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7月も終わり                                7/31

昨日渋谷を出て行った大阪行きスタッフは、昨夜無事大阪入りして朝8時に搬入したらしい。
こっちは、朝9時にサントリーホールに搬入。
大阪はF1、サントリーホールはCD368なので、東京と大阪で、同時にニューヨークスタインウェイが鳴る訳だ(笑)

サントリーホールは今日と明日、スケートの浅田真央ちゃんが公式試合で滑る時の曲をメインに演奏するフィギュアスケート名曲コンサート。
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長富 彩がピアノソロで リストの愛の夢、ショパンのバラード第1番を弾く。
このCD368-通称ルイスピアノは、製造されてから100年間、カーネギーホールからサントリーホールまで忙しい(笑)
今日は昼夜2回公演で、明日は昼のみなので3回演奏される。
今日、私はサントリーホールの担当。
暇なので、初サントリーホールで緊張気味の彩ちゃんの写真を撮ったり、すっかりオジサンしてます(笑)
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予想通り、オーケストラやフルートの個人練習をやっているので、調律の直しもできません(笑)
今夜、大阪から夜通しトラックを運転して帰ってくるNさんが、明日のサントリーホール担当。大丈夫かなあ?(笑)


東京文化会館                              7/28

この一週間、我社の事務方のスタッフが不在なので、技術系スタッフが事務を兼任していますが、まさにママの居ない台所状態(笑)
したがって日記の更新も遅れています。お見苦しい点がありまして、失礼いたしました。


今日は上野の文化会館で、Tさんのコンサートがあったので調律に行ってきました。
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文化会館のスタインウェイを借りました。
各地のホールによくある、最近のスタインウェイです。
上野は渋谷からは銀座線で1本なので楽です。


せっかく上野にきたので、夜は上野桜木の作曲家Gさんのレッスン室のヴィンテージ・スタインウェイ・ロングAの調整に行きました。
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なんだ!この忙しさは…                          7/27

かつてない、すっきりした梅雨明け宣言以来、猛暑が続いてますが、みなさん大丈夫ですか?
我社は、連日飛び込んで来る仕事に大わらわです。
8月は大量のオーバーホールにツアーにコンサートに、とうとうスタッフ達の夏休みもなくなりました(泣)
忙しいって勢いがあるって事だから、みんな頑張れ!ってハッパかけたって、夏は遊びに行きたいよねぇ~(笑)

第一生命ホール                              7/24

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第一生命ホールは、紀尾井や浜離宮と並んで、日本で音響の良いコンサートホールのトップクラスだ。
先日、九州に行った時、あるホールに「日本の音響の良いホールベスト1100に選ばれました!」って書いてあった。
「美味しい水100選」ならまだしも、音響の良いホールは100もないと思うぞ(笑)
その一覧表を見たら、音響最悪のホールまでずらずら書いてあって笑った。
専門誌に載っているCD紹介には録音場所も書いてあるので、きっとそこから抜粋したに違いない。
残念ながら、CD録音は必ずしも音の良いホールばかりで録音したとは限らない(笑)
新しくホールができたので録音に行ってみたけど、二度と行きたくないってホールは結構ある(笑)
そういうホールは、たとえ無料で貸してくれてたとしても、その後ほとんど録音では使われなくなっていく。
良い録音は、ホール&楽器&演奏者の三位一体で生まれるものだが、我々は同じピアノを持って行って比較することができるので、ホールの良し悪しは一発でわかる。
最近の新しいスタインウェイはほとんど次高音が音が伸びない楽器が多いけど、そんな普通のピアノでも、良いホールは響きが助けてくれて、とっても良い音に聞こえる(笑)
この第一生命ホールは、紀尾井ホールに並ぶ音の良いホールだ。

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今日は南 紫音ちゃんのリサイタルです。
昨夜は松濤サロンで遅くまで練習していました。
彼女は最近、KAJIMOTOからアマティにマネージメントが移りました。
KAJIMOTOの副社長だったIさんが独立して作ったマネージメントです。
今後の彼女の活躍に期待!


