今日のサロンはローズウッドのレコーディング。


事務所で書籍の原稿に使う写真を探したのですが、何しろ30年近く前の事なので写メもない時代。
銀塩アナログカメラの頃は写真は高価だったから大事な物しか撮ってない。
ピースして自撮り写真なんか無いね(笑)
かろうじてビデオは撮ってたのでテレビに映してこれを写メ。

フランツ・モアにレッスンを受けてる時の写真ができた。
モアさんは今の私ぐらいの年齢、私はまだ30代!若いね~
毎年恒例のこのファンクラブイベント、今年はCD75を用意。

今年も大いに盛り上がり、プレゼントコーナーが終わったらカフェに移動して食事会!

楽しい1日でしたー。
VIP待遇のホテルで、日本一と言われる朝ごはんを頂きました。

流石の品揃え!
日本全国いろんなホテルに行くけど間違いなく、ここはトップレベル。
今日から小笠原に向かうスタッフから出航の写真が送られてきました。

小笠原は暖かいだろうなぁ‥。
私はホテルにお迎えが来てピアニストと今日の仕事をこなして、熊本駅まで送ってもらいました。
今回は飛行機ではなく新幹線で東京まで戻ります。


チケットをグリーン車に変えて、新幹線に乗り込み、東京までの6時間半の間に原稿の続きをを書くことにしました。
有意義な新幹線の旅で夜の10時頃には渋谷に到着。
今回の訪問コンサートは北九州市立小倉総合特別支援学校。
体育館にスタインウェイのフルコンが2台入ってみんな大喜び!

訪問コンサートでフルコン2台は初めてかな?
なにしろ昨夜の響ホールでのコンサートが再現できるんだから先生も生徒も大感激で良かったね!
撤収後トラック2台は東京に戻り、私は小倉の駅で下ろしてもらって皆と別れ新幹線で熊本入り。

夜の7時には熊本に入ってピアニストの響が迎えに来てくれて馬刺しの店に直行!

響ホールから響に会いに来た(笑)熊本の美味しい馬刺しを堪能して日航ホテルへ。
立派な部屋を用意してくれて感謝感謝!
久しぶりの響ホールに来ました。
ここではコンサートやレコーディングでもピアノを持ってきましたが、10年以上前なので景色が変わってすっかり迷ってしまいました。
今回はフコク生命チャリティーコンサートで、2台ピアノなのでトラックも2台でやって来ました。
松濤サロンでのレコーディングでも2台ピアノを使うので、ハンブルグD型2台をサロンに残して、九州にはひばりとF1です。


浄子さんと彩ちゃんの2台ピアノは美人Duoだから豪華~(笑)

しかし今回は7000回を越えるピアノ持ち込みの中でも初めてのハプニング!
コンサート後半が終わって、アンコール前に譜めくりの女性が戻ってきて
「さっき何かピアノの部品が落ちてきたんです!」
ん?と袖から覗くと、なんと!ペダルを止めている楔が外れて高音側の足元に転がってる!

名器の頃のスタインウェイの脚とペダルは、金属プレートをかみ合わせ、楔を差し込んで止まっているだけなので、楔が外れたらペダルが落下する可能性大!
あとアンコール2曲、持ちこたえてくれ~と祈りながら袖でヒヤヒヤしていました(苦笑)
なんとか無事に終了して撤収!
夜は北九州の魚で打ち上げ~。良かった良かった。
今日から3日間、サロンでピテイナの課題曲の録音です。
去年はサロンのスケジュールが埋まっていて1回抜けたけど、毎年正月はこの録音で始まるような感じでもう10年位続いています。
いつものように2台ピアノバージョンもあるのでフルコン2台をかみ合わせて屋根外し。

私は今日から北九州に出発なので、早朝調律を済ませ、あとはスタッフに任せてトラック2台は陸路北九州に向かいます!

綺麗な富士山を横目に夜11時に北九州到着!
年末のカウントダウンで年が明け、新年の朝スタッフと解散して正月は久しぶりにのんびり!とは言っても私は書籍の締め切りに終われ、籠って原稿書き。
新年は4日からサロンでピアニスト達の練習やレコーディングが始まりました。
実のところ私は原稿のまとめ作業に集中していたので、この日記は2月も終わろうかという日に書いています(苦笑)
今日は夕方からサロンでローズウッドのレコーディングなのですが、その前にちょっと特殊なレコーディング。
昨年CD75とハンブルグスタインウェイの比較データ録音をやったのですが、原稿を書いてるうちに別のピアノでも測定をしたくなりました。
我々が「F1」と呼んでいるニューヨークスタインウェイ512771はホロヴィッツ仕様とノーマル仕様のアクションがあるダブルアクションシステム。

1993年にスタインウェイのコンサート部で作ってもらった1品。
これはやっぱりアクションを入れ替えて音響測定し、違いを可視化することにしました。
本来なら丸2日ほどかかる整音作業をさずか1分で変えられる画期的なアイディア。
このアイディアを最初にフランツ・モアに話したら
「それは面白い、ホロヴィッツのピアノをルービンシュタイは絶対弾かなかったしルービンシュタイのピアノをホロヴィッツは絶対に弾かなかったからこのダブルアクションがあったら良かったねぇ」
と笑っていました。
まさか本当に作ってくれるとは思わなかったけどね(笑)
コンサートステージでピアニストが、鍵盤が重いとか軽いとか鳴らないとか鳴りすぎるとか不平不満を漏らしても、現場では時間がないのでほとんど何もできない。
しかもホールの共同ピアノで整音作業は、ご法度。
なのでほとんどのピアニストが調律師の作業でこんなに音やタッチが変わる事を知らない。
現場で口下手な調律師はピアニストからソッポを向かれる人も多い。
そう、口の上手い調律師が適当にキャスターの向きを変えたり何か直したような暗示にかけて、その場を乗り切るほうが楽。
現場で使うチャンスの無い技術を磨くよりもね。
そんな口下手で真面目な調律師達に朗報。
「瞬時に音もタッチも別物のように入れ替わる!」
このシステムは調律師達が喜ぶかと思ったけど、アクションは個々のピアノによって微妙にサイズが違うのでアクションだけ持っていってもホールのピアノには合わない。
無理に合わせてもろくな結果にはなりません。
なので自分のスタインウェイを買わないとできない試み。
で、あとに続くもの無し(苦笑)
その壁乗り越えればコンサートステージで思う存分自分の技術が発揮できて更に違う景色が見られるのになぁ…‥と当時は思ったのですが、残念ながら笛吹けど踊らず。
まぁ技術があれば家柄、学歴関係無く社会で戦って行けると信じてたし、調律師と名の付く技術者もみんな同じだと思ってたからねえ‥‥。
このアクションを久しぶりに引っ張り出してきたら、清水の舞台から飛び降りるつもりで借金して、このスタインウェイを買った時のことを思い出した(笑)



ちょうど夕方からレコーディングのディレクターとしてサロンに来た旧知の雁部さんにアクション入れ替えて弾き比べ役をやってもらって無事録音終了。
データ的にも明らかに差がわかるから面白い。
「調律師に時間と予算をくれたらピアノってこんなに別物のように変わるんだよ!」の実験終了。