昨日はカフェ・タカギクラヴィア年末恒例の鴨せいろ年越し蕎麦の日で、みんなで早めの忘年会。

そして今日は始発の新幹線と紀勢本線を乗り継いで和歌山の那智勝浦へ。



ピアノ車は昨日から出発しているので、現地で合流。
仕事を終えて、愛知県出身と滋賀県出身のスタッフとはここで解散。
みんなそれぞれの実家へ帰りました。
私はひとりでトラックを運転して東京に戻ります。
私はまだ仕事です。
年明けに青森に納入されるニューヨーク スタインウェイのB型が、やっとニューヨークでの作業が終わり、全塗装後、空輸されて来ました。


ここまではTakagi klavier U.S.Aの仕事で、この先の作業は東京での作業になります。
このピアノは珍しいwalnutで、Soundboard、pinblock、damper等のボディ部分を新品に総交換。
オリジナルの素晴らしいケースとフレームのお陰で、発売当時のpowerと耐久性をを取り戻したので、これからアクションのオーバーホールと調整を終えれば、マニア垂涎の巨匠時代のヴィンテージ スタインウェイが完成します。
まぁこれで50年以上は大丈夫。
つまり次の世代まで残して行けるって事ですね。
これはそんじょそこらにある中古ピアノとは次元が違うけど、残念ながら日本国には新品と中古という言葉しか見当たらない…。
さぁニューヨークから日本の新しいオーナーの元に嫁いで、またどんな音楽を奏でて癒してくれるのかなぁ…。
完成は、あと約1か月後。
昨夜のディナーショーはクラシック。
お隣の会場ではこれまた毎年恒例の演歌歌手のディナーショーもやってるんだけど、この機材車が凄い!
我らが3トン車「デュトロ号」が軽トラに見える(笑)

朝10時に大阪を出発して、新名神~新東名をひた走り。
富士山の綺麗なこと!

夜に横浜工場に着いて、楽器を下ろして、私はそのまま帝国ホテルのピアノ搬入のお手伝いに参加。
働き者やねぇ…。
毎年12月はホテルのディナーショーへのピアノ貸し出しが重なります。
ほとんどがスタッフの仕事なのですが、1日に何ヵ所も重なると私も参加します。



中でもリーガロイヤルホテル大阪の「聖夜の晩餐」は毎年恒例だけど、なんと今年は私のお一人様席を用意して頂きました!
可哀想に同行スタッフは、いつもの乾いたサンドイッチを食べてました(笑)

ディナーショーで席に座ったのは初めてだけど、グラスを空けると次々につぎにくるんだねぇ(笑)
かなり酔っぱらい状態でピアノを搬出。
今夜はリーガロイヤル泊!
昨夜のアクシデントの為、ほとんど寝てないアーバン2号車と2台で朝7時搬入の為に須賀川養護学校に向かう。
国道から逸れると道路はかなりの雪!
学校手前で、かなりの登り坂が出現。
こちらのアーバンはタイヤチエンジャー故障で時間切れの為に前輪はノーマル、リアタイヤのみスタッドレス。
アーバン2号車は全輪スタッドレス。
こんな悪条件はキャメルトロフィーでイギリスに行った頃の血が騒ぐ(笑)
そして難なくクリア!
しかし後ろのアーバン2号車が上がって来ない!
救助の為に、やむなく引き返してみると、なんとか上がって来た。
これは明らかに腕の差(笑)。
やっと2台とも現場に到着。朝日が綺麗だ。

今日はうって変わってよい天気。
しかしこれから雪で滑る斜面を登って、2台のピアノを搬入しなければなりません。

やっと1台搬入終えたら体育館にカワイのグランドピアノがあ~るじゃありませんか!
もう1台はこれを使うか…いや、それじゃこのチャリティーの意味がない、2台目入れるぞ!