冷夏のはずじゃなかったのか?                    7/23

昨夜も、新しい本のインタビュー。
たまにはワインを飲みながら…って訳で、ちょうど稲本響が練習に来てたので、呼んで一緒に飲みながらインタビュー(笑)
またまた赤ワインを一本空けてしまった。

今日も朝から猛暑です。
スタッフ達は、井上陽水のレコーディングや谷村新司のコンサートの調律に出かけて行きました。
先日の因幡晃といい、ここのところ偶然、70年代Jポップアーティストの仕事が、我社の一般部門で賑わっています(笑)


私は暑くて外には出たくなかったけど、運悪く(笑)スケジュールが空いていたので、3日前に突然依頼があった池袋の芸術劇場に来ました。
都響のふれあいコンサートで「葉っぱのフレディー」をやるみたいです。
ここの大ホールにはスタインウェイが2台あり、古い順に1号、2号と呼ばれていて、我社の貸出リストから選ぶと、「きよし」とよんでいるハンブルクの若い楽器に良く似ています。
私は1号の方を選びました。
ステージ上は仕込みをしているのでピアノ庫で調律です。
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リハーサルまでには時間があるので、東武デパート13階の「みさき亭」で遅い昼ご飯。
ブラッディステーキ(マグロのステーキにエスカルゴの上にかかっているようなパン粉とオリーブ油とパセリを載せて焼いたもの)と大トロ、ウニの小丼。
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この店は三崎にあった頃から、ドライブがてら食べに行ってました。
池袋に出来てからは、芸術劇場に来れば必ず食べに来ます(笑)

ホールに戻ったら、ちょうど都響のリハーサルが終わったところで、仲の良いメンバーと世間話。
最近再婚したチェロのE君は、携帯の待ち受けに入れている生まれたばかりの子供の写真でのろけ話(笑)
ピアノが持ち込みではないと、1時間半くらいで調律を済ませるだけなので、暇です。
良く整音をするなって注意書きがしてあるホールがあるけど、最近はそんな調律師まだいるのかなあ…?
私の場合、ピアノがメインのコンサートはピアニストが持ち込みを希望します。
ホールのピアノを使用する時は、ごく普通の状態で良いので決していじりません、
まあ、良くしてあげてもお金貰えないしね(笑)

みさき亭で遅い昼ご飯を食べたので、夕方用意してくれた楽屋弁当は持ち帰り(笑)

連日の猛暑                                7/21

午前中は、11月発売予定で進んでいる私の本のインタビューをやって、午後からスタジオでピアノの調整。


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耳が疲れたら、気分転換にガレージに行って、我がホンダS8クーペを引っ張り出してきて近所を一回り。
久しぶりに調子を取り戻した我が愛車に満足、満足。
この車が仕上がったら、次は横浜工場で5年位ほったらかされてふてくされている、これまた我が愛車の(笑)ロータス・ヨーロッパS2を動くようにしなければ…。
クーラーなどついてない時代の車だから、この猛暑では頭が狂う(笑)
秋からは、仕事の足に使おうと思ってます。


夜は稲本響の奢りで目黒の焼鳥屋に行きました。
予約がもっとも取れない店との事で、なかなか旨い焼き鳥でした。
ビールを呑んだあと、2人で赤ワインを一本空けました(笑)
久しぶりに飲みすぎた。


猛暑!                                  7/20

猛暑の中工場片付け。
珍しくスタッフ3人のスケジュールが空いたので、溜まりに溜まった工場のゴミ捨てをやりました。
今日は持ち込みコンサートも無いので、いつも走り回っているトラック達も集結です(笑)
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みんなで一汗かいて会社に戻ってきたら、チェリーが届いてました。
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ピアニストのEさんが毎年この時期にアメリカから送ってくれます。
この姫リンゴみたいに大きいアメリカンチェリーを社員一堂楽しみにしております(笑)
夏が来たなあ…。


