震災の影響でキャンセルとなったコンサートが復活しました。
阪神大震災をテーマにした「1000のチェロ」という作品です。
伊勢ひでこさんの詩に村山祐季子さんが曲をつけ、筧さんがピアノを弾いて竹下景子さんが朗読する、昨年チャリティーツアーをやったバージョンです。
3.11の震災で一度は自粛となったけれど、「内容が内容だし、今やるべき」と、急遽3日前に復活!
慌てて我社のスタジオを片付けて、昨日リハーサル。
今回は、竹下さんと仲間たちのいつものメンバーに加え、原作者の伊勢ひでこさん自身がチェロを弾き、柳田邦夫さんがご挨拶するという内容で、急遽復活にもかかわらず、皆さんスケジュールをやりくりして出演して下さいました。

会場の世田谷文学館は初めて来たのですが、広い敷地に美術館やセミナーをやる設備などが集まっていて、世田谷文化財団の施設のようです。
中にはカフェもあり、何故か本物のゴジラが!

リハーサルもそこそこに、すぐに開場。満員のお客さんが入りました。
今回の宮城沖地震は阪神大震災の1000倍位のエネルギーだったらしいから、凄まじい破壊力だったんですね…。
神戸の時は1000のチェロだったけれど、今回は10000のチェロを集めても追っ付かない…。
自然の前ではなんと人間は無力なものかと思うけれど、音楽の持っている力で人は癒やされる。
そして自然と戦わず共存して行くには、全てをある程度ダウンサイジングして行く事も必要なのではないかと思う。
1500メートルの海底から汲み上げていた石油パイプラインが破損して原油が吹き出しても何ヶ月も止められなかったり、原発が制御不能に陥ったら、空から水をまくしかない現実。
海底でも原発でも平気で入っていける防護服やロボットすら開発してないのに、神の領域のような深海や宇宙、原子力のような分野まで手を染めてしまった人類への、大きな警鐘のように思う。
偏った科学の進歩だけでは、想定外の出来事に何も対応できず、払う犠牲や対価が大き過ぎる。
遺伝子操作により、世の中に現れる未知なる生物もしかりだ。
話が脱線したけど、楽屋が同室だった柳田邦夫先生と、復興支援に音楽の持っている力は言葉を超えるという話で一致団結しました。
さあ、復興支援コンサートやるぞ!
今月は自粛ムードで、私の担当のコンサート部も延期やキャンセル続き。
15年振りぐらいに、暇な3月を過ごしました(笑)
とは言っても、スタッフ達の年度末恒例の怒涛の調律スケジュールは例年通りで、早朝から夜まで1人4~5台の調律をこなして帰って来て、終電間近までオーバーホールの毎日。
私は毎日、いろんな人と会ってミーティング。
ピアニストが九州から送ってくれた支援物資(なぜか酒や焼酎も山盛り)も、こんなに減りました(笑)

さて、コンサート部のピアノメインテナンスルームもようやく完成。

カフェのほうは、被災者のための仮設住宅建設優先の為、あらゆる資材が止まってしまい完成は遅れてるけど、それは仕方がないね!
来月中頃にはオーブンします!
タカギクラヴィアのアンテナショップとして、商品もそろえていますので皆さん楽しみにして下さい。
毎日、震災のニュースが続いて、東京は自粛ムードです。
今日は朝日カルチャーセンター新宿教室での公開講座でした。
大江戸線、都庁前駅から住友三角ビルの朝日カルチャーセンターまで歩いたけど、土曜日でほとんど人も歩いてないし節電で薄暗い。
そんな中、お客さんが来てくれるのかと心配したけど、教室はほぼ満員でひと安心。
いつもの6時間バージョンのレクチャーを、1時間半にまとめなくてはならないので、前半のスタインウェイと近代クラシックの歴史を30分に納めるつもりが、気がついたら1時間近く話してしまった(笑)
慌てて後半のピアニストと調律の裏話や、夢の話に持っていって、なんとかぴったり1時間半にまとめて終了。
と思いきや、嬉しい事に質問がどんどん来た。
なるほど、初めてのお客さんは、こういう話が聞きたかったんだね!
それならまだ3時間位は話せたね(笑)
延長は約20分。やっぱりレクチャーは難しいけど、面白い。
あとは「スタインウェイ戦争」と「調律師至高の音を作る」の2冊を読んで下さい!で終了。
2冊とも買って頂いたお客様も沢山いました。
そして今日一番うれしかったのは、杵淵直知さんの姪御さんとお会いできたこと!
ずっと昔からあこがれていた杵淵さんのお話ができて、とても感激しました。
ありがとうございました!
地震と津波の被害が尋常ではない状態になっている事がわかってきましたね…原発もしかり。
人間は自然の前では無力だね。
我が社の横浜工場もぐしゃぐしゃ!でもピアノは無事だったから良かった!
今月もレコーディングやコンサート、講演会でスケジュールが埋まっていて、おまけに今春オープン予定のコンサート部メインテナンスルームにカフェの打ち合わせやらで、すっかり日記の更新も遅れ遅れになってました。
とりあえず今月1日、営業企画部に採用した新入社員のミヤギに、新しくスタッフ日記コーナーを作ってあげました。
トップページから、ダイアリーを選ぶと徒然日記とスタッフ日記が選べるようになったので、スタッフ日記も読んであげて下さい。
新人なので、まだまだ、トンチンカンな文章だけどね(笑)
さて、あの地震以降続々とコンサートやレコーディングが中止や延期。
何しろ余震や交通網の寸断に加えて、停電のリスクがあるのでコンサートホールも夜間使用禁止になるなど、全て自粛。
先ほども、以前レコーディングで良く行った多賀城文化ホールが避難所になっているとテレビで流れてました。
石巻、塩釜、多賀城文化ホールなど、レコーディングの時に馴染みの街だったから見るのが痛ましいです。
1000年に1度といわれる規模の大地震、大津波だから、回復するにはかなりの時間がかかるだろうね…。
復興に向けて、我が社は何ができるか、考え中です。
不死鳥のように蘇えろう!
大変な地震災害が起こってしまいました。
皆様は大丈夫ですか?
そして被災地の皆様のご無事を、心よりお祈りいたします。
何人もの方から、無事を確認する電話などいただき恐縮しています。
私は無事です!ありがとうございました。


