
東京文化会館にCD75を持ち込んで、ベートーヴェンを中心としたプログラムに挑む干野君。

最初の1音からまるで違う乾いた音色と圧倒的なパワーに、お客さんも度肝を抜かれて、曲が終わった途端にブラボーの嵐!
しかも今日は満員御礼。
このピアノは和音の1音1音がはっきり歯切れよく聞こえる。
ピアニストが何をやろうとしているのかがはっきりわかるから、腕に自慢のピアニストにとっては最大の武器。
「クラシックってこんなに面白いんだ」と改めて認識すると共に、クラシック音楽が一番輝いていた頃、花形産業だったピアノ業界を思い出させてくれる。
天才技術者達が競ってこんなに素晴らしいピアノを完成させたのに、もはや今は昔。
最近は売れるピアノしか作らなくなったから、万人には弾きやすいけれど、クラシック音楽を表現するにはもの足りない。
他の楽器と違ってピアノはそこにあるレンタル共同ピアノを弾くことに慣れきってしまって、悪けりゃピアノのせいにできる悪しき習慣のおかげてすっかりお客さんが入らなくなってしまったけど、今日は違うね。

大入り満員、演奏会が終わってもピアノの回りを人が離れず、なかなか搬出ができないという嬉しい悲鳴(笑)
さぁ、秩父録音も今日が最終日。
今日はピアノソロを録って夕方には終わりそうです。

このレコーディングの間、楽屋でモニタリングしながら私は音友の連載を書いてます。
今日が原稿締め切り日なんだけど、お陰様で六月号書き終えました!
内容はいよいよカーネギーホールレコーディングの最終日です!
このとき録音したCDがこれ。

懐かしい!
レコーディングが終了して、ピアノを積み込んだ頃、スタッフが来ました(笑)
軽井沢も君津も秩父もレコーディングがスムーズに終わるのは、ホールのピアノを使わないからなんですよ。
普通はもっとレコーディングっててこずるんですよ。と、ちょっと自慢(笑)
スタッフとマジョラム本店に行って、カフェタカギクラヴィア用のカレーを引き取りに行きがてら、本店のカレーを頂きました!
夜に渋谷に戻って来たら、23時まで干野君がCD75を練習中。
彼も幸せだなぁ~って喜んで弾いてます。
4月29日、東京文化のリサイタルは楽しみですねぇ~。
昨夜入れなかった大浴場、朝6時に飛び込んだら、ほとんど水!
いきなり冷たい風呂に足を突っ込むと不思議と人間はアチィ!と言ってしまうようだ。風邪引く~。

6時半には1人で海ほたる渡って秩父に向かったところ、なんと10時には楽勝で秩父ミューズパークに到着!
整音をやり直して、レコーディングの続きに参加!
こちらのスタッフは代わりに君津の搬出に行ってもらいました。

こちらも録音は順調に進み、マエストロは喜んでお帰りになり、夕方からベートーヴェンを録っておしまい。
駅前の居酒屋で皆で呑んでルートインにお泊まり。
しかしほんとなら今日まで君津の録音をやってるはずなのに、ピアニストが上手すぎて(笑)昨日で終わってしまったんだけど、秩父で二泊するつもりではなかったから着替えがない!
仕方ないから明日も同じもの着よ。
オバマさんが今日羽田に着くらしい。
途中渋滞に巻き込まれたけど何とか9時には君津に到着。
昨日は休館日でしたが、ピアノも機材もそのまま、セッティングをやり直す必要もないので楽。
このホールは素直な響きで、なかなかやり易いですよ。
ホールから楽屋まで同じようなドアが何枚もあって、みんな迷います。

