朝8時45分、市川市文化会館にオーバーホールが終わったスタインウェイを納品。

身代わりになっていた「きよし君」を引き取って、同じく市川市行徳文化センターに9時半に搬入。
今日は、ここで「ごえんなコンサート」の市川バージョンがあります。
文化会館のほうは、オーバーホールを担当したスタッフがステージで仕上げの調整。
私は行徳文化で「きよし君」を今日のコンサート用に調整。
市川と行徳は車で15分位なので、行徳が一段落したところで市川の仕上げをチェックに行きました。
1ヶ月前までは、調律の度に弦が切れたりノイズだらけで荒れた楽器だったけど、すっかり見違えるようになりました。

このホールが作られた25年前ごろ、良く調律に来た事を思い出します。
ピアノは直るけど、私の方がガタガタになってきたので、誰か治してくれないかなぁ(笑)
夕方、行徳に戻って、みんなとリハーサル、音決め。

行徳は「クマの学校」の作曲振り付けをした村山さんの地元なので、今日は本物のクマの学校が聴けました。
7~8年前に響君とやりましたね、やっぱり「クマの学校」は名曲だなぁ(笑)
今日は一日中、サロンでレコーディングです。
奥田瑛二監督のテレビ映画の劇伴。
全曲、稲本響が作曲して、ピアノ一本で録音。

映画やテレビの劇伴レコーディングは、イメージに合わせた曲を作って、モニター画面を見ながら、ぴったり尺を合わせなきゃならないので難しい。
物語の内容と合ってなきゃいけないし、かなり即興の部分もあるので、何種類も録る事が多いので、曲は短いけど膨大な数になる事がある。
セリフが被らないシーンも多いので、無音のモニター画面だけ見ていると、やっぱり音楽の表現力って凄いものだなあ…って思うね。

夕方には奥田監督も駆け付け、付きっきりでチェック。
本日の使用ピアノはCD368(ルイス君)です。
こういった映画やテレビ番組の音楽を、生ピアノ1本で全篇録音する事はめずらしく、CMに至ってはほとんどエフェクターを駆使して、加工した音源がほとんど。
クラシックCDのように、生音に僅かな残響を加えただけで、編集もほとんどない劇伴録音はまずありません。
ピアノの単旋律がずっと続くシーンも多く、本体の音がストレートに出てくるから、ごまかしが利かないからね(笑)
難しいから面白いのですよ!
昨夜は大磯プリンスホテルに泊まって、早朝、湘南の海を見ながら露天風呂に入りました。

60年代湘南ブームを代表するホテルなので、加山雄三が聞こえてきそうな雰囲気です。
西湘バイパスをホンダS8のオープンでかっ飛ばし、このホテルの前を良く通りました。
青春の思い出ですね~まさか、こんなおっさんになってから宿泊するとは(笑)

朝9時にホールに入って調律。
昨夜殆ど済ませたので、今日は楽。
さぁ今日から、「ごえんなコンサート」開始です。
このコンサートは、小児ガン撲滅チャリティーコンサートとして、この二宮の西光寺から発足しました。
今や、どんどん規模も大きくなり、全国にご縁が広がっていますが、今年は地元の二宮がスタートです。
ピアノのチェックが終わったので、スタッフを1人置いて、新幹線で東京駅に戻って、帝国ホテル直行!
友人の結婚式の為に調律をやって、披露宴に出席。

また新幹線に飛び乗って二宮に戻って、本番に間に合った!セーフ!

満員のお客様で大盛況のうちに終了後、西光寺で秋山和尚主催の打ち上げ。

ヤバい、ここ数日、絶対カロリーオーバーだ(笑)
さて、今日は朝9時に市川市文化会館に入りました。
久しぶりに我が社のスタインウェイ「きよし君」と対面です。

文化会館所有のスタインウェイ・フルコンのオーバーホールを依頼されたので、先日引き取って、代わりに代車ならぬ代ピアノとして、我が社の「きよし君」を置いてきたのです。
これなら、ホールはピアノがオーバーホール中でも貸館を続けられるので一石二鳥!
しかも、身代わりになった「きよし君」は、偶然昨日テレビで放映された、ユンディ・リーがショパンを弾いたピアノで(収録は先月)折り紙付き(笑)
このピアノも置いてって!って言われるくらい人気者でした(笑)
残念ながら、オーバーホールは無事終了したので、30日にはピカピカになって戻ってくるホールのスタインウェイと交換です。
夕方からは、今、発売中の新刊「調律師、至高の音を作る」の編集者の佐藤さんと、恵比寿で待ち合わせて、2010年ワイン・フェスティバンに行きました。
六本木の老舗ワインバーしょんずいのオーナー勝山さん達の主催です。
勝山さんはご存知、和歌山の古座川出身。
軽く千人以上のお客様でごった返した店内で、あらゆるワインを試飲しましたよ!

