
今日だけは、写真をボカさないでくっきり載せますね(苦笑)
裏方なのであまり自分やアーティストの写真を載せないようにしてきたけど、今日は務川君と2人で主役なのでしゃしゃり出ることをご容赦下さい(笑)
春に授賞式が終わり、

原稿の校正やら、昔の写真の提出などいろいろ忙しかったけど、今日の受賞記念コンサートで一段落しました。
この特別賞授賞の知らせを聞いたのが去年の12月。
ちょうど九州でのコンサートが終わって、ピアノを積んだトラックで東京まで戻る車中でした。
広島辺りで携帯に見知らぬ番号から続けて電話。
知らない番号は出ないようにしてるのですが、会社に確認したら「紀尾井ホールから社長の携帯を教えて欲しいと連絡があった」とのこと。
通常コンサートホールから電話の場合はクレームが多い。
ピアノがまだ到着しないとか、調律師が来ないとか…。
イヤな話だと覚悟して再度の電話に出たら、受賞のお知らせでびっくり(笑)
普段から裏方に徹し、SNSや日記には顔写真もボカシ、著名アーティストの仕事や番組は名前を公開せず淡々とこなして来たので、まさか自分が選ばれるとはね。
それにしても、この賞状の文章が素晴らしい!

直接インタビューを受けていないので、情報は著書からだと思うのですが、わずか170文字程度でこれだけの情報を綺麗にまとめるのは凄い文才。
これは素直に嬉しい言葉ですね。
今日の授賞記念コンサートでは、私も登壇してインタビューを受けるので、久しぶりにネクタイにジャケット。
6月19日コンサート以来、今年2回目!

私は話しが長いので、司会者の方に質問形式で話を進行してもらうことにしました。
本番は15分では収まらず7分オーバーしたけれど、田添菜穂子さんの素晴らしい司会のおかげでうまくまとまりました。

この模様はいずれ紀尾井ホールのYouTubeで流れると思います。
いつもはアーティスト専用の楽屋が出演者として用意されていて

ステマネの安斉さんも、今日だけはアーティスト扱いしてくれて何だか照れる(笑)
コンサートは、1843年製のプレイエルと1887年製のローズウッドを持ち込んで並べて、ホールの新しいスタインウェイとの弾き比べ聴き比べもあり、盛りだくさん。

アンコールはローズウッドで弾くトロイメライ。
これには涙する人も多く見かけられ、楽器による表現力の違いが如実に現れて面白いと同時に、務川君のコントロールの巧さが際立った。
フレッシュアーティスト賞に相応しい実力を見せてくれた。
日本は若いアーティストの実力が高くて層が厚くなったね。
この受賞が、後輩の独立系の調律師達も励みになってくれると嬉しい。
気がつけば振り返る年になってしまって、私の習ったNYの先輩方、H.Z..Steinwayさんもみんな亡くなり、私があの頃を知る最後の技術者かも知れない……と気がついて、うるさい奴と思われても、メーカーの利益優先の間違った話ではなく、正しいクラシック音楽のピアノの歴史を伝えて行かなければと再認識した次第です。