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サロンコンサート                        3/28

今日のサロンは、西井葉子さんのペヤチェビッチCD発売記念コンサート。

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と、その前に八王子駅前にあるオリンパスホールへ調律に行かなきゃならないので早起きして行ってきました。
このホールは旧八王子市民会館の後継ホールで、場所も駅前に移動して2年前に新築されたもの。
今日はコンチェルトということで、ハウスピアノのスタインウェイの調律なんですが、立ち会いはスタッフに任せるので、二人でホールに行きました。

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ステージではオーケストラの楽器搬入や平台を組んでいるので舞台袖で調律していたら、ホールのベテラン裏方さんがニコニコして「高木さん、久しぶり!」って声をかけて来ました。
一瞬、あれ?もしや?と顔をよく見たら、昔、某コンサートホールの裏方さん!30年ぶり位だねぇ~。
お互いに若い頃ですから、バックステージで時間潰して話し込んでいた事を懐かしく思い出しました。
お互いに歳だけとったねぇ~(笑)
まぁ、クラシック業界バブルの頃にお互いに裏方やっていたので、再会は嬉しいですねぇ。

さて私は電車で渋谷に戻り、西井さんのサロンコンサートの準備。
使用楽器はCD368ルイス!
このピアノで1年前に大雪の新潟の小出郷でレコーディングしました。
貸しきりの旅館で「夜間も大浴場は入れておきますから~」って言葉に騙され、湯ぶねに飛び込んだらぬるーい。
風邪ひきました。
沸かし湯だと言うことがバレバレ(笑)
そんな笑い話の楽しかったレコーディングを思い出しました。
やっと発売になったんですね。

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西井さんはペヤチェビッチに興味を持って、クロアチアに7年留学していたので、現地のファンもたくさん。
今日はクロアチアの大使も来る予定が急用でこれなくなって残念だけど、70席はほぼ満席。
リハーサル直後に、「開演前にピアノの話をして欲しい」と急に頼まれて、ちょっと格好がラフだったけど、お話をしました。

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第1部を聴いて、そっと抜け出して別のコンサートの調律へ。
戻って来たらちょうどカフェで打ち上げが終わったところだったので、また飲み直し(笑)

5月31日、このルイス君を持ってなんと伊勢神宮の内宮に奉納演奏に行きます。
伊勢在住の西井さんの夢だったそうで、やっと実現します。


東京に戻って来ました                      3/27

数ヶ月前、映画音楽の録音で調律に来た銀座のレコーディングスタジオ。

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今日はピアノソロでCMのレコーディングでした。
初めての会社からの委託だったのですが、名刺交換したらそれぞれ「15年くらい前にレコーディングでお世話になりました!」とか、「松濤サロンはリハーサルで良く使わせてもらってます!」とか、みんな知り合い。
それにしてもいつの間にか私が現場で一番年上になってしまいました(笑)
調律が終わってしばらく立ち会いをして、落ち着いた頃に次へ向かいます。

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一昨年の12月、我が社で納入したヴィンテージスタインウェイB型がある代官山教会。
二階席もあるキャパ70名の教会は、天井も高くなかなか良い環境。
楽器も1年ちょっと経って落ち着いて来ましたね。

コンサートは明日なので、調律が終わって夜は知人と神楽坂のワインバーのオープニングパーティーへ。

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しかしあまりの人混みに早々に退散。
結局別の店を見つけて呑みました。
タダ酒飲みに神楽坂いった筈なのになぁ~








鳴門に行って来ました                         3/25

5年ほど前から委託されて、毎年通っている鳴門市ドイツ館にあるスタインウェイの保守点検。
いつもスタッフNが京都での保守点検とスケジュールを組んで回っています。
今回は久しぶりに私も立ち会うため、新幹線で京都まで行って合流。

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5年ぶりのドイツ館。

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鳴門市は第一次世界大戦時、ドイツ軍の捕虜収容所があったところ。
日本は連合国側だったので渋々参戦しだけど、ドイツとは特に敵対してるわけじゃなかったので、連れて来た捕虜を丁重に扱って、市民との交流も盛んだったという。
この時の捕虜はほとんど民兵だったので、パン屋さんや音楽家もいたらしい。
その音楽家達が日本でベートーヴェンの「第九」を初演したことを記念して、このベートーヴェンの「顔はめ看板」が置いてあります。

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なにしろ私はベートーヴェンと同じ12/16日生まれなので、ここに来るとこの写真を撮るんです。(笑)

2日間の保守点検を終えて、明石大橋を渡って東京に戻ります。

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NHK506スタジオ                            3/17

久しぶりにNHK506スタジオにピアノを持ち込んでの録音です。

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今回はBSのドラマ劇伴録音。
終了が何時になるかわからないし、ピアノの搬出は明日の朝だから、調律が終わってから一旦帰って、なにかあったら呼んでもらうことにしました。
NHKから会社までは歩いて帰れるし、車なら5分で駆けつけられるからね~ってわけで、会社で他の仕事をやって、ほとんど忘れかけてた夜11時。