7時半に恵比寿の駅から湘南新宿ラインに飛び乗って、20時58分に東海道線二宮に到着。
待たせてあったスタッフの車で、21時05分二宮ラディアンホールに到達!
スタッフ達が夕方搬入したスタインウェイを22時まで調律。
今夜は大磯プリンスホテル宿泊。
一昨日亡くなった友人の葬儀に行って来ました。
私より4歳年下でサックス奏者だった彼に肺癌が発見されて、わずか1年足らずで亡くなってしまいました。
葬儀場の大船に向かう電車も、帰りの電車も大幅にダイヤが乱れてなかなか電車が来ない。
あっちこっちで人身事故だ。
こんなに大勢の人に迷惑をかけてまでも自ら命を絶つ人たち。
生きたくても生きられなかった彼の事を思うにつけ、取り替えられない命を大事につかってほしいと思う。合掌。
夕方会社に戻って、またまた新聞の取材。
話が弾んで3時間も喋ってしまいました。
夜は竹下景子さん達が来て、28日からの「ごえんなコンサート」のリハーサル。
今日の取材は、毎日コミュニケーションズが発行しているWebデザインの雑誌「Web Desining」です。
デジタル世界の雑誌ですが、あえてアナログで「モノをつくる」職人を取り上げるコーナーがあるらしく、今回の朝日出版の新刊を読んで、音の世界の職人として取材に来てくれました。

なかなか熱心なチームで、インタビューの後、ピアノや調律シーンを山のように撮影していました。
まさか全身の写真まで撮影されるとは思わなかったので、ネクタイ姿にジーンズと汚いスニーカーというちぐはぐな格好だったけど大丈夫かなあ…(笑)
12月18日全国の書店で発売だそうです!
今日は、ワイン関係の雑誌「ソムリエ」の取材。テーマはヴィンテージ。
なるほどワインもスタインウェイもヴィンテージ(熟成)という意味では良く似ている。
しかし、ピアノもワインも古ければ良いという訳ではない。
名器もワインも置かれた環境によって、十年後、二十年後に腐っているかも知れないですから…なんて話で盛り上がって、編集のSさんとの楽しい取材は終了!
ソムリエ1月号に掲載予定です。
今日の収録は、今年の8月に笠懸でレコーディングをしたべー・チェチョルさん。
ピアニストは松崎さん。
この番組の収録でピアノが伴奏の時は、セミコンのB型かC型を持って行くのだけど、今日はフルコンを持って行く事にした。
本人達には内緒(笑)しかも8月のレコーディングに使用した楽器。
11時に搬入して12時に調律アップして、いつもの松葉寿司でお昼ごはん。
13時にスタジオに戻ったら、べーさん達がやって来た。
私の顔を見て、みんな大喜び(笑)
どうやら今日はどんなピアノ何だろうと心配してきたようだ。
でも、レコーディングで使用したのと同じピアノが目の前にあるのだから、これこそ我がアーティストサービスのなせる技(笑)
安心して一発撮りで収録ができました。
9月30日のコンサートで発売し、浜離宮朝日ホールで長蛇の列を作った、江口玲 Dear Chopin(NYS)が、レコ芸で特選盤に選ばれました。
同じく長富彩のデビューアルバム(コロムビア)が準特選盤。

2枚とも、ピアノはCD368(ルイス君)を使用したので、このピアノのデビューアルバムでもあるわけだ。
普段あまり批評は気にしてないけれど、今回はデビューが重なるので、ちょっと興味がありました。
こんなにベタ誉めしてもらって良いのだろうか(笑)
特に、長富彩の批評は、我々の狙いがしっかり伝わっていて安心した。
もう数え切れないぐらい特選や準特選をもらったけど、今回は特に嬉しいね。
そういえば、最近取材が多くて、日記に書くのをすっかり忘れてたけど、先月取材を受けたCDジャーナル誌11月号、長富彩のページにこのヴィンテージスタインウェイの囲み記事が出てました。
(もう書店には並んでないかな?)
時間がなくて電話取材だったのに、なかなか良く書けてました。
でも最後のほうに、私がニューヨークスタインウェイの伝道師とか書かれてたみたいだけど、そんな事言ってないし(笑)
ニューヨークスタインウェイは、好きな人達だけで楽しんでもらえればいいです(笑)
今日は、内藤晃くんのリサイタル。
みなとみらいホールは、春にソプラノの奥山恵美子/シュテファン・ジーバス教授のリサイタルでピアノを持って来たから、半年ぶり位かな?
搬入口にトラックを留めたら、隣では日本フィルのトラックが搬入中。
その隣で何やら、レコーディング機材を搬入している車があるなあ…と思ったら、タカギクラヴィアマークのトラックを見つけて、ニコニコしながら「どーも、どーも!」って近づいてくる人。
あれ?オクタビアレコードのエンジニアMちゃん。
どうやら大ホールの日本フィルを録音に来たらしい。
20年位前に、ポニーキャニオンのレコーディングで一緒に仕事をしてからの付き合いだ。
その後ポニーキャニオンがなくなって、オクタビアレコードができて、そこのエンジニアとして活躍しているわけだ。
あの頃は若かったから、夢を語り合っていたけど、お互いに実現して良かったね(笑)