江口玲ショパンアルバム録音 最終日                 7/16

昨日までの雨模様とはうって変わって、カンカン照りの真夏日だ。

今日の1曲目は、ノクターンOp.9-2。でもいつもの聴きなれた演奏とは少し違う。
装飾音に溢れていて、即興演奏みたいなノクターンだ。
ショパンが実際に人前で弾く時は、こういう風にも弾いていたらしい。
楽譜通りなんかに弾いてなかったってわけだ。
江口君によると、この曲は発表した途端にすごく人気が出て、誰も彼もがいろんな弾き方をするものだから、ショパンはちょっと辟易していたそうだ。
なので、ショパン自身が弾く時には、様々な装飾を施したりして、自己アピールをしていたというわけ。
また、ショパンはリストの事をとっても尊敬していたのだけど、リストはもっと超絶技巧を取り入れてショパンの曲を演奏したりするので、ショパンは、面白くなかったようだ。
リストはとってもピアノが上手だったからショパンのヤキモチだったのか、リストのパフォーマンス的な演奏がショパンの繊細な美意識にはそぐわなかったのか、だったんだろね(笑)
少々子供みたいなところがあるショパンだけど、まあ30代で死んでしまったから、しょうがないか(笑)
更に、リストはシューマンの事が好きだったけど、ショパンはシューマンが嫌いだったらしい…なんて話を聞くと、こんな人達が同時代に活躍していたってほうが凄いんだから仲良くすれば良かったのにねぇ(笑)って思いませんか?


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さて、ほとんどの曲を録り終えて、最後に残してあった、英雄ポロネーズと幻想ポロネーズに取りかかった。
今までと違って大曲なので、ピアノのパワー全開で、ダイナミック・レンジを広く取りたい。
使う音域も格段に広い。
しかし、ここで今回のセッティングが裏目に出てしまった…。
響板を張り替えてから、まだ一年も経ってないこのピアノは、中低音域のパワーがあり余っているので、曲によってはそれが魅力なんだけど、中音~高音にかけて駆け上がっていくような時にクレッシェンドしてくれないのだ。
もっと広いホールなら、有り余る低音域のパワーも分散されて全体のバランスも良くなるんだけど、このホールではいかんともし難い。
まぁ、他のレコード会社ならほとんど問題にしないレベルの話なんだけど、我がNYSレーベルは妥協をしたくない…。
ホールのピアノを使用して録音したショパンのほとんどが、甘ったるい音色でショパンの時代の音色とは程遠い。
我々はもっとドライな音色のショパンを作りたかったので、音色はかなり良い線に仕上がったけど、音量のバランスでつまずくとはねぇ…。
散々試行錯誤を繰り返して、少しずつ改善してきたので、初日とはピアノ位置がこんなに違う!
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とりあえず予定の曲を録りおえ、機材を片付けてピアノを搬出して渋谷に戻ったが、これはもうひとひねり考えたいところだ。

江口玲ショパンアルバム収録 2日目                    7/15

今回の宿泊も、岩船の常宿になってしまったカンデオホテル。
相変わらずお洒落だけど暗い風呂では髭は剃れない(笑)
美味しい朝食を食べて、ホールに出発。

今回の録音は、ショパンの生涯に渡ってのマズルカとポロネーズ。
まるで先日終わった連続演奏会の抜粋のようなプログラムだ。
マズルカはピアニシモが続くので、モニターを聴きながらチェックして、アーティストがプレイバックを聴いている間にステージで音色や鳴りムラを揃える作業をやるんだけど、何しろ1~2分の曲が多いので、作業をやり始めるとすぐに戻ってくる(笑)
我々は、プレイバックの3分間にカツ丼を食わなきゃ怒られる世代に習ったので、仕事の速さには自信があるけど、さすがに1~2分じゃあね(笑)
なので、今回のレコーディングでは鍵盤蓋を外したままレコーディングしてもらう事にした。
これで慌てて蓋をいちいち付けたり外したりする手間が省けるってもんだ(笑)
これはグレン・グールドのレコーディングスタイルだ。
グールドは椅子が極端に低いので、鍵盤蓋を外して、そこから聴こえる音も聴いていたわけだ。

