トミーさんのレコーディングも順調に進みました。
酒井さんはディレクターとエンジニアを兼ねてホール内でモニターするので、調律師は困るんです。

生音が聞けるのは良いけど、ホールの残響が混じって届くので調律の乱れが聞き取りにくいのです。
マイクで拾った音で細かい倍音を聴かないと調律を直すタイミングを失います。
従って演奏会で調律の乱れが気になる時は実際はひどく狂ってるわけです。
そのため、酒井さんは楽屋までケーブルを引っ張って私の個室を作ってくれます。

この落ち着いた空間でピアノの音をモニターしながら、日記を書いたりいろいろ自分の時間を楽しむのも、レコーディング立ち会いの過ごし方。
夕方無事にレコーディングは終了してピアノを搬出。
その後、みなとみらいのいつものタイ料理チヤオタイで打ち上げ!
今日と明日は、お馴染みのアートホールでトミーさんのピアノソロ録音。
ここ数年で録り貯めた音源を、そろそろCDにできるかなという段階に来たようです。
今回はこのレコーディングのためだけにロンドンから飛んで来たので、これが終わったらまたロンドンに帰るそうだけど、コロナウイルスの規制があり、日本発でロンドンに入国できるのか心配ですね。


今回はトミーさん指定のニューブルグを持って来ました。
エンジニアの酒井さんの希望で大屋根外して録音を始めたけど、再度取り付けて普通の形に戻したり試行錯誤。
いつものように夕方には終わって、スタッフに優しいレコーディング!
昨日の持ち込みはテレビ朝日の番組収録。
スタジオの改修工事のため、いつもの通路が使えず、セットの裏からピアノを人力で持ち上げて搬入するようになったので、私とスタッフ3人で持ち上げてセットに搬入。
もちろんスタッフさんたちも皆で手伝ってくれるのでありがたい。
調律を済ませ、あとは本番まで立ち会いが長いので、スタッフに任せて私は会社に戻りました。
さて、夜にテレビを見ていたらなんと!
白いピアノ(照明がピンクなのでピアノがピンクに見えるけど)、おまけに屋根の支え棒の位置が半開の位置に刺さってる。
しばらく日本のテレビ番組では見なかった光景に唖然!

私は常々ピアノ文化のバロメーターに白いピアノを槍玉にあげるけど、これはひどい。
このドラマの撮影現場に、音楽がわかる人が居なかったということ。
世界中、国が豊かになると必ず始まるピアノブーム。
思い起こせば昭和40年代の日本もそうだった。
あの時代の懐かしのテレビ番組を見ると、あっちこっちの音楽番組に出てくる白いピアノ。
確かにピアノが身近になると、「なぜ黒色なんだろう」という疑問が湧き、高価なピアノをより目だたせようと白色に塗ってステージに上げたものだ。
それを格好いいと思ったりもした。
同時に白いエナメルの靴を履いたりして。
やがてそれは音まで軽薄で安っぽく見える事に気がついて、ピアノは黒に戻っていくのに30年かかる。
当時は、わざわざピアノを白く塗り替えたりする仕事が時々舞い込んできたものだ。
それから30年。豊かになった韓国。
韓流ドラマで、調律が狂った白いピアノを弾きながら愛を語っていたりするシーンを冷ややかに見ていたものだ。
その頃には、日本のクラブやバーの、タバコのヤニで変色した白いピアノを黒に塗り直す仕事があったりした。
やがて中国の映像が入ってくると、今や白いピアノが花盛り。スタインウェイまでも!
中には赤いピアノまで登場する始末。
ヘンリースタインウェイ氏に「なぜスタインウェイは黒の艶消しなの?」と聞いたら「そりゃステージで音楽よりピアノが目だってはいけないからさ。」ってサラッと言ってたスタインウェイ社は今は無いね。
ユーザーが勝手に色を塗り替えるのは自由だけど、メーカーがプライドを捨てて幼稚な趣味に合わせた商品を出すなんて、スタインウェイファミリーは、嘆いてるだろうね。
今日のコンサートは大御所2人と江口君によるピアノトリオ。


持ってきたピアノは弦楽器と相性抜群のローズウッド。
チェリストもヴァイオリニストも私よりずいぶん年上って最近は珍しいね(苦笑)
それはそれは円熟のコンサートでした。
終演後は、お馴染みの風景。お客様の写真撮影です。