今日の使用ピアノはCD368(ルイス君)。
内藤君のレコーディングでも使用した楽器だ。
今日のコンサートは、ビデオ&写真の撮影から、ライブ録音まであるフルコース!

それにしても人気者の内藤君。
超満員の客席にホールの舞台さんも、びっくりして「ピアノソロのコンサートで、こんなに人が入ったのは久しぶりだよね~」との事。
彼独特の甘い音色で、コンサートも大盛況に終わった。
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浜離宮が大変な事になってました!

廊下の壁が高木裕の写真と新刊で埋め尽くされてる…朝日新書の皆様ありがとうございます(笑)
こんなサプライズがあったけど、今日の主役は長富彩ですから!

いよいよ正式デビューリサイタルです。
プログラムはラフマニノフからスクリャービン、休憩を挟んでフランク、ラヴェルで終わるという、とても彼女の雰囲気から想像もできない、男っぽい大人の曲が並びます。
正直、私は頭を抱えました(笑)
さて、せっかく新しい本も出たことだし、今日の私の仕事内容を、少しバラしましょう(笑)。
デビューリサイタルは、どんな有名ピアニストでも前半はガチガチにあがってしまうものだから、無意識にタッチも強くなり、音色のコントロールも極端になりすぎたり、右手と左手の音量バランスも思ったようにできなくなりがち。
ましてリハーサル時の空っぽのホールとは違って、今日のように満員で、しかも朝から霧雨模様だとお客さんは湿った洋服で入ってくるから、本番はホールの響きがぐっとおとなしくなってしまうはず。
こんな条件の中で、いかにピアニストを影で支えるかがピアノプロデューサーの仕事。
私は、休憩を含んで約2時間のプログラムの中で、最後の2曲が成功するかどうかで、コンサートの良し悪しが決まってしまうと思っています。
ここがビシッと決まって、アンコールは綺麗な音色でうっとり…となれば、演奏会全体の印象は大成功に終わる。
そんな事を考えながら、ピアノの調整をしました。
1曲目のラフマニノフの「鐘」は、もともとニューヨーク・スタインウェイでないと出せない音で鳴ってくれるから、力んでも大丈夫なように音量バランスを少し落として、そのままスクリャービンに繋ぐ。
そして、ピアノが徐々に鳴ってくる時期を、後半のフランクとラヴェルの時に持ってくるように照準を合わせた。
アンコールはサン=サーンスの白鳥のゴドフスキー版。
ここまで圧倒的に音数の多い激しい曲が続いたあとで、この「白鳥」は、フッと力が抜けてモヤモヤとした霧の中を白鳥が泳いで行く姿を幻想的に表現しなければならない。
いくらアンコールとはいえ、調律が狂ってはぶち壊しになるから、逆に最初はユニズンをずらし気味にしておいて、だんだん合ってくるようにバランスを考えながら調律をする。
もちろん、休憩時に調律の直しはしない。
コンサートを聴きに来ていた調律師らしき人に「あれだけ激しい曲が続いた後なのに、アンコールの白鳥で、なぜ調律が狂わないんですか?」って聞かれましたが。。。
まあ、狙い通りの音色で終われたので、まずは安心。
彩ちゃんは、最初はいつもの彼女らしくない部分もあったけど、徐々に落ち着きを取り戻し、尻上がりに実力を発揮して、大盛況で終わった。
いくつか寄せられた感想は…
「日本人とは思えない演奏だったね」
「男でもあのプログラムをデビューリサイタルでは弾けないよね」
その中で、もっとも印象に残った感想は「本番でテンパっても、すぐに立て直せるところは素晴らしいですね。あれだけ客観的に自分の演奏が聴けるのは、巷のピアノ弾きにはできない才能だと思います。今後も素直に成長して行ってほしいです。」
彼女はもう次のリサイタルも決まったし、これから着々と経験を積んで行くでしょう。
こうやって才能ある若者が巣立っていくってうれしいね!