そんなときはこのマイクケーブルを頼りに進んでいくと、モニタールームにたどり着きます(笑)
それにしても、ピアニストが上手いとなぜこんなに早く終わるのでしょ?
今日でほとんど録音が終わってしまいました!
夕方から編集作業に入ったので明日はもうピアノ使わないだろうし、心配な秩父ミューズパークに行く事にして、今夜は君津で宴会。
ホールの休館日はあっても私に休肝日は無し!
君津駅前の、大浴場付きのビジネスホテル泊!
昨日から始まった君津での機密録音ですが、22日はホールの休館日なので、ピアノも機材もそのままにして、とりあえず一旦帰京。
今朝は秩父ミューズパークにピアノを運んで、25日までレコーディング。
朝から夕方まではVnとピアノの録音です。

Vnはドイツ人のあのおじいちゃんですが、長時間は難しいので夕方まで。
その後はピアノソロでベートーヴェンを収録します。
実はこのパターン、結構厄介。
アンサンブルとソロではピアノの音色のセッティングが違うんですよ~。
もちろんマイクの位置が変わるってのも大きいけどね。
今日はしっかり調整しといてあげないと、明日からはスタッフに交代して、私は君津録音の続きに行かなきゃならない。
ようやく秩父ミューズパークのセッティングが終わり、明日からのスタッフを置いて私は1人トラックを運転して渋谷に帰りました。
明日は9時入りで君津へ。
今日から24日まで、君津で機密のレコーディング。

CD75でワーグナー曲のレコーディング開始。
様々な音色が鳴るオーケストラの曲だから、ニューヨークスタインウエイにはピッタリ!
CD75のパワーはまさにオーケストラだね。
ピアノは音域が7oct 1/4もあるから「オーケストラだ」とよく言われる。
それは間違いじゃないけど、どっこいちょっと意味が違うよ~。
CD75は粒立ちがハッキリして、88の音以上の音が聴こえるから不思議。
こりゃ凄い楽器だ、録音が楽しみ!

私の連載も早いもので5月号まで来ました。

毎月、見開き2ページ、最低2400文字って結構大変。
カーネギーレコーディングの裏話もいよいよ今月号がピーク!秘蔵写真満載。
ピアノが二本足でカーネギーホールのステージに立ってる写真なんて滅多に見られませんよ(笑)
立ち読みじゃなくて買って読みましょう~。
今日で科学博物館でのコンサートも終わります。

この科学博物館は毎年搬入搬出に苦労させられるのですが、今年は新型イナバゥアーのお陰で、エレベーターに入れることがました。

去年までは2階まで階段で上げてたんですからねぇー。
夜8時に搬出終了。
次はラ・フォル・ジュルネです。
レコーディングは順調に進み、余裕。


このホールは住宅地にあり、高さ制限があって天井が高くとれないので、地面を1メートルぐらい掘りさげて、ちょっと変則的な形をしています。
以前はavexのレコーディングでは良く来ました。
軽井沢なので、寒いかと思ったけどすっかり春ですね~。
夕方明るいうちに全て録り終えてピアノを積み込み、1人で渋谷に戻ります。
今日と明日は、軽井沢に急遽呼び出されてレコーディング。
なにしろ突然入ったスケジュールだからスタッフの手配ができず、朝6時にピアノを積み込んで、私一人でトラックを運転して軽井沢に入りました。
1人で運べるからとは言ってもねぇー(笑)


今回はVnとピアノのレコーディング。
順調に終わり、皆で焼き肉食べて、アーティストは軽井沢プリンス。
我々スタッフはアパホテル!
歩いてホールまで行けるから便利(笑)
今日で春音楽祭の東京都美術館コンサートは最終。
今年はドイツ~フランス~アメリカとテーマを決めたコンサートで、今日は北欧、グリーグの曲。

今回はみんな知ってるピアニストばかりだったので、顔を合わせれば昔話に花が咲き、
結局最後は「みんな年取ったね」(笑)
終演後ピアノを搬出して、このピアノは半月ぶりに渋谷に戻りました。
さあ春音楽祭も我々の担当はあと1つ。