ここに来たら必ず陳さんの麻婆豆腐食べて帰ります。
今日の私の担当はトッパンホール。持ってきたピアノはキヨシ君。
朝9時に搬入開始。
トッパンホール名物の坂道を、スタッフ3人でエイヤと押し上げてステージ上手に到着。

今日は合唱団まるめろの定期公演。
調律はあらかじめ済ませてから運んで来たので、設置&調律完了までわずか30分。
これもピアノ持ち込みの利点の1つ。
「ピアノを動かしたら調律が狂う」とか言ってる調律師はびっくりするだろうね。
ピアノは動かしたぐらいで音は狂いません(笑)
合唱団は人数か多いし、リハーサルの為に少しでも早くステージを空けてあげる事が重要。
今日はマチネなので、たらたら2時間も調律に時間を取られたら迷惑。
あとはお任せして会社に戻り、夕方またピアノを搬出に行きます。
もちろん休憩時に調律の直しはしません。
搬出して渋谷に戻ってきてもほとんど狂ってないのでこのまま次のコンサートでも使えます。
ピアノをサロンに下ろして、私は車を乗り換え横浜の友人がやっている音楽教室の発表会打ち上げ会場へ。

夕焼けのベイブリッジを渡りながらふと左を見たら、大黒ふ頭に停泊している巨大なダイヤモンド・プリンセス号。

290メートルの全長は戦艦大和より大きいんだね。
コロナウイルス騒ぎでこの先どうなるやら。
またまた来ました大阪シンフォニーホール。
昨日東京を出て多賀パーキングまで走り、宿泊して、本日搬入。
今回は江口君とヴァイオリンなので、ピアノはローズウッドを持って来ました。



オーケストラが居ないとバックステージは広々して楽チン。
今日も素晴らしいコンサートを堪能してピアノを搬出。
前回と違って今回は真新しいデュトロ号!

今夜は多賀に連泊なので、京都で寄り道してタコ虎を食べてレストイン多賀に到着。
明日帰ります。
今日は久しぶりに愛ちゃんと仕事。
ピアノは彩ちゃんなのでルイスを持って来ました。
普段この日記にはアーティスト名と写真はなるべく載せないんだけど、今日は美人お二人なので特別に(笑)

神奈川フィルも久しぶりでした。

今週はピアニストのスタジオや自宅の調律に回ったり来客に追われてました。

スタッフ達もコンサートやレコーディングスタジオを回ったり、年度末の学校関係が目白押しでスケジュールが動かせず、お待たせしていた那智勝浦へのキーボード3台納品は誰も行けないので、私とカフェを臨時休業したスタッフで急遽行ってくる事にしました。
綺麗な南紀の海と獅子岩!


年に何度も来るけど、癒されるねぇ。
1泊2日、トンボ帰りで戻って来ました。
先日、松涛サロンでヴェルクマイスター調律の会がありました。
普通のホールやサロンではなかなか許してもらえない特殊調律も、わが社では対応可能。
愛好家の皆さんの希望でスタインウェイのフルコンを平均率からヴェルクマイスター3に調律しました。
最近、調律法に興味を持つ人が増えたのは嬉しい傾向ですが…
今日は黒山三滝のスタジオのピアノ432Hzの調律。

半音の半分近くピッチを下げると低音弦の銅巻線が緩んでジンジンノイズが出たり張力と弦の長さと重さのバランスが崩れるので音色が悪くなる。
また元に戻すとなると弦が切れたり緩んだベースの弦のノイズは戻らない等のトラブルが出る。
だからホールやサロンのピアノでこれをやるわけにはいかないので、なかなか生ピアノで432調律は難しい。
しかし、ここ黒山三滝のピアノはピッチ432に固定、去年から三回目でようやく432に落ち着いてきた。
今週は脳心臓の人間ドックに行って来ました。

ピアニストのTさんのお父さんが著名な心臓専門のドクターなので、もう10年以上見てない脳と心臓の精密検査。
それ以外は毎年聖路加で人間ドックやってるのでm今日は覚悟しての脳と心臓の検査でしたが、結果は綺麗な血管!
欠陥なし!。やれやれ