ホテルの朝食で少しまともな物を食べて

レンタカーで大学へ。
ピアノの状態はすこぶる快調。


調整を終えて引き継ぎをして那覇に向かい、レンタカーを返して慌ただしく飛行機に乗りました。

一昨日、旧知の高島さんから突然電話があり、「明後日、王子ホールで、美濃ちゃんのデビュー25周年記念コンサートがあるので、良かったら来てくださ~い」とのことだったので、とりあえず飛行機を1便早めて乗ったけど、この飛行機が遅れて羽田に到着。
どう頑張っても銀座は間に合わないので、やむなく渋谷に帰りました。
デビューした頃、旭川まで行ってレコーディングしたりコンサートで日本中行ったり、あれから25年かぁ…
お祝い言いに行きたかったけど、仕方ないね~残念。
体調があまり良くないので、早朝の羽田まで、初めてタクシーアプリを使ってみました。
前日に予約しておいた時間通りにタクシーは家の前まで来て、羽田に余裕で間に合いました。

那覇に着いてレンタカーでOISTへ。
久しぶりに対面するヴィンテージB型。

良くてきたピアノ格納庫のお陰でピアノの状態は素晴らしい。
自分で言うのもなんだけど(笑)
今日は保守調整なので各部点検。
前回は日帰り沖縄だったからせめて今回は一泊と、作業終了後、ホテルにチェックイン。
リゾート感満載のホテルだけど、コンビニまで車で10分以上。
近所には何もない。
やむなく今回もファミマのおにぎりやパンで腹を満たしてオリオンビール飲んだくれて寝ました。
今日は珍しくホールのピアノの調律。
昼にホールに入り、ピアノ庫でピアノ選びから。
ハンブルグが3台あるので、まずは1番新しいのはさけて、残りの2台のうち1959年製のが断然良いので、これに決定。

1972年にスタインウェイファミリーが会社を売ってしまってからスタインウェイは彷徨える楽器になってしまったけど、この時代のピアノは全然違う。
他のメーカーを全く寄せ付けないピアノだったね。
さて今日は浜野考史ヴァイオリンリサイタル、ピアノはタカヒロ・ホシノです。
フランス在住の浜野さんの久しぶりのコンサート盛会でした。
コンサート終わってピアノ搬出無しで手ぶらで帰るのも久しぶり。楽でいいね(笑)
今日のミッションは、半年ほど前にご連絡頂いた、別荘にあるスタインウェイの見積もり。
なかなか行けなくて、ようやく今回の軽井沢と組んだのですが、同じ長野県でも真ん中に八ヶ岳があるのでとても離れていて大失敗のスケジュールでした。
何年か前に個人の業者さんから購入した戦前のハンブルグスタインウェイO型が、どんな具合なのか見てほしいというご依頼。

アクションはほとんどオリジナルで弦もピンもオリジナル。
どこかの学校にあった廃棄するピアノの外側だけ綺麗にして、とりあえず弾けるようにした楽器。
戦前の2本ペダルのハンブルグスタインウェイは時々お目にかかるけど、スタインウェイの歴史を知らないととんでもなないオーバーホールされているピアノがほとんど。
まず、この時代はニューヨークから主要部品をハンブルグに送って組み立てていたので中身もフレームもニューヨークスタインウェイと同じ。
良心的な業者さんだったのか、この楽器は外側のみしか修理していないので、汎用部品で訳も分からず直された状態ではなくて、ちゃんとスタインウェイの音が出ていた。
とりあえず全弦を交換して、アクションをオリジナルパーツでオーバーホールしたら見違えるようになりそう。
次世代に残してあげたい楽器だけど、今回は見積もりだけなので、この先の事はわかりません。
さて任務を終えて渋谷に戻ります。
軽井沢にある作曲家の別荘のピアノ調律に、スタッフと2人でパジェロで出発。
昨日は広島にいたのに、今日は軽井沢で仕事をしたあと、茅野市まで走ります。
軽井沢ではエイト君二代目に大歓迎されて、


ピアノ2台を調整して、本来なら軽井沢のレストランに行くことになってたんだけど、スケジュールがタイトなので、次に向かいます。
軽井沢駅でスタッフを下ろしてパジェロで茅野市に向かったんだけど、なんとナビの案内する国道299は冬季通行止め!