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今回の使用ピアノは1912年製CD368。
マズルカの小品とポロネーズでは、30センチほどピアノの後ろ足の位置をずらして設置した。
よりショパンらしい音色を求めて、響き方のバランスを変える。
コンサートでは見栄えもあるし、音は消え去り記憶にしか残らないが、レコーディングではたっぷり時間をかけて、音楽と音色を追求できる。
音数が多くて大音量でバリバリ弾く曲に比べて、音数が少なくてピアニシモで語りかけるような曲は、素人目には簡単なように見えるけれど、実は弾き手もピアノもごまかしが効かないから本当に難しい。
調律も、ぴったり合わせるのは、初心者。
ハーモニーの中で、いかに次の音に繋いで行くか、音楽を阻害しない程度に微妙に狂わせるのが難しい。ぴったり合った音、音楽的なノイズの無い音は実につまらない。
純水が味気なくて、含まれる不純物こそが、味でありコクであるように。

ピアニスト、レコーディングエンジニア、調律師が、それぞれの役割で頂点を目指すのは本当に面白い。
ホールの借り物のピアノじゃ素性がわからないので、ともかくトラブルが起きないように頑張るしかないからね(笑)
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江口玲ショパンアルバム収録 7/14

江口玲ショパンアルバム収録。
今日から3日間、栃木県岩船町コスモスホールでレコーディングをやります。
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ピアノはCD368。
江口君は、今回この録音だけの為に密かに来日しました(笑)
今年はショパン年なので、あっちこっちでショパンをやっていますが、我々がやる事ですから、ちょっとマニアックなショパンアルバムになるはず(笑)

北九州2日目                               7/13

昨夜は大雨の中、沢山のお客さんに来て頂いて、本公演無事終了しました。
その後はお決まりの地元料理での打ち上げ。
小倉と言えばやっぱり魚でしょ。と言うわけで寿司屋に行きました。
刺身~天ぷら~寿司のフルコース絶品でした!(笑)

今日の訪問コンサートは、小倉市内の企久特別支援学校。
ここは中高校生もいて音楽のレベルが高く、クラシックの曲も熱心に聴いてくれるので、やっぱり無理しても、スタインウェイのグランドピアノを持ってきたのは正解でした。
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チャリティーと名が付いていても時には手抜きのイベントもありますが、フコク生命のチャリティーコンサートは私が全面協力体制でバックアップしている以上、日本一を目指しています(笑)。
北海道から沖縄まで日本全国津々浦々、本格的なコンサートホールでトップアーティストとスタインウェイによるコンサートをやって、翌日にそのまま地元の特別支援学校に訪問コンサートでお邪魔するというスタイル。
何しろ、障害のある子供達は、興奮すると奇声を上げたりするので、周りが遠慮してクラシックのコンサートホールには、ほとんど連れて行ってもらえない。
しかし、音楽に感動して喜ぶ姿を見ると、ピアニストも良い演奏を聞かせたいと思うし、子供たちに本物の良い音を聞かせたいと思う。
多くの生徒が一生コンサートホールに行けないなら、こっちから出かけて行こう、しかも私が担当するなら、学校のアップライトピアノでお茶を濁すなんて事はしない。
前日に使用したピアノを搬入できる限り持って行って本格的なコンサートを再現する。
物理的に入らない場合でも小型のスタインウェイを持って行く。
このスタイルで続けているフコク生命チャリティーコンサートシリーズは、もうすぐ200回!
(私が参加してからでも100回近い)
みんなが楽しんでやってるから、それが伝わって、毎回感動のコンサートになるんですね!
ここまで続けてこられたのも、日本全国に支店があるフコク生命スタッフの努力のたまもの。
皆さんの協力体制には、本当に頭が下がります。

夕方終演後、ピアノを片付けて、大雨の中、私はスタッフの運転するトラックで北九州空港に送ってもらった。
会社からは、今日埼玉で行われたNHKの収録の終了報告が入って来た。
ウィーンで活躍する、アンネット・カズエ・ストゥルナートさんのドキュメンタリー番組。
すでにウィーンでの撮影を済ませ、今日はメインの歌うシーンの撮影にピアノを貸し出しています。
この番組は8月21日、NHKハイビジョンで20時から放送の予定です。
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私は、18時発の全日空に乗るはずが、スカイフライとかいう飛行機に乗せられてしまった…。
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全日空と相互乗り入れ便らしい。機内のあらゆるところが黒色でお洒落(笑)
しかし残念ながら、機内のオーディオサービスにクラシックがない!
おいおい、静かな音楽聴きたい客もいるんだぞ~!