さて、昨日は日本橋三井ホールに入っていました。
12日から「ヒプナゴギア」の公演が開催されるので、11日は仕込み。
午前中にスタッフがピアノを搬入していて、私は14時から調律に入りました。
可動式の舞台を80センチ上げるので、調律中にステージが動き始めました。
上がりきった途端、ピアノがステージごとグラグラ揺れ出したので、「こんな華奢なステージで大丈夫かぁ?」と笑ってたら、天井に吊してある照明器具やスピーカーが音を立てて揺れはじめ、こりゃただ事じゃないと思い始めて、慌ててピアノの屋根を閉め、バラバラ降ってくる何かの部品やボルトを避け、ピアノの下に避難。
しかしだんだん揺れは大きくなり、数十センチも左右に降られ、ミシミシとホール中がきしみながら不気味な音を立て始めました。
「これやばくないすかぁ!」と、一緒にピアノ下に避難した照明さんが、ピアノにしがみつきながら叫ぶ。
何しろ高層ビルの5階にあるホールで、更に80センチのせり上がり舞台に乗っているのだから、揺れも倍増。
これはちょっとヤバいなぁ…と思ったのは、この大きな横揺れ。
ピアノの脚は上下の振動には強いけど、途中で継いである構造なので左右には意外と弱い。
事実、左右に揺り戻しのたびに脚はミシミシと歪む。
「これは、いよいよ来たか!F1と一緒に死ぬのか…」とホントに思った(笑)
タイミングを見計らって、ピアノ下から飛び出して舞台袖に逃げ込んだけど、更に揺れは続く。
ここ「coredo室町」は、昨年できたばかりで免震構造の新しいビルとは言え、非常階段の壁は亀裂が入っていた。

アーティストの集合も遅れたのでリハーサルも中止。
サウンド・チェックの後、解散。
私は渋谷だからなんとか帰れたけど、帰宅の足を絶たれ、携帯も繋がらず、スタッフの中には帰宅難民になった者も居て、朝まで混乱が続きました。
初めましてこんにちは。
新人営業スタッフのミヤギです。
この日記に私も時々お邪魔させていただくことになりました、よろしくお願いいたします。
今日ご紹介させて頂くのは3月4日に大阪サンケイホールブリーゼで行われた長富彩さんの「ピアノ名曲コンサート」です。

前日夕方にCD368(ルイス君:1912年製)を積んで当日お昼頃にサンケイホールブリーゼに無事到着。
なんと言っても今回のクライマックスは、3600回以上持ち込みコンサートを行っているタカギクラヴィアも初体験だった総勢男性4名で頑張ったエレベーター内でのフルコン逆立ち(イナバウアー)!
なぜイナバウアーを行わなければならなかったかというと、今回のエレベーターのサイズは横183㎝、奥行き235㎝、(フルコンの奥行きは274㎝)、高さなんと560㎝!だったからです。
イナバウアーは全員の力を合わせて無事搬入完了しました。

コンサート本番にピアニストがピアニッシモで演奏にするためには、何よりもピアニストのピアノに対する信頼が何よりも大切だと感じました。
そしてコンサート終了後、ピアノ(ルイス君)を次から次へと写真撮影に来るお客様が増えて行き…ホールスタッフに止められておりました。
初めての光景に唖然としているわたしに
「始めのほうに撮影した人はラッキーだったね、コンサート終了後のピアノ撮影はタカギクラヴィア名物なんだよ(笑)」
と、社長が教えて下さいました。
初めてのイナバウアー、そしてコンサート、大成功致しましたが、
「ここのホールは初めてだったから人間の力で頑張ったけど、次は機械化するぞ!」
と、社長は張り切っておりました。