山を下り別ルートも山の上は全面通行止め!山越えできない!

どんどんガソリンが無くなり、ガソリンスタンドも無い!
ヤバいこの寒さでエンストしたら死ぬ。
山越えを諦めて20号方面に走り中央道近くでやっとスタンド発見してガスを入れて命拾い。
日付が変わりそうな時間に茅野市のホテルに到着、やれやれ。
名古屋で目覚め、新幹線に乗車。
車内後方の席を取ったら、車椅子用の広い空間があってびっくり。

昼頃に広島駅到着。
調律師の長老Sさんが、駅まで車でお迎えに来て頂いて恐縮です。
1時間程で熊野町に到着。まずは受賞のお祝いをして頂きました、感謝ですね~!
そして町民会館へ。
1か月前に納品されたピアノは良い感じでステージに上がっていました。


調整を終えて広島の調律師のS原さんがホテルまで送ってくれて、近くの居酒屋でピアノ技術の話しを肴に呑んで、本日の仕事終了。
ピアノ車は昨日出発し、私は朝の新幹線で出発。
9時に名古屋の愛知県芸術劇場搬入口で待ち合わせ。
今日はNHK大河ドラマ「どうする家康」のイヴェント。
私がピアノのプロデュースをやっていて、録音には製作年代の違う3台のヴィンテージスタインウェイを使用している。
大河とラマは1年間。膨大な数の曲を書くので、放送がはじまっても作曲家の稲本響は軽井沢に籠もって、延々と曲を書き続けています。
今日は、メインテーマをオーケストラと一緒に披露するイヴェントなので、メインテーマのレコーディングに使用したピアノを持ってきました。


調律が終わって、オケとリハーサル前に鰻弁当!

夜は名前忘れたけど名古屋では有名な喫茶店の卵サンド。美味しかった!
豪華なイヴェントが終了してピアノを搬出。
ピアノ車は東京に帰り、私は名古屋駅近のホテルに宿泊、明日は広島だ!
久しぶりに東京にいるので、この期間でピアニストの練習室やサロンの調律のスケジュール入れました。
今日は某ピアニストのサロン。

ヤマハとスタインウェイのフルコンが並んでる練習室は珍しい。
生徒たちもフルコンでレッスンを受けられるのはありがたいね。
調律が終わったら、いつもの飲み会。
これが付いてると調律代がぐっと安くなるといういつものパターン(笑)
しかし東京でこの刺盛りは立派だね。ごちそうさま!
穴吹学園ホールへプレイエルを搬入。

地元のピアノの先生や愛好家たち主催による川口君のコンサート。
高松にプレイエルは初登場とあって先生方も興味津々。


まぁこうやって運ぶシステムがないと、ピリオド楽器奏者もモダンなピアノを弾かされて、思い描いている表現ができなくて可哀想だからね。
終演後、お客さんがステージに上がってピアノを見ても良いかと言うのでOKしたらいつまでも終わらない(笑)

現役の調律師の人も居て、質問された。
「高音のユニズンがズレて聞こえたけど、わざとですか?」
調律がピッタリ合ってないと気になるらしい。
地方の調律師だとコンサートも少ないし、ピアニストも諦めて弾くし、レコーディングなど無くて経験が積めないから仕方ない。
何万台か調律してピッタリ合わせることを覚えたら、音楽を乱すほど狂うのはいけないけど、多少の雑味がある方が音楽的で、調律がピッタリ合ってるほうが不自然だということが分かってくる。そうすればその先が見えて来るでしょう。
まぁ話が長くなるので私の書いた本でも読んで頂いて…
さてピアノ搬出してホテルに戻り、その後は主催者のお誘いで食事会でした、ごちそうさま!
2~3日東京にいても、人と会うスケジュールが沢山入っているので、それはそれで忙しい。
今日もサロンではコンサート、テレビの早朝生番組にピアノ持込など、いろんなスケジュールをスタッフ達はこなしている。
私はデュトロにプレイエルを積んで高松へ。