呼び出し電話がかかってきた。

調律は狂うわけないし、調整も問題ない。なにがあったんだろう…と車で駆けつけると、
「ピアノの中に鉛筆落としちゃいましたぁ…」(笑)
やれやれ、鉛筆取り出して戻って来ました。

あるヨーロッパの著名ピアニストが、生徒のレッスン用にはヤマハを使うので、先生はヤマハが好きなんですね~」って聞いたら、「ヤマハは鉛筆落としても蓋が自分で外せるからだよ!」って笑い話を思い出した(笑)

夜中の2時頃「無事録音終わりましたぁ~」とメールが入っていて一安心。



伊勢神宮に行ってきました                         3/15

あまりの忙しさにほとんど東京にいなかったので日記を書くことすっかり忘れてました、
変なスポンサーサイトの広告が出てしまいましたねぇ。
とりあえず書ける話題から遡って日記を埋めていきますね(笑)

今日は伊勢神宮の下見。
大阪~和歌山~伊勢と回る出張の最後がこの伊勢神宮内宮の能舞台。

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ここで5/31に奉納演奏をするので、CD368ルイス君の持ち込み搬入経路確認です。
なにしろ広大な伊勢神宮だから搬入は簡単だろうと思ったら、能舞台は大丈夫だけど、そこまでの廊下が幅が狭い!

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しかも床が抜けそう~。下見に来て良かった。

フルコンを起こして入れるのは結構大変な作業だから人手がいるなぁ…って会社に戻って話したら、「じゃあ社員旅行にしましょう!」だって。
今まで京都の平安神宮や上賀茂神社、白川郷の合掌造り、増上寺等々色んな所にフルコン持ってったけど、今回は手強そう。
でも伊勢神宮で聴く「ヴィンテージスタインウェイによるバッハ」実現の為に社員旅行で行くか!
大赤字だなぁ…(笑)


バーシェ・トリオ in 東京文化会館                   3/12

Vn 小森谷 巧、Vc 古川展生、Pf 反田恭平のパーシェトリオ。

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今日は室内楽なので、1887年ローズウッドを持って来ました。

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ステージにあげると美しいね!

このロマン派のピアノは弦楽器ととても音が溶け合うので、室内楽にはもってこいです。
黒光りしたプラスチック塗装された現代のモダンピアノじゃ、決してこのハーモニーは出せません。

反田君は今まで、東京文化のステージには譜めくりでしか上ったことがないそうだけど、今日は割れんばかりの拍手で、堂々とアンコールでソロまで弾いてしまいました。

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類まれな才能で彗星の如く現れた反田恭平。今後に期待です。


オーディション                               3/10

時々松濤サロンで、次代を担う若手ピアニストを探すオーディションをやっています。

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本当の実力を見極めるため、過去のコンクール歴は全く関係なし、通常のコンクールとも全く異なる選定基準で行います。
主な審査員は私も含めて4人。
審査ポイントはそれぞれ違うはずなのに、不思議と結論はいつも同じで、意見が割れることはほとんどありません。
本当に楽器をコントロールする力があるかどうかを見るため、ピアノはいきなり《CD75》を弾いてもらいます。
ごまかしが効くモダンな楽器をいつも弾いてると、気がつかないうちにコントロールが雑になっていますし、応募者の綺麗な演奏を聴くオーディションではないからです。
そして演奏と同じくらい重要なポイントは、演奏終了後、審査員からの質問にどう答えるか?です。
これからのアーティストは演奏は当然のことながら、人間としても魅力的かが大事なのですが、特に善人である必要はありません。
みんなの言うことを聞く良い子である必要ではないのですが、「この先、何かをやってくれるかもしれない」という可能性は非常に曖昧であり、演技できるようなものではないので、結局持って生まれたもの、いわゆるこれも才能なのでしょうね。
「そんなやつ居ないよ」って思うのですが、ホントにいないんです(笑) だから探すのです。
そんじょそこらにいたら、これまたつまらないですからね。
したがって、順位を決めるオーディションではないし、選ばれてチャンスを与えられ有名になったとしても、それを望まないアーティストもいますから、これが正解とは言いませんが、クラシック音楽業界がもっと活性化しないと聴衆は戻って来ないことだけは確かです。
それは音楽家にとってのスポンサーが居なくなることなのだと私は思います。


フコク生命チャリティーコンサートin千葉               3/9~10

今年度最後のチャリティーコンサートは、お馴染みのフコク生命千葉ニュータウン研修センターです。
ここは大企業の研修所が林立する千葉県の印西。
広い敷地に宿泊施設も完備の立派な研修センター。
しかし、残念ながら、入口の自動ドアが大きく開かないので、玄関でピアノを起こさなきゃ入らない(笑)
その為にピアノ車と起こす機械を積んだ軽トラックの二台で出動。
ピアノを搬入したら私だけ残して皆はそれぞれの調律現場に出掛けて行きました。
今回のピアノ・トリオは全員ベルリン在住。
かなりレヴェルの高い演奏で楽しいリハーサルです。
今回は起こすのが楽なようにB型を持ってきたけど、ロマン派までの曲なら本当にB型位のほうがバランスが良いと思う。
見た目にも威圧感がないし、ロマン派時代のピアノの主流は2m40cm位だったからね。

