今日から3日間、お馴染みの山梨県花かげホールで、Hさんのピアノソロ録音。
ピアノはCD75でベートーヴェン・三大ピアノソナタ。

どんより曇った東京を朝6時半に出発して予定通り9時前に到着。
早速ピアノを搬入して、ステージを下げてもらい、中央の椅子を全て外す作業。
これが面倒だけど、この手間を惜しんでは良い音は録れません。
椅子を外したおかげで、ピアノはホールの中に設置。

400人のホールだけど、床面積は2000人規模のホール並に広くなり、ピアノを客席側からステージ側に逆向きに設置すれば、客席後方の壁からの反射音も無くなり、素直な響きになる。
山梨は盆地なので、東京は雨でもこっちは快晴。
ただしレコーディング時には、温度湿度の監視が重要なので、デジタルとアナログの記録装置は必須。

さて、悲愴、月光、熱情と今日はどこまで録れるかな?
今日から飛び飛びで3日間、都内のレコーディング・スタジオでコロムビアと録音。

ここのピアノは普段はピッチ441だけど、今回はクラシックなので、442に上げ。
仕事が終わって、皆と会いたかったけど、この後 取材があるので急いで会社に戻りました。
14時から音友10月号の取材。
6月19日の出演メンバーで、「昔のピアノと今のピアノについて語る」をテーマに、私が司会で延々と語りました(笑)
ちょうど月曜日はカフェが休みなので、貸し切りでヴィンテージ・スタインウェイをバックに撮影。

カメラマンは堀田さんという豪華な布陣。
編集長のICレコーダーに収録したけど、オフレコの話が多過ぎて編集大変だろうなぁ(笑)
さて、取材が終わったら、今夜はピアニストの賢ちゃんの自宅にスタッフと3人で押し掛け、ピアノの調整。
徐々に育ってきたこのヴィンテージ・スタインウェイは弦も落ち着き、やっと調律のピッチも安定してきた。
さて、これから育って行くのが楽しみ!
いつもの奥さんの手料理は本当に素晴らしいー。

今夜はベルギービールから始まり、日本酒二種類、獺祭で締め!
帰りはお土産つきで、いつもありがとうございます!
昨日は、4月に納めた太田市のK邸C型の調律。

羨ましいような空間にセミコンが2台!
美味しい食事を頂いて、館林から北関東道路をひた走り水戸のホテルに夜12時頃に到着!
朝ホテルで朝ごはん食べていたら、今日のアーティストプーレさんと川島さんにばったり!
フランス人なのに納豆大好きなプーレさんは、水戸に来ると大喜びです(笑)
私は先に水戸奏楽堂に着いて調律開始。

ここには、1918年製NYスタインウェイのヴィンテージD型が入っています。
ドビュッシーが、ただ1曲書いたヴァイオリン・ソナタは、プーレさんのお父さんであるガストンP・プーレさんとドビュッシーとで作りあげられた作品。
1917年5月5日にサル・ガボーでドビュッシーとガストン・プーレにより初演され、今年でちょうど100年!
その翌年にドビュッシーは癌で亡くなってしまったから、ヴァイオリンソナタはこれ1曲しか書いてない。
しかもこのピアノはドビュッシーの亡くなった年である1918年製なので、プーレさんも納豆以上に大喜びでした(笑)
前回このホールで録音したグリーグや新譜のブラームス・ソナタもプログラムに入れ、大サーヴィスのコンサート。

私は本番の途中に抜け出して、つくばに向かいました。
これまた羨ましいサロンの調律をやって関東一週して帰京。
各地でお客さんが待っていてくれて、その地域のスケジュールを組んで一回りすることができるから、面白い仕事だね(笑)

このつくばのスタインウェイの綺麗なゾロ目の製造番号には感心するけど、今回はダンパーフェルトの裏側が半分欠損しているのを発見!

良く今まで音が止まってたなぁ…。
調律師は朝一番先にホール入りするので、いくら通勤ラッシュと逆方向とは言っても渋谷から通うのは辛かったね(笑)

