ホテルをチェックアウトしてピアニストのHさんの家に到着!
こちらはニューヨークスタインウェイB型。
昨年秋にアクションをオーバーホールしたので、今回は調整です。

見違えるほど激変してニューヨーク・スタインウェイらしさを取り戻したタッチ!
とても満足!
お昼は近くの豪華な和食ランチをご馳走して頂きました。

さて神戸をあとにして京都のH松さんの家のB型をチェックして、一昨日寄った大津のFさんのピアノの張弦部分をピッチ上げ調律して東京に戻ります。

東京に着く頃には4月になってるね。
貸し切り状態の国際会館をチェックアウト。
外国人観光客を見かけない京都を走るのは久しぶりだなぁ。
午前中に昨日の運送屋さんとお客さんの家で待ち合わせ。
ちょうど搬入するところに間に合いました~。

京都で長いお付き合いのHさんの紹介で、グランドピアノ納品。
そうなんです、ピアノはほとんど一般の方には売らないのですが、ご紹介のある人のみ、販売する場合があります。
なのでピアノ専門店などのピアノとは比較にらないほど素晴らしい楽器を、安価で手に入れることができるのです。
なんとラッキーなお客さん(笑)
新築のお宅に無事納品して、私は神戸に向かいます。
ちょうど茨城県の小学校の校庭で桜をバックに、Mちゃんが生中継で歌うシーンのカメリハ模様がスタッフから写メされてきました。

今夜生中継なんだけど、なんとご希望により持ち込んだのはアップライト!
帰ったら録画で見るね!
さてこっちは神戸に到着!
今日は西神中央のオリエンタルホテルに泊まります。
相変わらずイルミネーションが派手。
コロナによる自粛はますます深刻になってきて、4月末までほとんどのコンサートが延期や中止。
上野・春・音楽祭もほとんど中止、ゴールデンウィークの恒例ラ・フォルジュルネも遂に今年は中止の発表。
20台近いピアノが今年も貸し出しスタンバイしていたけど、今はヨーロッパの方が深刻だし来日できないから仕方ないね。
スタッフ達は年度末恒例の学校関係調律もほぼ落ち着き、溜まりに溜まっていたオーバーホール三昧。
相変わらず休めない毎日だけど、修理、調整ができない技術者は一気に仕事がなくなるから、技術は身を助けるとつくづく思う。
そんなスタッフ達を置いて、私は京都~神戸に1人でピアノ運送の旅に出ました。
しかし朝から東京は大雪!
ヤバイ!アーバン2号はノーマルタイヤ!何で最近天気予報が当たるんだろ…。

やむなく何かの役に立つかもとスタッフを1人乗せて渋谷を出発!
首都高速から東名を乗り継いで東京料金所の手前でエンジンルームからものすごい異音!!
その後、煙と匂い!
明らかに何かがロックしてファンベルトが擦れて摩擦音!
その後バーンとファンベルトが切れて静かになったけどゴムが焼ける匂い!
メーター回りの警告灯を見ても、どれも普通。水温も普通。
昨年スタッフ達が福島に向かっている時、同じ症状で止まって助けに行った車なので再発したんだと直感。
東名の東京料金所の先まで走って停車してエンジンルームを覗いてみたら、やはり前回と同じ症状。
切れたファンベルトがぶら下がっていた。
幸いこの車のファンベルトは2本あって、切れたのはエアコンのコンプレッサーだけを回しているので、エアコンを諦めればヒーターは効くので走行には問題ないけど、雪も酷くなってきたしノーマルタイヤということもあり、川崎で東名を下りて渋谷に戻り車を交換する事にした。
それにしても修理屋さんが前回の故障でファンベルトを交換した時にプーリーやコンプレッサーの膠着を見逃したってわけだ。
やれやれ全く!
連絡は入れてあったので渋谷ではスタッフ一同待ち構えていて、雪の中、アーバン1号にピアノを入れ替えて再度出発!
こちらはスタッドレス履いてるので安心。
東名をひた走ると天気予報通り、箱根の手前からは曇りのち快晴!

夕方、予定より1時間遅れで京都の運送屋さんに到着しました。
ここで積んできたヤマハのグランドピアノを下ろして、

京都市内から引き取っておいてもらったオーバーホール依頼のスタインウェイと入替。

その後大津のFさんの自宅のスタインウェイDの調律とヤマハのグランドピアノの張弦をして、スタッフを京都駅新幹線口で下ろして、私は1人で国立国際会館へチェックイン。

忙しい1日だったけど無事に任務終了!
3日間のレコーディングも無事に終わりました。
詳細は情報公開までお待ち下さい。



初日だけ、コロムビアの巨匠エンジニアの塩ちゃんにマイクアレンジをやってもらいました。
コロナ自粛による会社の有給休暇中に駆けつけてもらったのに、打ち上げにも参加できずに帰ることになってしまい申し訳ない。
タカギクラヴィアのNYSレーベルは、アーティストもレコーディングスタッフも、現在考えられる最高レヴェルが結集して制作しているので楽しいね!
カルテットのレコーディングも順調に2日目に突入。

ピアノは安定していて調律はほとんど狂いなし。
水戸奏楽堂の御協力により快適な録音を続けています。
今日は水戸在住のお弟子さん、天才少女・千響ちゃんが、ご両親とともにシュール洋菓子店のアーモンドケーキを持ってご挨拶にいらっしゃいました。
フランス人に「世界一美味しい」と言わしめただけあって本当に旨い!