さっきまで一緒だったピアノのトラックとスタッフが大阪行きのフェリーに乗った頃、こっちはもう羽田に着いてしまった(笑)
お迎えの車に乗って、会社に帰って、明日からのレコーディングの準備!





北九州でフコクチャリティコンサート                    7/12

昨夜は強風の中、デッキに出て待つこと30分。
四国へ渡る時いつも渡る明石大橋を、初めて下から見る事ができた(笑)
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部屋に戻ってテレビを見ても、選挙で自民党が大勝した話ばかり。


目が覚めたら、北九州。
今日と明日は、お馴染みのフコク生命チャリティーコンサート、武田/中井御夫妻の2台ピアノ編。
北九州芸術劇場という立派な大ホール(1269席)です。
確か2002年ごろに、市村正親さんと稲本響の「海の上のピアニスト」のツアーで、台風直撃の中、本番をやった時は、こんな立派なホールはなかったなあ…。
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今日の本公演が終わったら、明日は小倉市内の特別支援学校に訪問コンサートに行きます。
今回持ってきたピアノは、辻井君や先週のブーニン使ったスタインウェイなので、訪問コンサートでも使いたかったけど、搬入経路が狭いし、講堂にはアップライトしかない。
2台ピアノもアップライトでやるって話だったけど、せっかくの訪問コンサート、私が担当なので悩んだ挙げ句、結局小型のスタインウェイM型(以前紹介したニューヨーク~東京~パリ~ニューヨーク~東京と地球一周半したピアノ)を持ってきました。
みんな喜んでくれるかなぁ?
ピアニストが一番喜ぶけどね(笑)

いざ九州へ!                              7/11

今日からツアー開始。
朝7時半に渋谷を出発して横浜工場でトラックにピアノを積み込み、大阪まで走って来ました。
今夜はフェリー泊です。

雨の東名神、千円均一の日曜日。
渋滞必至の条件なので、余裕を持って出発したのに、何故かスイスイ。
20時大阪南港出航なので19時にフェリー港到着すれは良かったのに、17時前には着いてしまったので、時間を潰して、いよいよ出航だ。
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日頃の睡眠不足を解消する為に入眠剤とビールとワインで爆睡するぞ(笑)
目が覚めたら、九州だ。

ボストンからの来客                            7/8

昨夜はボストンの調律師の友人が遊びに来てくれました。
昨年末に、アトランタでのレコーディングを任せたYさんです。
二年前にニューヨークでアン・アキコ・マイヤースのレコーディングをやった時、最終日に訪ねて来てくれた時以来だったので、久しぶりに話し込んでしまい、22時半終了のヤフー・オークションの入札をすっかり忘れてしまった(笑)

今日は朝から次に出版される本の打ち合わせ。
ピアノの事やクラシックの業界の話を、一般の人が読んでもわかりやすい本にしようと話し合っています。


先日、糖尿病に気をつけましょうって本を読もうとしたら、表紙と裏表紙に堂々と使われている挿し絵を見て笑ってしまった。
チェロやヴァイオリンの絵は普通だったから、このピアノはギャグじゃないんだね(笑)
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幼稚園の頃、母親からもらった赤い布にSって書いて背中にかけて、スーパーマンごっこやったことがある。
何年か後にその布が出てきて良く見たら、Sが裏返しに書いてあって大笑いしたけど、一般の人のピアノに対する認識もこんなものなんだね(笑)こりゃ大変だあ!