昨日はホールの使用時間目一杯まで録音したので、調律の直しはほとんどやりませんでした。
でき上がったCDの音を聞いて、やれ調律が狂ってるとか、ノイズが気になるとか言う人がいるけど、それはレコーディング調律経験がない人の理想論。
調律師はあくまで裏方。
プロの世界は仕事が早い事が大前提。
モニターを聞いていて調律が乱れて来ても、ピアニストが乗ってる時は途中で止めないこと。
レコーディングは朝から晩まで長時間、しかもエアコンを切って、温度湿度が大幅に変化していく中でピアノのコンディションを一定に保つのが我々調律師の仕事であり、それ以上でも以下でもない。
何度も調律の直しに入ったり、延々と直しをやったりして、調律師が目立ってはいけない。
綺麗な調律をしても、編集の段階で、「調律は乱れてるけど、このテイクのほうが音楽が流れてるからこのテイクを使う」なんてのは良くある事。
たとえ調律が乱れて来ても、音楽が乱れないような調律を目指し、あと何時間後にはこうなるだろうと予測をたて、「この曲はこの音域は使わないからもっと重要な部分に時間を回す」などを判断し、アーティスト、ディレクター、エンジニアに迷惑をかけない仕事をしないと、次から仕事を頼まれなくなります。
さらに、ピアノを持ち込めばそんな問題は簡単に乗り越えられる。
あらかじめピアニストが理想とする音色のピアノを選び、そのピアノで事前に練習できるとか、調律の時間が無くてもピアノは安定しているので、更に先の事ができる…等々、ホールに置いてある訳のわからないスタインウェイは使う気がなくなるって話。
今回も無事任務を果たして、無事終了。
撮影大会ではお茶目な若いアーティスト達がピアノ囲んでおおはしゃぎ(笑)

早く終わってしまったので、電車でこちらに向かっていた搬出要員のスタッフにそのままUターンして帰れとメールをして、トラックにピアノを1人で積み込み完了。
こんなに楽しいから皆やれば良いのにねぇ。
今日から2日間はキングレコードの録音。
この栄区民文化センターは私も良く使います。
癖がなくてレコーディングには使いやすいけど、近くにホテルがない。
隣の大船のビジネスホテルに宿泊するのも面倒で、今回は車で通うことにしました。
ピアノを搬入して調律していたらもうアーティストがやって来たので、大急ぎで仕上げ。

今回は例のサックス国際コンクールの優勝者であるロシア人N君のアルバム。
別のサックス国際コンクール優勝者のY君と、昨年の音コンピアノ部門優勝者のK君との共演。
みんな若いねぇ~。
クラシック音楽業界も若い才能がどんどん出てくる。
管楽器とピアノの録音は、以前ニューヨークで、トロンボーンとユーフォニュームとピアノでやったことがあります。
ピアノソロではまったく問題ないのに、管楽器が鳴り出した途端、その音圧でピアノの低域の音が痩せてチェンバロのような音になってしまって困った経験があるので、なるべく音の太い楽器を持ってきました。
今回は大丈夫!
やっぱりマイク・アレンジは重要。レコーディング・エンジニアの腕!
長年カフェの看板だった熊本犬が、かわいそうな事に今年の4月にスタッフが落下させて絶命。


ポケモンゴーのスポットにもなってた人気犬だったので、代わりに熊本から柴犬買ってきて代役になってました。
バラバラになってた御遺体を捨てるのは忍びないので置いてあったけど、ポッカリ1日空いたので、工場で一気に修復してみました。

なんとかここまでできて、一度白に塗ってから茶色に塗装。

乾いたので助手席に乗せて久しぶりに渋谷に連れて帰り、カフェに復帰!

色が少し違うけど、まぁいいか~(笑)
6年目を迎えたタカギカフェ。
少しイメージチェンジの為に改装工事です。

トイレの手前の壁を切り取り、トイレへの通路にもう一枚ドアを付けました。
イギリスのアンティーク家具のドア。

こんな中で、中川さん達とCDの完成打ち上げ!
工事は17時に終わるので19時から宴会です!

ワインや料理持ち込みで呑めや歌えやで日付が変わるのも忘れて皆で語り合い、食べて飲んで楽しい仲間たち!
亀山インターから夕方帰ってきたばかりなのに、疲れも忘れて飲みました(笑)
中川さんが持ってきてくれた奥さんの手料理最高!
世間はお盆の帰省ラッシュなので、移動したくはなかったけど、スケジュールがびっしりなので、仕方なく先週末は大渋滞覚悟で金沢、今日は和歌山に来ました。
金沢は夜中の2時に渋谷を出発したので、まだ渋滞には巻き込まれなかったけど、早く到着したので、せっかくだからと朝イチで回転寿司!

しかし朝の8時で行列には参った。

金沢の帰りは大渋滞。

今日の和歌山行きはラッシュとは逆方向だったので大丈夫だったけど、帰りは亀山インターのルートインで一泊。

途中の伊勢道の嬉野パーキングで昔「珍百景」にでた大たこ焼き発見。

その頃食べたら生焼けでお腹壊したのを思い出した。
大きすぎて生焼けの小麦粉は辛いよ(笑)
昨日からカフェは改装工事で20日までお休み!
今日の訪問コンサートは病院の広いスペースなので、昨夜の本公演で使ったスタインウェイのフルコンを持ち込みです!
重い障害でコンサートホールに来たことのない皆さんにも同じ条件で演奏会を聴いてもらえるのは、フコク生命のこの訪問コンサートだけ!

