今日から3日間、松濤サロンとアメリカを結んてトロンボーンのマスタークラスレッスンをやります。

なのでピアノは使いません。
以前ならとても考えられない事がコロナのおかげで急速に進みましたね〜。

まずはアメリカと回線状態をテスト。
何か喋って下さいと言われて思わず「え〜こちらヒューストン」と言ってしまう昭和のおじさん丸出し(笑)
しかしオンラインでレッスン受けられるんならもう留学しなくてもOKだね。
便利な世の中になったもんだ。
レコーディングやコンサートで何度かご一緒したフランス在住の銀林さんから、突然リモートで生番組に出て欲しいと依頼がありました。
Jazzbox radio 新番組KAWAII
http://www.jazzbox-radio.fr/という番組。
最初はKAWAI楽器がスポンサーなのかと思ったら、カワイイのほうでした(笑)
出演時間にはパソコンがない環境に居たので、携帯でこちらから電話をかけて待機。
「ドビュッシーの水の反映が終わったら出演」という簡単な打ち合わせしかしておらず、何を話そうかと考えているうちに本番。
フランスと携帯を通じてなので若干のタイムラグもあり、途中で切れたり大慌て(笑)
30分近く話したけど、通訳が入るので実質20分位かな?
私もFM番組を10年位やってるので話すのは慣れてるはずなんだけど、今思えば、銀林さんと朝霧高原にピアノ置いてドローンで撮影した話とかすればよかったなぁ。
普段、自分の写真や動画は、極力表には出さないようにしてるので、これはびっくりした!
それにしてもこの写真どこから持って来たのかなぁ!若いなぁ〜(苦笑)
カーネギーホールのオープン時から1925年まで貸し出されていたこのピアノが、100年後にサントリーホールのステージでメンデルスゾーンを奏でる。

今日は反田恭平サントリーホールソロ・コンサート。
前回のCD75でのデビュー・コンサートを思い出す。
あれから全国の大ホール瞬時に売り切れるアーティストになったのもあっと言う間だったね。
今回はコロナの影響で客席を半分にしての開催、昼夜2回公演でもちろん即完売!
さらに有料チケット配信なので、客席は無限大に広がる訳だ。
昼公演はホールのピアノを使ったので、ローズウッドはピアノ庫で待機。

スタッフと正面入口の前にある陳さんの麻婆豆腐を食べてたら、もうピアノをステージに上げる時間!
慌ててホールに戻ったら運良く時間が30分押してた!
セリでステージにピアノを上げて調律。

本番でピアノを変えるのはタッチも鳴り方も音色も変わるのでリスキーなんだけど、それをいとも簡単にチャレンジするヤンチャなところは10代の時と変わらないねぇ〜(笑)
しかしリハーサルが長引いて再調律は無し(苦笑)
ピアニストも調律師も必死にならず余裕のよっちゃん。これだから面白い。
座席を用意してくれたので、本番は久しぶりに客席で聴いたけど、両隣が空いてるって素晴らしい!
肘が当たるんじゃないかとか、鼻息がうるさいって、もう昔の事のような気がする。
こんなにゆったりと贅沢にクラシックコンサートを聴いてしまったら、元には戻れないような気がしてきた。
クラシックコンサートの配信に関しては、20世紀初頭にレコードが実用化された時のように「音楽は生じゃないとダメ」と批判的な意見もある。
しかし、サロンから大ホールへ広げて行ったクラシック音楽が、更に世界中の観客に音源を届けられるようになったメリットは計り知れない。
今回のパンデミックは危機的状況でもあるが、映像と音を世界に生配信できるようになった強烈なターニングポイントだったと思えば明るい幕開けだ。
そんな見本を見せてくれたような今夜のコンサートだった。
一時期は椅子を高くして力で楽器を鳴らそうとしていた時期もあったけど、一転、低い椅子で脱力して音色を更にコントロールする奏法をマスターした彼はまだ26歳。
若いって羨ましいね。
青山にあるフューチャーセブンでの配信も今日が最後。
ここはビルの1階なので、B型なら立ててなんとか運べるし、ステージも低いので、人力で上げられる。

いわゆるスタジオで音は完全にデッドだから、PAを通してアンビをかけるけど、クラシックのピアニストは慣れないと戸惑うようだ。
今日もいろんなジャンルの収録だったので、調律のスタッフが立ち会いした。
搬出は夜。渋谷から15分で行けるから、都内でピアノを搬入出来るスタジオとしては貴重。