秘密兵器                                   7/6

昨日と今日、以前ニューヨークから入って来たフルコンの、鍵盤バランス調整をやっています。
相変わらずアメリカの仕事は荒っぽく、雑に入れられた鉛を抜いて、バランスを取り直しています。
なにしろ鍵盤のダウンが50グラム前後、アップが14グラム前後とひどい事になっていて、タッチはモタモタ。
慣性質量の影響で、ゆっくり弾くとさほどではないけど速く弾くと急に重くなる、典型的なアンバランス鍵盤。
日本で修理したピアノには良くあるタイプです。

さらにこのピアノは悪い事に、鍵盤に入れられた鉛の上に木で蓋をしてあるので、一見、鉛は外されて埋め木してあるように見えます。
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したがって、いざ余計な鉛を片っ端から外そうと思っても、隠された鉛が見つかりません。
そこで登場する便利グッズ、金属探知機!
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恐らくこの世の中で、ピアノ修理にこれを使ってるのは私だけでしょう(笑)
でもグッドアイデアでしょ?(笑)
このめくら蓋の下に鉛があるかどうかは、金属探知機を近づけると、ピーピー鳴るので百発百中!


そして、鍵盤のバランスを取り直したピアノは見違えるように、軽やかに、素晴らしい反応で自然な連打を取り戻したのでありました。

徹子の部屋                                 7/5

昨夜、上野近辺の豪雨はひどかったね!
栄太郎寿司では私が運転手だったので、ビールも呑めずお茶だけで寿司や刺身を食べるのも変な感じだった(笑)


今日の私のお出かけは、テレ朝「徹子の部屋」の収録。
B3のスタジオにフルコンを入れる場合は、両端1cmすら余裕がないドアを2枚も通らなきゃならないので、スタッフ3人体制で搬入します。
今日の収録はブーニン。ピアノ演奏部分はトーク収録前に別撮り。
13時リハーサル開始のはずが、30分も前からピアノを弾きたい弾きたいと言ってきます(笑)
早めに切り上げて、リハーサル開始。
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本番は2時からなので、頃合いを見計いスタッフを引き連れて近くの松葉寿司に直行。
テレビ朝日に来ると楽しみなのは、ここの海鮮丼。
昨日も寿司食べたのに、懲りないね(笑)
テレ朝に戻ったら、そろそろ本番の時間だ。
一緒に行ったスタッフは「徹子の部屋」の収録はあまり来たことがないそうなので、中で本番を聴かせて、私はもうひとりのスタッフと待合室で日記の更新(笑)
本番は一発でOKだったので、スムーズに予定通り終了。
放映日は忘れてしまったけど、人気者のブーニンだから、ファンの人はネットで調べてね!


夜は作曲家のGさんと、食事をしながら秋のレコーディングの打ち合わせ。
流石に寿司じゃなくて普通の和食、サーモンの付け焼き。


あれ?やっぱり魚だったね(笑)






猛暑だ!                                  7/4

まだ梅雨明け前なのに、東京は猛暑。
サロンもスタジオも倉庫も、我社のピアノが置いてある場所は、24時間365日エアコンフル活動です!

スタジオでピアノの調整をやっていたら、妙に日本語が上手い外人達がゾロゾロ入って来た。
どうやら今日サロンで演奏会をやるコバレフスキーさん達らしい。
彼がサロンでコンサートをするのは、確か2回目かな?
今日は70人以上もお客さんが入るため楽屋スペースを潰して客席にしたので、スタジオが楽屋になるとの事。
CD368の調整を一時中断してスタジオを明け渡した。
スタジオには、CD199やB型も入っており、コバレフスキーさん達もびっくり!喜んで弾いていた(笑)
彼はとっても日本語が堪能で、腰が低くて謙遜するところなど、私より日本人的かもしれない(笑)

私はその後、工場に行ってしまったので、本番は見ていないけど、お客さんのほとんどが外人で、ひっきりなしにサロンに行く道を尋ねる電話がかかってきたようだ。
説明が大変だったようだが、なぜかみんな日本語が上手らしい(笑)
帰り際にコバレフスキーさんは、スタッフに「今後とも、よろしくお願いします。」ってお礼を言って帰ったそうだ。
最近日本人でも、こんなに丁寧な人いるかあ?(笑)
彼は我社のスタッフの中で人気者です。

