東京・春・音楽祭が終わったら、ラ・フォル・ジュルネと、ピアノ運びが続く前の束の間の空白日には、延ばし延ばしになっていた横浜工場を、みんなで片付けました。
昨日は、黒山三滝の432ファミリーの家に泊まって、今朝8時に埼玉の岩殿観音正法寺の境内に432ピアノを持ち込んで奉納演奏。
完全野外なので天気が気になったけど、432特別仕様アコースティックピアノは良く鳴って最後まで安定していました。
晴天に恵まれて無事に奉納演奏を終了。


いろんな現場でピアノの耐久テストのような現場を経験してきたから受けられる仕事。
経験の無い調律師に限って湿度が、温度が、乾燥剤がと言うから笑ってしまうよなとか考えていたら、偉そうに監督椅子に座ってる所をシャメされた!(笑)
4日間の柏崎滞在も今日で終わり。



オープニングでツィメルマンが自分のピアノを運んでレコーディングしたようです。

我々も、また来たいと思えるホールでしたね。
この手前の魚沼市小出郷文化会館はよくレコーディングで使うけど、もう少し足を伸ばして日本海に近いと食事も美味しい。
魚が旨いってレコーディングで滞在する時の結構重要ポイント!

4日間楽しませて頂きました。
もちろん演奏も録音も素晴らしかったのは当然。
最後に恒例の集合写真撮ったけど、例によって情報非公開なのでピンぽけですみません。
おつかれ様!
レコーディング2日目

ホールが用意してくれたピアノ台車。
今回はタカギクラヴィア製のコンパクト台車の試作機を持ってきたので比較するとこの違い!

ピアノ運びは30年以上、7000回を超えるので、蓄積したノウハウは他の誰にも負けません。
油圧の台車でゆっくり降りる逆止弁付きはタカギクラヴィアの実用新案なんだけど、特許でないと何の意味もないね、こうやって真似されてしまう。
運搬車の方はバッチリ特許取ったので、この油圧台車も特許取っておけば良かったなぁ。
レコーディングが終われば毎夜、魚が旨い晩御飯が楽しみな町!
昨日はこんなマグロの頭焼き!今夜は打ち上げも兼ねてちょっと濃いお店へ。

今日から4日間、新潟県の柏崎でチェロとピアノのレコーディング。
今日は13時にピアノを搬入して、リハーサルだけなので気楽。
9時に渋谷を出発して、余裕かと思ってたら関越が渋滞!

20分程遅れたけど無事に到着。
10年程前の中越地震で被害にあった市民会館を建て直したらしいけど、素晴らしいホールです。
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これは楽しみです。
春・音楽祭の最終章は、魔の東京文化会館小ホールに持込。
先日のプレイエルは楽だったけど、今日は私が以前製作した、フルコン起こし機を用意した。
キャタピラのゴブちゃんで普通に運び、文化会館の楽屋正面で下ろして一旦組み立ててから、起こし機をセットして自作油圧フルコン持ち上げ機で起こしてキャスターをセットして完了だけど、工程がいくつもあり、年に数回しか使わないから工程を忘れてしまう。
今日のピアノは悩んだ末、F1を持ってきました。
演奏者が江口君だけならCD75やローズウッドと決めやすいけど、今日はピアニストも複数、かつワーグナーのピアノソロと歌の伴奏!
真逆なセッティングだから、歌伴用におとなしい鳴りの2ndアクションがあるF1に決めたけど、休みなく奏者が入れ替わるので、アクションを交換する時間などなく、それならばと少しおとなしめに整音した1stアクションで通すことにした。
リハーサル聞いてみて、久しぶりのF1は乾いた音色で倍音の百花繚乱ぶりが素晴らしい。
心配していた歌の伴奏の木下さんは、最初戸惑っていたので大屋根を半開にしようかと思ったけど、すぐに慣れ、歌のお二人の声量も素晴らしいので、悩むことなく本番を終えられた。
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さて搬出は手順を思い出したのでスムーズにできました(笑)
この作業を業者に頼むと軽く30万とか言うからね!
こういったイヴェントは限られた予算があり、運賃がそんなにかかったらできないから、頑張って頭使うしかないね。
何年か前の春・音楽祭でこの文化会館のロビーにもフルコンを運んだことがあって、ステージでリハーサルを終えたアーティスト達が休憩の時にロビーでフルコンを見つけて「え~ホールのピアノより断然こっちのほうが良いんだけど~!」と口々に言っていて笑った。
サブちゃんと最後に話しをしたのもこのロビーだった。
搬出に来たサブちゃんがウロウロとロビーを歩いているので、「サブちゃん元気だね~」って声をかけたら、「最近ふらつくんだよ~もうだめだなぁ~」って冗談を言っていたその2日後に倒れて、その後、帰らぬ人となってしまった。
このホールにいるといろんな事を思い出す。
サブちゃんだったら、ここはこの料金でやって!って言ったら無理してきいてくれたけど、もうそんな人は居ないから頑張るしかないなぁ。
調律師達もみんな根性出せよ!
自分で調整したピアノを汗水垂らして運んで、最後まで責任持ってコンサートやってみろ!
こんなやりがいある仕事ないぞ!
今週もスタッフ達は、春音楽祭の搬入や搬出、その他にも某大使館など、私の担当しないところにピアノを運んでいます。