このメンバーだと、私も仮装して登場したり忙しい(笑)
青森なのでリンゴ追分もプログラムに入っています。
ずっとトラックで旅してきた「ひばり」は、美空ひばりさんの晩年のレコーディングで使われていたピアノ。
こんな逸話も喜んでもらえます。
無事に終了してピアノを搬出、スタッフはみんなと一緒に新幹線で帰り、私はとりあえず福島県の白河まで走って一泊。

これで横浜の工場に戻れば、今回の横浜~福岡~青森~横浜と約3000キロのツアー終了です。


盛岡で目覚め、ひたすら青森に走り、新青森の駅でスタッフを拾ってホール入り。
大きいホールだねぇ。

今日と明日はフコク生命チャリティーコンサート、今回は竹村/森/北村トリオ。
青森公演ということで、歌とピアノで美空ひばりの「リンゴ追分」を歌うので、ピアノは「ひばり」をリクエスト。
横浜~福岡~青森と長旅して来ましたが、ほとんど調律も狂わずにステージにあげられたので我ながらびっくり!
トラックの荷室にはエアコンつけて、温度湿度管理は完璧だからね!
竹村トリオはいつものように、盛り上がりお客さん大喜び。
明日は訪問コンサートです。
昨夜トラックが横浜工場に戻ってきたと思ったら、これから青森へ。
デュトロは休む間もないねぇ。

運転手は私に交代、G君長旅お疲れ様!

青森は今日までねぶた祭りらしくホテルがとれないので、とりあえず盛岡まで走って泊まります。
いざ出発!
今日のコンサートはヴァイオリンコンチェルトあり、メサイアあり、二人のピアニストがそれぞれコンチェルトを弾く珍しいプログラム。

ラヴェルのコンチェルトとベートーヴェン4番の弾き振りを休憩挟んで連続で弾くので、大屋根を外したりピアノの向きを変えたり転換も忙しい。
ピアノは昨夜私が飛行機で福岡から戻っている頃にスタッフ達がホールに搬入してあります。
9時に入ってホール上手の袖で調律をやり始めたら、猛暑と鍵盤がべたべたになるほどの湿気!
みるみる調律がズレて来るので、中止!
そのうちにエアコンが効いて、ようやくピアノが落ち着いてきたので調律再開。
とは言っても、休憩時間に調律の直しにステージに上がらない決意の私は、ちょっと焦ったけどね(笑)
コンチェルト連続2曲持たせなきゃならないからねぇ…。


温度湿度差攻撃に耐えながらの1日でした。
無事終了してピアノ搬出。
今日のピアノはニューブルグ君!
しかし昨日の料理は美味しかったなぁ…。

さすがに今朝のドーミーインの朝食も霞んでしまった(笑)
朝は時間があったので、少しのんびりしてからホールに到着。
調律をやって、テレビの生放送の本番。

終了後、またまた新型ピアノ起こし機が大活躍。
30分で全ての搬出終わり!画期的。

そのあと福岡空港まで送ってもらって、G君にはのんびり横浜工場まで帰って来てもらいます。
あっという間の福岡だったね。
羽田では今度はパーキング忘れないで、ちゃんと帰れました(笑)
一昨日ピアノを積んだトラックは、G君が一人で運転して既に福岡入り。
私は今朝、羽田に車を置いて福岡へ飛びました。

今日は博多駅ビルの9階にあるホールにスタインウェイ・フルコンを入れるのだけど、エレベーターの奥行きが少し足りず、ピアノを起こさなきゃならない。
そのために製作したピアノ起こし機の登場!
想定通り、上手く行った!
これでまた持ち込みの制約が1つ取れたねぇー。

夕方からリハーサルで、お馴染みのT君登場。
実は彼が先週、サロンで練習していたのと同じピアノを持ってきました。
全て上手くいって、G君の福岡の友達達と、初めてのお店に行きました。
これがなに食っても超旨い店!
これから福岡に行ったら絶対いくぞ!

福岡のみんな、ありがとう!
今夜はドーミーイン!あしたは本番だ!
渋谷のレコーディングは上手く行ってるのかなぁ~?
某放送局にローズウッド・スタインウェイを持ち込んで今日から3日間レコーディング。
このドラマの時代背景が、ちょうど、このピアノが作られた年代なので、音色も雰囲気にピッタリ。

このスタジオは昨年、年代の違うスタインウェイを3台運んで録音部の皆さんの勉強会をやったスタジオ。

今回はピアノソロだけでなく室内楽もあります。
マイクセッティングが終わって、ピアノソロを録って、本日は終了。
終了後、明日からの2日間の為に、ピアノをバッチリ調整しておきました。
ここは大食堂や喫茶店、ラーメン屋などもあるので便利!
私は明日早朝の飛行機で福岡に入ります。