お陰様で「調律師、至高の音を作る」が、早くも重版決定しました!
早く本屋さんに早く行かないと、なくなってしまうかもよ(笑)しかし、有り難いよね。
そんな事を思いつつ、昨日は母の葬儀と納骨、今日は今後の相談と、ここ2~3日いろいろ私用に追われています。
尖閣列島や北方領土問題で日本が揺れている話題でテレビは持ちきりだけど、人間の欲って元気で若い時だけのもの。
年老いて死を迎える頃には、何にも欲しいものもなくなってしまうのだから、何も命までかけて、人のものまで奪い合う事なんてバカバカしいことは止めて、みんな仲良く暮らせないものかねぇ…と思う今日この頃でした。
とうとう発売ですね。
全国から続々と、書店に平積みされてました!ってメールが来ます。


前作の「スタインウェイ戦争」は、コアなクラシックピアノの世界の話だったけど、今回は一般の人にもわかりやすい、いろんなジャンルに使われているピアノの話を面白く書いて欲しいって依頼だったの、意外と難しかった!
でも、こんなに特殊な事をやってるのか…と勉強にもなりました。
思い切って、他ジャンルの話も増やしたので、笑える話やなるほど話が満載です。
まあ、この日記が本になったみたいと思って下さい(笑)
昨日お会いしたHさんは、早速ツイッターでこの本の情報を発信。
たちまち1万数千人に、情報が送られたらしい!
便利というか、凄い世の中になったね~。おじさんついて行けません(笑)
今日は、フコク生命の訪問コンサート。昨年とは違う学校です。
会場の体育館は、ドア幅が160センチあったので、フルコンがギリギリ入りました。
学校の先生方が何度も要望を出して、やっと実現した待ちに待ったコンサートだったらしく、大変喜んで頂きました!
この体育館には、カワイの小型のグランドピアノがあるのですが、可哀想な事に、鍵盤蓋が壊れていて開きません。
ちゃんと弾けるように修理をしておきました(笑)

今日は200人近くのお客さんが集まって、大盛況!
やっぱりスタインウェイのフルコンのパワーに皆さんビックリ!
昨日のコンサートホールと全く同じだからね。しかも目の前で聴ける!
最後は校歌 の大合唱で終了。
竹村さんのチームは、中井/武田さんチームとはまた違った趣向で、面白い展開でした!
フコク生命チャリティーコンサートは自分達が楽しんでやらないと、気持ちが伝わらないので、どのチームも毎回いろんな趣向を凝らします。
我々も楽しんで、また今日も元気をもらって、東京に戻りました。
おなじみ、フコク生命チャリティーコンサートも、日経新聞に大きく取り上げられて、すっかり有名になりました。
今回は、ちょうど1年前にも来た栃木県総合文化センター大ホールにやってきました。

アーティストは、お馴染みの中井/武田ご夫妻ではなく、ピアノの竹村浄子さんとテノールの北村さんです。
プログラムの半分ぐらいは竹村さんのソロもあるので、ピアノ位置は悩みどころです。
歌とピアノソロとトークが交互に出てくるような場面もあって、いちいちピアノを動かすのは見苦しいので、歌伴の位置より少し下手寄りで妥協しました(笑)
私は竹村さん達のバージョンは初めてでしたが、とても楽しめるプログラムで、なかなか勉強になりました。
しかし、このチャリティーコンサートの出演者は、みんな綺麗な人達ですね。
夜はお楽しみの打ち上げ。今夜はホテルで懐石料理でした!
朝日新聞出版から見本が送られてきました。

今月12日には、全国の本屋さんに並びます。皆さん、各自五冊ぐらい買いましょう(笑)
一般の人にもわかりやすい内容にするために、クラシック以外のジャンルの裏話も沢山書いたので、ピアノの世界がより身近になったかな?
この本で最も書きたかったのは、調律師の世界も考え方ややり方1つで、こんなに楽しく夢のある仕事になんだということ。
若くて優秀な人材が、この業界にどんどん入ってきて欲しいね!
話は変わって、今日の松濤サロンはピアノの発表会の利用だったんだけど、主催者の名前が「高木ゆう」さん。
利用申し込みの電話をした時に何度も聞き返されたらしいけど、私もビックリ!
ゆうは浜木綿のゆうって書くそうだ。今までの人生で初めての同姓同名。
高木裕子さんは何人かいたけどね。
早速ご挨拶に伺いましたよ!若い可愛い女性でした(笑)
高木ゆうさん、お互いに頑張りましょ!

