっかくネットオークションで見つけて買ってあげたのに、このシャレ心わからんかねぇ…、おめんね!(笑)
さてさて、今夜は国際フォーラムから、一斉にピアノが帰ってきます。
搬入と違って、搬出は一気にやらなきゃならないので大騒ぎ。
夜7時から、タカギクラヴィアのトラック2台とサブちゃんトラック、更にサブちゃんの仲間の運送トラックが集結して12台搬出。
私は恵比寿のワイン屋さんで、最近チリに行ってきたSさんのチリ土産のワインを持ち込みで、食事会。
そのあとは、明日から10日までレコーディングで使用する、ローズウッドピアノの調整です。
恐らく酔っ払っているので、良い音になるでしょう(笑)
明日は朝9時搬入で、相模湖交流ホールに行きます。
ゴールデンウイーク大渋滞が心配だけど、逆方向だから大丈夫かなあ…。
今回のレコーディングは、大作ですよ!
加藤知子/江口玲でブラームスの三大ソナタを収録します。
江口君は今年もラ・フォル・ジュルネ出演なので、今、日本に帰ってきています。
今日は本番が3ステージもあったというのに、そのままレコーディングに突入ですから、休みなく働かせるわけです(笑)
まぁ春の相模湖で、4日間のんびり録音しましょう。
毎朝、スタッフ達はラ・フォル・ジュルネの調律に行ってます。
何しろ12台も調律しなきゃならないのに、手分けして回っても時間は限られてるし、ホテル住まいの外人アーティスト達は、時差ぼけなのか予定より早くやってきて練習したがる(笑)
まぁ、ホテルにいてもやる事ないし、楽器も鳴らせないからね…。
仕方なくピアノを明け渡す。毎年の恒例だ(笑)
恒例といえば、今年は展示ホールに我社のピアノがありません。
搬入直前になってY社が「ピアニストのOさんが出演するので、Y社のピアノを搬入します」と主催者に言ってきたらしい。

おいおい。これはお祭りなんだから、せっかくの楽しい雰囲気を営業目的のエゴでぶち壊してもねぇ…。
Y社とは親しい私としては、昨今ちょくちょくこういった評判を聞くのは悲しいね。
もっとど~んとしててくれよ。
我々だって「●●の公演には、親しいピアニストが出るからピアノを持ち込みます」なんて言わない。
ラ・フォル・ジュルネは、次々いろんなアーティストが出演する特殊なプログラムで、いちいちピアノを出したり入れたりするのも迷惑だし、こういう時は、その場のピアノを使いましょう!
さてさて、今日も朝から調律が終わったスタッフ達と、青空広場の屋台村で朝ご飯。
私は恒例の朝ワイン(笑)

以前、この屋台村の前の青空広場にもピアノを入れたいと依頼があったが、野外なので断ったら電気ピアノが入ってた。
そう言えば去年位から、どこかの業者が小さいピアノを入れてるみたいだけど、生ピアノを4日間外に出しっぱなしで大丈夫なのかなあ…。
いつも必ずどこかで雨が降るけど、今年は晴天続きで良かった。
先週までの長雨とはうって変わって晴天続きで、春だね。
ゴールデンウイークもまっただ中、ようやく都内は空いてきた。
経理から前月の会社の収支報告が入ってきて、3月4月とまたまた大幅に売上が伸びたとのこと。
世の中不景気だけど、スタッフ一同頑張った成果だね!
早朝から深夜まで働いてる姿を見て「大変だね~」って良く言われるらしいけど、夜中までテレビゲームやってる子供に「かわいそうに…」って言わないように、我々の仕事は好きで面白くて時間を忘れてやってるんだから、そんな仕事を見つけられたって事は、幸せな事だ。
そんなスタッフが集まっている会社はうまくいかない訳がないし、上がった利益はみんなに還元。
会社はみんなのものだからね。
私はもうさほど欲しいものはないし、スタインウェイを調整したり、工場で工作機械を駆使して何かを製作してれば幸せ(笑)
空いた時間に趣味の車(ホンダS800とロータス・ヨーロッパ)の整備をやりつつ、あと何年車に乗れるか自分と車の寿命を逆算して、既に十二分にスペアパーツを持っている事に気がついた! こりゃ一生遊べるなあ(笑)
今日のすがすがしい陽気みたいに、なんか楽しい。
こんな事を、久しぶりに東横線に乗って大倉山に向かう車中でのんびり考えました(笑)
今日明日は、大倉山記念館で昔からの友人が主催する、若い音楽家のコンサートの調律を頼まれた。

午後からは、サロンで松本茜のレコーディングだ。今日はルイス君を使ってみる。


ラフォール・ジュルネは今日から本番。今日も早朝からスタッフ達は調律に忙しい。
我らが小坂裕子先生も、遂に講演を依頼されて出演するそうだ。見に行かなきゃ(笑)
小坂さんの新しい本「ショパンの全仕事」がアルテス出版から発売され、サンプル版が送られて来た。
ショパン、シューマンといえば小坂さん。今年は小坂yearだね。
巻末にスペシャルサンクスで私の名前が載ってたのでびっくり!小坂さんありがとう!(笑)
まさに五月晴れの毎日が続いています。
明日から始まるラ・フォル・ジュルネ、今日は最後の1台をごはんミュージアムの会場に搬入しました。
この会場は狭いし、いろんな催しがあるので、今年はアップライトになりました(笑)
ニューヨーク・スタインウェイ MODEL-1098というクソ重たいアップライトを、女性スタッフ4人がトラックに積み込んで準備完了!
たまたま事務所に戻って来た私がトラックに乗ろうと思ったら「あれ?社長も行くんですかぁ?」
あれ?もともと頭数に入ってなかったみたい(笑)
「行ってきま~す!」と出発するのを、仕方なく見送った。
逞しき我が社の女性スタッフ(笑)
この時期、10数台のピアノが一斉に居なくなるので、サロンとスタジオの床にワックスをかけるのが毎年の恒例(笑)
すっかりピカピカになったサロンで、そんじょそこらには貸し出さない、秘蔵っ子ルイス君(CD368)のチューニング・アップの続きをやりました。
それにしても12台居なくなったのに、まだフルコンが3台、他にもセミコンやMなどが残ってる…いつの間にこんなに増えたんだ?
もう置き場所ないよ(泣)