自社で搬入できないところは、京都までピアノを運んで、あとは地元の業者に委託とか、


いろんな方法でコンサートをこなしています。
上野の春音もいよいよ終盤なので少しは楽になるかな。
今日のサロンコンサートは、青柳いずみこさん。
昼公演のゲストは高橋悠治さん

夜公演のゲストは渡邉智道さん。

昼夜でプログラムが違うのでいずみこさんは大変です(笑)
使用ピアノは1887年ローズウッド。
九州や広島からもお客さんが駆けつけてくれて盛会でした。
打ち上げはサロンの隣の居酒屋で。
昨日ホテルで爆睡したお陰で、今日は頭スッキリ。
久しぶりによく寝た。
ホテルをチェックアウトして金沢駅の近くで天ぷら付き海鮮丼を食べて、やっと食に満足。

タクシーでスタジオKに行ってヴィンテージNYスタインウェイB型の調律。

このB型も素晴らしい出来で、この時代のNYスタインウェイを見ると他のメーカーを駆逐したのがわかるね。
ピアノの完成型。
弾いてすぐにこれは凄いと思うし、他のピアノはいらないとさえ思う。
スタジオKの調律を終えて、長町のサロンのGP調律もやって金沢駅に戻り、アントで利き酒セットを呑んで新幹線に乗りました。
いつもなら東京駅にから山手線に乗り換えて渋谷だけど、ふと今頃、上野春音楽祭でうちのスタッフが調律してるはずだな‥と思い出してメールしたら、ちょうど上野に着く頃に調律が終わるようなので、上野で新幹線を降りて車で渋谷に便乗。
今日から4月。
1日はラフマニノフの誕生日。
しかも生誕150年のメモリアルだから今年はラフマニノフピアノの出番が多い。
今日から新年度だから頭を切り替えて頑張らなきゃ!
朝早く新幹線に飛び乗って京都で乗り換え、

阪急の洛西口で降りてベアティホールに入りました。
ここのニューヨークスタインウェイの定期調律です。

ベアティーホールの定期調律が終わったら、電車で京都から金沢に向かいます。
サンダーバードはガラガラでした。

実はスケジュールの組み合わせミスで、金沢の仕事が明後日なので、4月2日は丸一日ぽっかりスケジュールが空いてしまいました。
これ幸いと明日は金沢で1日グッスリ寝ることに。
あまり体調がスッキリしないし寝不足だったのでこれ幸い。
夜に金沢に着いてホテルにチェックイン。
コンビニで食料調達して、さぁ寝るぞ!