そして2台無事に搬入。

この搬入で運搬車ゴブちゃんに致命的なダメージが発生したとは露知らず、大盛り上がりのフコク生命チャリティーコンサートイン須賀川は無事に終了。
ピアノを搬出してホテルに戻り、二時間休憩して、翌日のあぶくま養護学校安積分校公演のためにピアノだけ搬入。
空荷のアーバン2台でホテルに戻り、夜は、福島郷土料理のお店で乾杯!
大変な1日でした。
嫌な予感がしたので冬タイヤに交換してよかった!
今夜は明日からのチャリティーコンサートの為に前入りで須賀川へ。なんと大雪!


2台ピアノなので、デュトロで行きたい所だけど、1ヶ所狭い所があるので、アーバン2台で出発!
私は夜10時30分に須賀川のホテルに着いたけど、もう1台は道を間違え、大雪と事故の高速封鎖につかまり、結局夜中の2時半に着いたらしい。
朝は7時搬入なので、ほとんど寝られないね…
今日は誕生日だと言うのに、ピアノを運び、調律が終わってから工場に向かい、明後日から福島に行くトラックのタイヤをスタッドレスに交換。
なんだか今回はやりにくいなぁ…と汗だくでタイヤをホイールから脱着してたら、なんとタイヤチエンジャーの爪が折れてた!

なんとか外して溶接。
鋳物なので溶接棒も高い!
タカギクラヴィアの工場には何でも揃ってる(笑)
トラックも含めると15台近くの車があり、一斉にタイヤ交換すると経費もバカにならないので自分でやるわけ(笑)
タイヤバランサーまであるからバッチリ!
先月末、秋田に行く途中に調子が悪くなって、とりあえずだましだまし帰ってきたデュトロ号のエンジントラブルは、バルブが欠けたのが原因でした。

1999年の11月に新車で納入されてから丸15年。

日本全国35万キロ走破してエンジンブロー。
買い換えを考え中でしたが、トラックは注文しても3ヶ月位かかるので、とりあえず直さないと、年末年始の仕事がこなせません。
したがってリンク品のエンジンを乗せかえすることにしました。
イヤー仕方ないね、お疲れ様~!
今日のレコーディングはピアノソロ。

コロムビアなので、久しぶりに『ひばり』で収録です。

スタッフ一同コロムビア赤坂スタジオの1スタ時代を思いだし、懐かしい音に話題が尽きません。
名器は受け継いで行くものですねぇ…。
今日も所沢通いです。

モニターができないってちょっと困る(笑)

仕方なく楽屋で待機。
今日も休まず弾きっぱなし!驚きの体力気力。
会社から「搬出のお手伝いに行きます」と電話あったけど、断りました。
無事録音終了してみんなで記念撮影。
その後1人で搬出完了、30分ちょっとで渋谷に戻って来ました。
本来は1人でフルコンを積んで、運んで搬入搬出するシステムだから、これが本来の姿。
やっぱり画期的だね!って我ながら自画自賛(笑)
共同ピアノではピアニストの好みの調整にはできません。
どこかで妥協しなければなりませんから、本当に自分の腕を発揮したいなら、調律師は自分の楽器を持ち込むべき。
それなら自分の作品ですから、結果は全て自分で責任を取れる訳です。
共同ピアノをとりあえず弾ける状態にするだけなら、単なる修理屋だからねぇ。
我々調律師はピアニストの為に仕事をするのですから、本番のステージでピアニストの実力以上の結果が出せるような環境を提供することが使命だと思うのです。
裏方ってやりがいがありますよ!
気付いたらもう、12月になってしまいましたね。
今日と明日は埼玉県の三好でVn/ピアノのレコーディングです。

今年6月、お隣のキラリふじみで録音したシリーズの第3弾です。
今回はキラリふじみが空いてなかったので、コピスみよしを紹介しました。
この録音は3枚目ですが、2年前にキラリふじみで1枚目の録音をしている時、このコピスみよしでも別のチームでVn/ピアノを録ってました。
しかもスケジュールがピッタリ同じ日。
コピスみよしとキラリふじみ、なんだかプロレスラーのような名前で笑えるけど、同じくらいの大きさの音楽ホール。
鶴瀬駅を挟んでほぼ等距離なので、行ったり来たりしながら、2つのレコーディングを掛け持ちした記憶があります(笑)
あのバブル時代、隣町がクラシックのホールを作ったから、おらが町にも!って、典型的なハコモノ行政の結果ですね。まぁ、そのおかげさまで我々はレコーディングに使わせて頂けるんだけど、なんだかね~(笑)
さて、このレコーディングチームは大手Kレコードの系統なんだけど、楽屋を見ると普通とはちょっと違う。
そう、録音機材が一切ない!