急遽、千響ちゃんの演奏会をやって記念写真!
天才だねー。楽しみな逸材!


さて今日でカルテットとトリオの録音が終わって明日はデュオ。
丸山さん達は明日帰るので今夜は打ち上げ!
プーレさんは2週間ほど前に来日したので、渡航禁止ギリギリでした。
コンサート予定は全てキャンセルになり、今のところはこのレコーディングだけらしい。
今日から明日にかけて、まずカルテットの録音。



しかし私は昨日の午前中から右足首に違和感!
最近のコロナ報道で、電車はガラガラなのに道路は大渋滞で、ブレーキを踏む度に右足首激痛!
それも段々酷くなる一方。
遂に来た痛風!!
昨夜、ホテルについた頃は完全に足を引きずる状態。
カバンの中にあった正体不明の抗生物質を飲んで横になったけど寝返りも打てないぐらい激痛。
今朝はホテルの朝食を食べに行く気もなく、そのまま奏楽堂へ。
足を引きずっているから皆に心配されるわ、笑われるわ。
ともかく鍵盤蓋をはめて、下からネジを締める時にしゃがめない。
なんとか今日の録音を終わってホテルへ。
その後、噂の酒蔵瀬良美へ。

確かに旨い!
けど高い(苦笑)
それより痛風痛い!付き合いは大変(苦笑)
明日から27日までジエラール・プーレのレコーディング。
ここでプーレさんのレコーディングをやるのは2回目。

水戸奏楽堂はまだ建設前の土地を選ぶところから関わっているので愛着もあり、ピアノもヴィンテージ・ニューヨーク・スタインウェイ1918年モデルを入れました。

1918年といえばドビュッシーが亡くなった年で、スタインウェイのゴールデン・エイジ。
完璧にオーバーホールして当時の新しい状態に復元したこの奏楽堂の看板ピアノです。
オーナーはクラシックに造詣が深く、ガダニーニなどの弦楽器はもとより、チェンバロや最近はプレイエルまで入って、ちょっと狭い(苦笑)

今回はカルテットありトリオあり、の録音で、朝からガッツリ録りはじめるため、私は今夜入って調律を済ませてホテルにチェックインしました!
学校が一斉に休校になり、魔の年度末学校関係の調律も、朝から自由な時間で組めるので、スケジュール調整が楽になりました。
嘱託に委託する量も減り、社員達で忙しく回っています。
ちょうど那智勝浦のお客さんが取れたての生マグロを送ってくれたので、皆で美味しく頂きました!

スタッフは学校の調律から夕方戻ってきたら、それぞれ担当のピアノのオーバーホールをやっています。
私は1月にルイスのところで仕上げたD型が日本に到着したので、サロンに入れて仕上げの調整をやっています。
こんなにのんびりサロンでオーバーホールができるのは何年ぶりかなぁ…。

コンサートのキャンセルや延期の嵐で困っているアーティスト達を助けようと、テレビマンユニオンの大澤さんが立ち上げたYouTube生配信に、わが社も協力するために参加!
とは言っても、ここは渋谷のビルの中でエレベーターにピアノが入らないので、ピアニカでの参加(笑)

最後のアンコールの時に駆けつけるって設定だったけど、出演した頃はもうみんな見てなかったかなぁ…。
ともかく今回は途中参加だけでしたが、我々はこれからも協力して行きます。
3月に入ってから急速に、コロナの影響でコンサートが軒並みキャンセルや延期になって、アーティストは大変。
わが社もサロンコンサートが減って、アーティストたちのリハーサルが増えました。
コンサートが無くなったので、アーティストサーヴィスのピアノ持ち込みも減り、珍しくトラックは3台とも暇を持て余しています。
テレビ番組の収録やレコーディングは変わらずありますが、近場なのでせっかくの新車デュトロ号も出番がありません。

時間ができた分、たまっていたオーバーホールが進みます。
今日は木更津のMさん宅へB型の納品!
去年の台風19号直撃で浸水したB型。
解体して数ヶ月乾かしてようやく修理できました。


この楽器は東京の楽器店から買ったニューヨークのスタインウェイ。
引き取ってチェックすると、やっぱりヤマハやハンブルグのスタインウェイの技術ではどうにもならず、試行錯誤してドツボにはまった成れの果て。
まずは元通りに戻してやり直し。
この修復がやっと終わってめでたく本日納品!
見違えるようになった鍵盤の反応。
これでなくてはスタインウェイの本家ニューヨーク・スタインウェイとはいえません。