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金沢を経由して松山へ    11/29

昨日の早朝、ピアノを積んで出発し、金沢に15時頃到着。
H邸のスタジオのB型と長町のサロンのグランドピアノ調律をやって、金沢泊。



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今日は移動日で、松山へ向かいました。
途中大雨で路面がプール状態!
視界不良で道路標示も見えず、カーナビの指示通りの道を行き過ぎてやむなく下道。
途中でまた高速に乗って四国の松山へ!
遠いねぇ~

なんとか夜9時過ぎに松山市内に入ったけれど、ホテルは道の反対側で、路面電車が走るわ、道はまっすぐになってないわで渡れない!
どんどん目的地を離れて行き、迷いに迷ってようやくホテル到着。

フコク生命のYさんが晩御飯のお弁当を持って待っててくれました。
ありがたや~!

ホテルの窓から不気味な洋館が見える。あれはなんだろう?

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予備知識なく香川県の松山に来たけど、ここは「坊っちゃん」や「坂の上の雲」の町。
以前、「海の上のピアニスト」公演でピアノ運んで来たことがあった。

さぁ明日から、訪問が復活したフコク生命すまいるコンサート in 松山!



スタジオからサロンへ     11/26

昨夜のうちにメンテナンスルームからサロンに移したラフマニノフピアノを早朝調律してから、池尻大橋のスタジオに9時入り。
今日はHCさんのレコーディング。

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調律を終えて本人と少し話して渋谷に戻り、こちらでは巨匠達のピアノによるコンサートシリーズ,で、A木さんによるラフマニノフピアノのコンサート。

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A木さんはラフマニノフピアノを弾くのは今年2回目なので余裕が出てきましたね。
休憩の後で長谷川さんと私のトークがあって、また私が長話をしたので少し時間が押してしまいました(笑)


マンハッタンのラフマニノフの家に10年近くあったピアノで、その後バーバーとメノッティが所有し、その後富豪が買って奥様へのクリスマスプレゼントにしたという逸話が面白い。
当時からとても有名なピアノだったのでほぼオリジナルの状態で残っていた物を、アメリカ在住の長谷川さんが手に入れ、その時に入手した証明書が、私の師であるビル・ガーリックが書いていたというご縁で、長谷川さんと私が共同プロジェクトとして修復計画を実行。
日本に送られたのは2020年の2月で、アメリカはまさにコロナに突入した頃だったなど、話は尽きない(笑)
今夜は素晴らしい夜になりました。

こちらのサロンコンサートは終わったけれど、テレビ局の収録に立ち会っていたスタッフは収録が長引いてまだ終わらないと。
テレビの収録は長いね~やれやれお疲れ様。

オーチャードホール    11/25

近所のオーチャードホールにフルコン2台搬入。
今日はオケも入るしYou Tube配信もあるので、テキパキ入れ替わらないと搬入口は混雑しそう。

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ピアノを台車で押しても行ける位の近いホールなので、1台ずつピストン輸送。

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さらに近くのライブハウスへのピアノ搬入も重なっているので、ご近所を行ったり来たり。


それとは別に池尻大橋のスタジオではレコーディングもあり、こちらはスタッフが調律。
しかし懐かしいアーティスト達でどうしても顔を出したくて、オーチャードを抜け出してスタジオへ。
みんなとは久し振りの再会。

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25年前に旧コロムビアスタジオでレコーディングした話で盛り上がり、私はまたオーチャードホールへ戻り本番立会。

夜はまた怒涛の搬出!
近くて良かった(笑)





京都コンサートホール   11/23

昨日の早朝、ラフマニノフピアノを積んで京都に出発。
16時に搬入して調律後リハーサル。
本番は明日なので今夜は京都に泊まります。

今回はテレビの収録もあるので搬入口は機材車だらけ。
ピアノも搬入から調律シーンまで撮影があるので、もう少しまともな格好したかったけど、ピアノ運送にネクタイ締めるわけにもいかないから(笑)

京都コンサートホールの小ホールは、搬入口からエレベーターで上げて、狭い廊下を延々とステージまでピアノを押して行くので、セッティングしてから調律中は汗がポタポタ。
髪の毛はクシャクシャなのにカメラは回ってるので、その時間の長く感じたこと!(笑)
まぁテレビは撮影した一部分しか使わないからここはカットだね(笑)


リハーサルが始まったので客席で聞いて21時に終了。
トラックは搬入口に留置なので、私とスタッフは宿泊先の国際会館までタクシー。



今日は勤労感謝の日の休日なのでマチネ公演。
9時にホールに入って調律を済ませリハーサル。

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古座川から御大の岡田さんがやってきて客席で話し込んでたら、「収録してるのでお静かに」と怒られた(苦笑)

本番終わってピアノ撮影シーンはいつもの光景。

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これが終わってから搬出して帰路につきます。
来年はラフマニノフ没150年、ホロヴィッツ没120年が重なるので、このピアノとCD75で企画を考えよう!