あるのは美味しそうなケータリング。
前回もそうだったけど、録音はホールの客席でヘッドフォンでやってるんです。

調律の立ち会いとして一番困るのは楽屋にモニターが無いこと。
どのタイミングで調律の直しに入ったら良いものか…わかりません。
やむなく、ときおり見に行くけど、ホールの残響が邪魔するから調律の狂いがよくわからない。
マイクで拾った音を聞きたいよぉ~(笑)
しかし寒いね。
レコーディングが2日しかないと、アーティストもほぼ休まず弾いてるので、今日はほとんど調律の直しに入れず終了。
夜10時に終わって渋谷に帰りました。
関越道の所沢インターなので、空いてりゃ渋谷まで30分で帰れるから、ホテル泊はありません。
さぁ明日も早いぞ!
朝8時にホール入りして下手で調律。

ここの舞台さんは、去年まで市川のホールにいた人で顔馴染み。
朝から暖房を入れておいてくれたので、調律も安定していて感謝。
お陰で調律は15分で終わり、昨日のリハーサルを聴いて、更にその上を行くマル秘調整(笑)
しかし、偉そうなプロオケよりアマチュアオケのほうがよっぽどマナーが良い。
調律の時間はステージを空けて静かにしてくれるので、仕事がやり易い。
みんなで一緒に良い音楽を作ろうと言う気持ちが感じられて嬉しいね。
さぁリハーサル開始。

昨日より更に良くなった!
ピアノコンチェルトって実際にホールで聴くと、ピアノの音がオケに埋もれて、ピアニストはまるで弾きぶりをしているように見えることが多く、バランスの良いピアノコンチェルトを聴きたきゃCDで、とはよく言われるけど、それは現代のピアノだから。
大ホール&フルオケの時代到来と共に誕生した《CD75》のような、ピアニストの為の秘密兵器を聴いたら、ピアノに対する考えが根底から変わります。
そして本番!
お馴染みグリーグの冒頭の歯切れの良い刺すようなカデンツが始まった。
これこれ!クラシックはこれじゃなきゃ。
今まで聴いていたモダンピアノとはまるで違う。
超満員の大ホールはブラボーの嵐。
まさにベテラン江口玲がオーケストラを従えて貫禄の演奏でした。

指揮者のボストックさんも大喜びで何度もカーテンコール。
舞台袖にいたスタッフさんが、「うまい人が弾くとピアノも全然違う音がするんだねぇ…」って言ってました。
あの~ピアノも違うんですけど…(笑)
オケは違うけど、江口君と《CD75》は、来月もグリーグでサントリーホールに登場します。
86年、ホロヴイッツ2回目の来日時、サントリーホールはオープン直前だったので使用できず昭和人見記念講堂でのコンサートだったから、ホロヴイッツピアノはサントリーホール初登場。
まぁ私は昭和人見の音のほうが好きだけどね(笑)
今日は日曜日なので、マチネ。夕方に渋谷に帰りました。
江口君、《CD75》お疲れ様!
今日は葛飾フィルハーモニー管弦楽団と、グリーグ・ピアノコンチェルトのリハーサル。
ピアノは《CD75》を持ち込み。
来年はピアノコンチェルトが続くので、調整を兼ねて怪物《CD75》の登場です。