徳島経由で高松に夜遅く到着。
この三連チャン過酷ツアーも今日が最終日。
私も毎日目が覚めると「ここはどこ?」状態が続いていて、昨夜はやっと自宅で寝られたけど、明け方には猫に起こされて寝不足。
プレイエルも長旅お疲れ様でした。
上野の東京文化会館小ホールは、都内著名ホールで唯一、搬入のリフトに入るドアが5センチ狭くて、ピアノを起こさないと入らない為に、運送業者を頼まなきゃならない。
しかしプレイエルは80鍵で横幅130cm程度なので、このまま入るのではないか?……入った!(笑)
今までこのドア一枚の為に残念な思いをして来たけど今日は痛快!


本番はピアノに群がる聴衆を見れば今日のコンサートが上手く行ったことも一目瞭然。


プレイエルも川口君もお疲れ様!
昨日は終演後、養父市まで走ってとりあえずホールにプレイエルだけ搬入し、すぐ近くのホテルに泊まりました。
多目的とはいえ、ちゃんとホールだったので安心しました
慌ただしくて、昨日は3.11の大震災の日だということをすっかり忘れていましたが、あれから12年も経ったとは。
あの日は忘れもしない「日本橋三井ホール」にピアノを搬入した直後にビル全体が大揺れに揺れて、天井からいろんな物が落ちてきました。
慌ててピアノの下に隠れたましたが、ホールが5階なので揺れが収まらず、死ぬかと思いましたね。
今日は平和な1日でよかった。
リハーサル中に青柳いずみこさんが登場。
そうそう、ここはいずみこさんの地元で、音楽監修を担当しているホールでした。
今日はプレイエルのコンサートだけでなく、モダンピアノとの弾き比べもあるので、ステージにシゲルカワイのフルコンが出ています。
同じ曲を弾いてもピッチが半音の半分高いと、モダンなショパンに聞こえるので面白い。

川口君も昨日から明日まで休みなしの三連チャンコンサートなので大変。


終演後、私は京都駅までピアノ車に送ってもらい、新幹線でとりあえず東京に戻ります。
プレイエルは明日の昼頃までに東京文化会館に到着するように走ります。
早朝に小倉駅までピアノ車に送ってもらい、新幹線で新神戸~西宮と乗り継いで、ギリギリ9時に兵庫県立芸術文化センターに着いた!
ここでは昨日、別のトラックにプレイエルを積んで東京を出発したスタッフと待ち合わせ。
練習室から出してピアノをステージに設置。
調律していたら川口君登場。
リハーサルをしながら位置決め。
ここの小ホールは、サントリーホールを小さくしたようなワインヤードスタイル。
デザインは素敵だけど音が痩せるので難しい。


とりあえず良い位置に設置して客入れ。
本番も無事に終わり、プレイエルを搬出して一路養父市へむかいます。
渡邊智道君の為にピアノを大分に運んだのは2回目。

今回のプログラムは、リスト:ラ・カンパネラから始まり
ラフマニノフ:リラの花
チャイコフスキー=ラフマニノフ:子守歌
ドビュッシー:喜びの島
ラフマニノフ:コレルリの主題による変奏曲など。
決してぶっ叩かないけど良く楽器を鳴らすテクニックが冴える。
私の知り合いの九州在住の人達も絶賛してくれたので良かった。

終演後、楽器を搬出してみんなに搬入口で見送られながら、我々は小倉まで走り、13時頃にホテルに到着。
なんと以前も泊まった事のあるホテルで良かった。
久しぶりの大分。
iichiko総合文化センターに、お初のCD75。
東京からピアノを積んで運転してきたスタッフとホールで合流し、明日の渡邊智道君地元でのリサイタルに向けてピアノを搬入。
この音楽ホールの搬入口は、何故かかなり斜めになっていておまけに高い。
パワーゲートが斜めに捻られるので壊れるのじゃないかと心配なホール。
何年か前にフコク生命チャリティコンサートでも来たね。
今日は搬入して調律後リハーサル。



今夜はホールにトラックは留置。
ホールから歩いて行けるホテルにチェックインして、智道君の案内で地元のディープな居酒屋へ。