夜は局地的に大雨が降ったけど、私はまたまた上野の栄太郎寿司で、上手い寿司を食べました(笑)






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ショパン連続演奏会 最終回                       7/3

1年3ヶ月に渡って松濤サロンで続けてきたショパン連続演奏会も、ついに閉幕。
と言っても、実質の最終回は5月に終わっていて、今日はピアニスト:干野君の怪我で延期されていた第9回分だ。
しかし、干野君の指の具合が思わしくないようなので、結局代役を立てる事になった。
それが今回の内藤君だ。
先月24日、笠懸でのレコーディング中に出演を依頼したので、準備には実質一週間位しかなかったわけだ。
第9回は、ショパン熟年期の作品なので大曲揃い。
さぞかし大変だったと思うけど、彼のチャレンジに感謝したい!
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最終回も満員御礼のお客さんで一安心。
このサロンを作った時に描いていた、「トップ・アーティストによるショパンの全作品を目の前で聴いてみい!」という夢を叶えてくれたアーティスト諸君、ありがとう!お疲れ様でした。
忙しいスケジュールの中、一度の休みもなく全曲を解説してくれた小坂さんにも感謝ですね。
一曲一曲、小坂さんの丁寧な解説を聞き、作曲時のショパンの心理や生活、周りの情景が浮かんでくるようなところで演奏が始まるので、ショパンがより身近に感じられました。
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また全曲を、1887年製(ショパンが長生きしていたら77歳、ブラームスは54歳)まさに後期ロマン派真っ只中、19世紀のピアノで演奏したので、その圧倒的な表現力が実に贅沢でした。

こういった勉強会も兼ねた演奏会は、最近各地で催されているけれど、結局ピアノがピカピカ黒光りしたプラスチック塗装された近代ピアノで演奏される事がほとんどだ。
いくらピアニストが全霊を込めて表現をしようと思っても、倍音の構成が全く違うので、似て非なるもの以外何物でもない。
例えて言えば、大河ドラマでいかに名演技をしてもスーツを着てちょんまげを結っているようなものだ。
まぁ人間は視覚の動物だから、格好が変だとすぐわかるけど、動物から明らかに退化した人間の耳は、いかにいい加減なものか…。

ともかく、12回に渡って演奏された200曲近くのピアノ曲を聴いて、改めてショパンの偉大さを認識させられた。
小坂さん&ピアニストの皆さん&1887年ローズウッドピアノ、お疲れ様!



暑いね…もう7月だって!                         7/1

インプラント手術のせいか、昨日は熱がでました。
アルコールと風呂のせいとは思いたくない(笑)

今日は、乃木坂のソニーでライブがあるので、またあのセミコン階段上げにチャレンジ!
面白いよね(笑)
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調律はスタッフに任せて私は会社に戻って我が社の秘密兵器、ヴィンテージ・スタインウェイ「CD199」と「CD368」の調整。
珍しいツーショットだ!
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巨匠達の幻の名器が、100年の時空を超えて、なんと2台もここにある幸せ(笑)
我社のフラッグシップF1と、CDシリーズとローズウッドが揃ったので、あとはピアニスト諸君、ピアニズムの可能性にチャレンジしようじゃないか!(笑)
コントロール不能の人には、物理的に弾きやす~い、甘い音色のハンブルクも各種取り揃えております(笑)

いやホントに、F1やCDを弾くと、普通の人はびっくりするみたいだね…。
昔、F1しかフルコンを持っていなかった頃は、バリバリチューニングバージョンとまろやかカローラ使用のアクションを二種類用意して、ピアニストの技量によって事前に入れ替えたりしたけど、今はピアノが増えたので、ピアノそのものを入れ替えてるわけです(笑)


これから10日間ぐらいは東京周辺の仕事なので、ちょっとノンビリします。
今年もツアーが続々と入って来て、不景気な話はどこへやら…。
九州には3回、その他大阪、名古屋、仙台、新潟等々、たのしい全国巡りが決まりました。
皆さん各地でお目にかかりましょう!