12時に搬入して、14時に調律を終えて、オケのセッティング。
17時からリハーサル開始だったので、中途半端な3時間を潰す為に駅のほうに歩いてお店を物色。
イタリアンレストランに入ってスパゲッティと牡蛎のガーリックバター炒めと赤ワイン。
今日の仕事は終わったので、飲んでゆっくりリハーサルでも聴くか…。と思っていたら会社から電話。
「ピアノを移動するのですぐに戻って来てください」とホールから連絡があったらしい。
やれやれとホールに戻ると、ピアノの回りに人だかり。
ピアノの位置を変えるのではなく、ピアノの話を聞きたいって(笑)
ワインで真っ赤な顔と口からガーリックバター臭をプンプンさせながら質問コーナー(笑)
30分で呼び戻されたので、仕方なく二時間ほど客席で仮眠。
リハーサルが始まってオケとのバランスを確認。

このホールは久しぶり。大ホールはモーツァルトホールって名前が付いてたんだね。
モーツァルトはサロン音楽の象徴だから、大ホールのネーミングにはちょっと違和感感じるけど…(笑)
ラフマニノフホールとか、せいぜいリストホールとかね(笑)
ホール自体はあまり響かないので、オーケストラは聴きやすい。
ピアノソロや弦、歌は音が少し痩せるけど、風呂桶みたいなホールでフルオケは音楽的に聴きにくいから、まぁ中間でちょうど良いかも。
ピアノの音量はバッチリ。
pppもはっきり聴こえて、大迫力の低音域。
まさにオーケストラを従えて威風堂々という感じ。
明日の調整の方向性が見えたので大安心。
指揮者のダグラス・ボストックさんも大喜び。
よし、明日は8時入り。
昨日の本公演に続き、今日は嬉野市までピアノを運搬。
特別支援学校の体育館にフルコンを入れて、訪問コンサートです。

昨日も雨で九州とはいっても寒い!
今シーズンの初ストーブが九州とは!

しかし今日もみんな大喜びしてくれたましたねぇ~。
今回は新しいピアニストの中園さん。
生徒達となかなかうまくやってました。

搬出終わって、ピアノ車はフェリー乗り場へ。
私は佐賀空港から、あっという間に帰って来たけど、飛行機揺れたなぁ…
朝9時半羽田発のANAで佐賀空港に降りました。

実は佐賀公演の5日後には隣の長崎でも公演があるので、3トン車のデュトロに楽器を2台積んで、佐賀が終わったら福山の友人の会社にトラックを預けて一旦新幹線で帰ろうと計画していたのですが・・・。
なんと!先日の秋田出張でトラックが白煙を吐いてトラブル発生。
なんとか戻って来たものの、遂にエンジンが故障してしまいました。
1999年11月に新車で買ってから15年。

北海道から沖縄まで全県制覇で36万キロ、数千回のコンサートステージにピアノを運び続けて来た、タカギクラヴィアの看板トラックがとうとう入院。
そのためスケジュールが大幅に変更となってしまいました。

ピアノはこのアーバン号で昨日渋谷を出発。
大阪からフェリーで九州入り。
佐賀空港まで迎えに来てもらいました~!
無事、佐賀市文化会館に搬入して、今回のフコク生命チャリティーコンサートが始まりました。
やれやれ(笑)
渋谷区文化総合センター大和田の6階にある伝承ホールは、250位のキャパでとても良い大きさなんだけど、音楽ホールではないから響きはデッド。
落語や伝統芸能をの公演をするので、桟敷席もあって寝転んで聞ける(笑)

ここにスタインウェイのフルコンを入れて欲しいとの依頼。
もともとC7があって前から調律には行っており、搬入経路は常々チェックしてあったから、なんとか入ると思ってたら、「ホールスタッフが運送屋さんから、『こりゃ入らない』と断言されたらしい」と、主催の大友さんから慌てて電話がかかってきました。
先月、さくらホールでの公演時に改めて見てきたんだけど、絶対入る!って確信できたので、本日初搬入。
入りました(笑)

ちょっと斜面が大変だけど、トッパンホールよりは楽かな。
今日のクラリネットとピアノのコンサートは、これで決まり。
大和田は地元の施設だから、伝承ホールにもフルコンが入って嬉しい。
せいぜい利用しよう!
渋谷区民だからねぇ(笑)