さて本番になれば私の出番はないので、コンベンションルームの上にある宿泊施設で仮眠。
気がついたら「ピアノ搬出ですよ~」と電話がかかって来て、交代でやって来たスタッフとピアノを搬出。
あとはみんなでタクシーに分乗して打ち上げ会場に到着するも、私はアルコールを控えているので、あくまで軽く軽く(
笑)


翌日は社会福祉法人で訪問コンサート。

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ここは自立支援施設なので、パン屋さんやイタリアンレストランがあり、プロの職人が指導してるので味も本格的!
結構有名なので、ランチタイムは予約しないと入れません。

さぁ施設のみんなの喜ぶ姿を見て、安心。
今年もこのフコク生命チャリティーコンサートで日本中いろんなところに行きました。
「コンサートホールの本番と同じピアノを施設に運んで、手抜きのない本物の音楽を!」を使命に始めたので、音楽以外の経費は節約、私がライフワークでやっています。(スタッフは東京で仕事していなさい(笑))
今ではすっかり定着したけど、施設にピアノ搬入口なんかないので、このチャリティーコンサートのおかげでいろんな搬入機材を開発できました。
その機材が普段のコンサートの搬入にも格段に役立っているので、また新しいアイデアが生まれたり。
最近執筆業が多いので(笑)待ち時間はもっぱら原稿書き。
私も楽しんでいるので一石二鳥。
チャリティーコンサートは自分達も楽しまなきゃ続きません。


音楽の友ホール                          3/7

音楽の友社と共同企画「ホロヴィッツピアノ《CD75》を味わい尽くす」を開催しました。
チケットは音楽の友各誌の読者に抽選でご招待ト。
かつてないほどの反響で、当選した読者の皆さんが全国から集まって満席。
このホールは天井も高く、約200席のキャパはサロン時代と同じようにクラシック音楽を聴く環境にはピッタリ。
しかし、ピアノは魔の階段下ろし搬入。したがって運搬はサブちゃんに依頼。
一時間以上かかってやっとステージに上げた。

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今日は私のトークと反田恭平のソロで《CD75》を堪能してもらう企画。

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数日前のサントリーホールでのコンチェルトを始め、9月には新日本フィル、東京フィルと2つのコンチェルトも決まっている彼は、新人アーティストとしては異例。
4月からはマネージメント部門を立ち上げた日本コロムビアに預けるので、今のところ順調なデビュー路線を走っています。
そういう意味で、今日のレクチャーコンサートは重要な意味を持つ企画です。
クラシック音楽業界で、彼が色物ではなく王道のアーティストとして育ってくれることを望みます。
しっかり見張ってないとね(笑)

終演後、タカギクラヴィアレーベルの「反田恭平 LIVE!」幻のCDには長蛇の列。
このCDはタカギクラヴィアでしか販売しないので貴重だよ~(笑)
今日のレクチャーコンサートの模様は、音楽の友誌5月号の連載にも詳しく掲載されています。


反田恭平、サントリーホールでコンチェルトデビュー       3/2

《CD75》でチャイコフスキーピアノ協奏曲第1番を、小林研一郎指揮スーパーオーケストラで熱演する反田恭平は弱冠二十歳。
順調にトップアーティストへの階段を上がっています。

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今年、サントリーホールに《CD75》が登場するのは2回目。
オーケストラには良いけど、広すぎてピアノにはあまり向いてるとは思えないホールだけど、休憩時間にロビーをうろうろしていると、いろんな人から声をかけられました。
そのほとんどが

「いや~こんなにピアノが聞こえるコンチェルトは初めてですよ~」という声。
「そう、クラシック音楽が最も華やかだった巨匠時代は、こうだったんですよ」と答える。

ともかく圧倒的に違わなきゃ誰も認めてくれません。
どんな巨匠が、いくら上手く弾いても聞こえなきゃ何の感動もありません。
3000人を越える大ホールを作って、100人のオーケストラでクラシックコンサートを始めたのは19世紀末のアメリカ。
現代もそのスタイルを継承してるのに、ピアノは鳴らないモダンピアノになってしまったから、ピアノコンチェルトでピアノの音が聞こえないのは普通だと思い込んでる人がほとんどです。
ヴィンテージ・ニューヨークスタインウェイの圧倒的な音を聴くとみんな驚きますが、こんなピアノが全盛だったから、ラフマニノフもガーシュインもあんな曲を書いたんだとよくわかります。
楽器が教えてくれるってこういうことなんですね。
ピアノコンチェルトのオーケストラとピアノの音のバランスが良くなると、聴衆がこんなに興奮するんです。
華やかだったクラシック黄金期がかいま見えた一夜でした。

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福井ハーモニーホール                            3/1

昨夜は金沢から福井に移動して、今朝久しぶりのハーモニーホールにピアノ搬入。

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今回持ち運んでいるピアノはこれも久しぶりのヒバリ。
今日はマチネなので、終演後夕方には搬出して打ち上げも失礼しました。
トラックで京都駅まで便乗して私は東京に戻りますが

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トラック隊は奈良まで行ってもう一仕事、お疲れ様~