東京文化会館    11/17

東京文化会館

毎年ツアーの最終回はここと決めているMさんの1年締めくくりコンサート。
これまでいろんなピアノを持ち込んだけれど、今年もCD75を持ち込み。

ここ東京文化会館の小ホールは搬入口が無くて、関係者入口から長い廊下を突っ切って突き当りを右折してすぐのドア幅が5センチ狭いので、ピアノを起こさないと入らない。
何度かスタッフをかき集めて起こして入れた事があるけれど、これだけ持ち込みコンサートが増えるとスタッフの確保もままならず、運送業者依頼することになるので送料が心苦しい。
サブちゃんが元気な頃は全部お任せだったので、亡くなってわかるサブちゃんの偉大さ。
というわけで今回は別業社に依頼して搬入。

リハーサルで圧倒的なCD75のパワーに、録音チームも困って相談に来た(笑)
普通のマイク位置だと針が振り切れて音が割れてしまうと。
やむなくピアノの位置を奥に移動してなんとか解決。

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このピアノだけは別物!全て頭を切り替えないとダメ!
ハウスピアノは下手な人も弾くので、ぶっ叩いても円やか柔らかいが喜ばれる。
この感覚は料理も似ている。甘くしておけば万人が美味しいというから。
巨匠達はそんなピアノを弾かなかった。
マニュアルの一眼レフで撮る景色とスマホで撮る景色が同じである訳がない。

まぁこんな話ができるのも、今日の録音チームは30年も付き合いのある元ビクターチームだからなんだけどね。


今日は広島からベテラン調律師さんがわざわざいらしていて、搬入から見学。
調律から本番までずっと張り付き!
楽屋でずっと話し込んでしまいました(笑)


リハーサルの時に弦が1本切れるアクシデントがあったけど、圧倒的なパワーで音の洪水に満たされて興奮したお客さん達が、終演後にピアノの写真を撮ろうと黒山の人だかり。
コンサートの熱狂はこうでなくてはね。


運送業者に任せて搬出は楽だけど、アーティストの負担が心苦しい。

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搬入口、あと5センチ広げて欲しいなぁ、小池さん。
東京都民からの切なるお願い。



432Hz アコースティックピアノ      11/16

最近432Hz周波数が少しづつ話題になっているが、コンサート用のアコースティックピアノで432Hz(半音の約半分低い)はピアノ持ち込みシステムがないと現実には難しい。
コンサートホールのピアノでここまでピッチを下げるのは、現状復帰は楽器にダメージを与えるのでやるべきではないからだ。
技術的な面から考証すると、古典からロマン派中期にかけてのフォルテピアノのピッチは430Hz位なので、現代の442Hzピッチのピアノで聞くショパンやシューマンはモダンなクラシックだと言える。

私の専門はアメリカから始まった19世紀から20世紀にかけての巨匠時代のピアノ。
この時代のアメリカに於いて、ヨーロッパでは室内楽だったクラシック音楽を3000人規模の大ホールで聞くスタイルに改革された。
しかし当然、音量不足でヨーロッパ製のピアノは全て聞こえず、オーケストラの編成も100人を超える規模が必要となった。

ヨーロッパを離れ、ニューヨークで起業したスタインウェイ達は、強打しても壊れず大音量で鳴るピアノを開発した。
それが1884年に発表した新型ピアノであり、その生産100台目に当たるのが我が1887年のローズウッドスタインウェイなのだ。

それまでのフォルテピアノを一気にモダンピアノに改革したモデルで、以後ほとんどのメーカーの新型も結局このモデルの亜流でしかない。
ピアノ業界も調律師達も新型ピアノにばかり目が行き、改良したとか新機能とか新しい事は良いことだとばかりに過去の楽器を否定し、メーカーの戦略にまんまと乗っかっているが、ピアノの存在定義考えれば新型に改悪すればするほどクラシック音楽とはかけ離れて行く事を忘れてはならない。
新型を作ったなら古典やショパンではなく新曲を演奏すべきだが、まぁモダンクラシックと割り切ればそれも良しとしよう。


