嘱託の調律スタッフも総動員で乗り切ってます。

私は今日は都内のスタジオでCMのレコーディング。
MちゃんとK君はクラシックの人なので、平気でピッチを443にしてくださいとの依頼。
しかし都内のレコーディングスタジオのハウスピッチは、ほとんど441で、443まで上げると後が大変。
ピアノはピッチを上げるより下げるほうが大変なので、442で調律。
あとはアーティストを説得(笑)
そもそもスタジオではローズやマッサーのヴィブラホンが440~441なので、ピアノも441にするんだけど、現実にはエアコンが入るとピッチがガンガン上がってオクターブが唸ってくるスタジオが多い。
それも中音域より高音域のほうが目立つので、逆にそれを利用します。
馴れたスタジオなら、朝調律をやって午後にはこのくらいピッチは上がるだろうと予測しながら、中音域と高音域の張力のバランスをとって1日のピッチの上がり下がりを平均化するように努力するのがコツ。
そうすると、たとえぶっ叩くピアニストがきてもそれほど調律は狂わない。
しかしそれによって問題がひとつ。
立ち会いが不必要になるので、もらえるお金が少ない!
下手な奴が調律すると時間が凄くかかるし、またすぐ狂うので、ずっと立ち会いしていなけりゃならない。
しかし『丁寧ねやって頂いて…』と喜ばれ、弁当まで食って立ち会い料金までもらってる!
技術と賃金は比例しない…納得いかんなぁ(笑)