大倉集古館でのソロ・コンサート。菊地君は、昨年に引き続き、2回目の出演だ。
会場が特殊な形なので昨年はB型をだったけど、搬入は楽なので、今年はフルコンを持ってきて欲しいとの依頼がありました。
菊地君が先日ピアノ選びに来たとき、ちょうど、数日前にシューマンを録音したローズウッドがあり、どうしてもこれでやりたいということで。
美術館はエアコンで24時間管理されているので、下手なコンサートホールよりピアノには快適!
今回は「開窯300年、マイセン 西洋磁器の誕生」併催イベントなので、17世紀のマイセンが贅沢に展示されている中、19世紀のローズウッドも威風堂々としたものです(笑)
満員のお客様の中で 「これぞ、後記ロマン派の音」を響かせました。
音楽好きな館長の大倉さんにも「素晴らしい音ですね~」と喜んで頂きました。
部屋の大きさや響きは、まさに当時のサロンコンサート形式を彷彿させるもので、終演後もピアノの周りはローズウッドの写真を撮る人でいっぱい。

美術館は本当は撮影禁止だけど、「ピアノ」を写しているんだからいいか。
ここで来年の1月に開催される別の演奏会にも、持ち込みが決まりました。
本当に生のクラシックを楽しみたい時は、コンサートホールより、こういったサロンの方がふさわしいと改めて思ったね。
まぁ、次は目の前のホテルオークラに泊まりたいね(笑)。
今日は、本田武久/須江太郎リサイタルの調律。
朝9時入りで、久しぶりに神奈川県民ホールの小ホールに来ました。
上野の文化会館のように対角線に席があって、しかもステージが広いので、私の好きなホールです。

古い建物なので、舞台裏の通路は、まるで外国のホールの雰囲気があります。
今日はホールのスタインウェイを借りるので、調律だけに入りました。
調律をやっていると、なんと以前、我が社の調律学院の生徒だったTさんが挨拶に来たのでビックリ!
今年4月から、ここのスタッフになったらしい(笑)しかし世の中狭いね。
時間を忘れて思い出話をしてたら、すっかり調律の時間がなくなってしまいました(笑)
頑張ってね!

今日も本田君の周りはNHKのテレビクルーがべったり張り付いていて、ウロウロしていると映ってしまうので気を使います。
リハーサルを聴いていても落ち着かないので、楽屋で昼ご飯だけはしっかり頂いて(笑)とりあえず会社に戻りました。
夕方、ホテルオークラ正面玄関前にある大倉集古館にローズウッド君を搬入。
本番は明日ですが、菊地裕介君のリハーサルです。
プログラムは、モーツァルト(ピアノソナタ18番)とショパン(3つのマズルカ)、シューマン(トッカータ・ユーモレスク)等を弾きます。
爆発的に忙しかった、この数ヶ月。気が着いたらもう11月!
スタッフ達も、やっと交代で遅い夏休みを取り始めました。
今日は神奈川県の三崎で、Nさん御自宅のピアノをオーバーホールする初日です。
こちらのお宅は、私でも知っている(笑)有名な女優さんの別荘だったそうで、絶景のパノラマ!


今回の修理は、小型のグランドピアノの外装以外フルオーバーホールなので、本来なら引取修理なのですが、駐車場から細い石段を延々あるいて登るお宅でピアノの出し入れも難しいため、現地修理をする事になりました。
全工程3日。ゲストルームがあるので、仕上げの2日間は、お泊まり修理をする事になりそう。
もちろんオーバーホールはスタッフの仕事だけど、こんなリゾートホテルみたいなところに泊まれるなら、私も行きたい(笑)。
この仕事をやってると、いろんな人と出会い、いろんなところに行けて、良い思いをさせて頂けるので楽しい(笑)
専属のシェフが作ってくれたランチを頂いて、オーナーのご夫妻と話をしている間に、スタッフ達はテキパキと全弦、全ピンを外して本日の作業は終了。
アクションとベース弦を持ち帰って、続きは半月後。
ついでに、今月9日、同じく三崎で持ち込みコンサートをやる会場の下見をして戻りました。
夜は私の本の企画編集をやってくれているSさんと、緑ヶ丘にあるワインもおいしくて有名な焼鳥屋さんで仮打ち上げ。
Sさんは明日から取材でチリに行くので、きっと美味しいチリワインを買って来てくれるでしょう(笑)