話は変わるがエラールを研究すると、その先にスタインウェイが見えてくる。
しかしプレイエルは別だ。
何故ショパンはプレイエルに拘ったのかを知るにはプレイエルを研究するしかない。
それもショパン存命の頃のシングルアクションのプレイエルでないと意味がない。

そう考えていて、ようやく手に入れたのが1843年製、長さ2mのプレイエルで、これは過去にほとんど修復歴のないほとんどオリジナル。
もちろんピッチは430。2年間の修復期間を経て、このプレイエルで再現されたショパンは今までの謎を全て解きあかし、まさにリアルショパンだった。

行き過ぎた現状をを少しでも引き戻す為に試みたのはモダンピアノを432Hz仕様にするプロジェクト。
ただ調律でピッチを半音の約半分430Hzに下げただけでは、ベースの銅巻線は緩んでジンジンノイズが出たり、ミドルの辺りの音は設計不良のような緩んだ音色になり違和感が残るので、全体の張力計算をやり直す必要がある。
サイズはショパン時代の標準である2m前後にしたかったのでスタインウェイのB型も検討したが、弦の張力でしならせたフレームに共鳴させて華やかな音を作り出す設計だから、大幅に張力を下げるとつまらない音になってしまうため、倉庫にあったヤマハのC7に決定!


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コロナ禍でコンサートが減った時期に半年かけて設計変更した432Hz仕様モダンピアノが、初めて300人規模のホールでお披露目となった。
ショパンが生涯最も広いホールで弾いたのが、キャパ300人の「旧サル・プレイエル」だから、広さはここまでがベスト。

本番は客席で聴きました。
当時のプレイエルを少しモダンにした景色が広がる。
ピッチもちょうど良く、心地よくて自然なショパンが広がる。
これよこれこれ。面白いねぇ~。この企画は大成功でした。





高崎でレコーディング    11/14

今日は高崎芸術劇場でチェロとピアノのレコーディング。
朝6時半にピアノ車と機材車の2台で渋谷を出発。

私は本来なら秋田の本番を終えてピアノを搬出し、高崎まで走って泊まり、朝9時にホールで渋谷から今日のレコーディング用のピアノ車と合流して、ピアノを交換する、という悪夢のスケジュールだったけど、スケジュール変更になったのでかなり楽になりました。

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先週から過酷なスケジュールが続きスタッフ一同総出でスケジュールこなしていて、あっちこっちの現場から写メが送られて来ます。
なかでも池袋の野外のコンサートでは、途中で雨が降ってきて観客にレインコートを配って本番続行。
もちろんピアノは1番奥の屋根のあるところなので大丈夫だったけどヒヤヒヤの報告が入ってくる(苦笑)

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今日はコロムビアチームとレコーディング。

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この録音は2日間だけど、明日は無伴奏でピアノは使わないので、ピアノと私の出番は今日だけ。
調律が終わって音決めが終わり、すぐに録音開始。
ここのホールは3年前のオープン時からもう3回目かな?
最新のホールなのでセキュリティが厳しくて、守衛さんにタッチ式のパスを貰わないとどのドアも開きません。
しかも特定のドアしか開かず、他の入口は別のパスなので少々厄介。
まぁ楽屋泥棒もいるので安心と言えば安心だけどね。


順調に録音が終わって19時過ぎにスタッフに来てもらってピアノ車は渋谷に帰り、私は今夜は機材車で秩父泊。
ピアノは使わないけど、明日の夜機材を引き取らねばならず、また高崎に戻って来るなら明日は我が秩父ベースで久しぶりに作業をやって、夕方秩父駅前の祭りの湯に入ってさっぱりしてから高崎に向かうことにしました。





怒涛のスケジュール   11/10

11月に入ってピアノ持ち込みコンサートが更に増えて、スタッフ達はこの10日間、1日何件も掛け持ちでコンサートやテレビ収録から、ピアニストの依頼の結婚式場までピアノを運んで調律して搬出してを繰り返しています。
仕事は大変だけどスタッフ達は責任ある仕事を任されて生き生きしています。

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私は来週から始まるコンサートツアーの為に練習に来るピアニストやスタッフさんと打ち合わせや、楽器の調整で毎日いろんな人達と会ってお疲れモード。
そんな中、7日と13日のコンサートがこちらの都合によりキャンセルする事になったので、少しスケジュールが楽になりました。

今日は早朝から渋谷でピアノ積んで作曲家ピアニストが借りた軽井沢の別荘に行ってきました。

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しばらくここに篭って作曲に専念するらしい。

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