レコーディング 2日目   10/3

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今回のレコーディングで使用している1912年製のスタインウェイ《CD368》は、製造段階からコンサート部の貸し出し専用として作られたピアノです。
一般販売用の楽器とは違って、後に特許を取得した構造を実験的に採用したプロトタイプなので、非常に面白い。
この時代のニューヨークは巨匠時代の真っ只中で、彼らと共に開発したのだから、まさにF1。
その後に市販されるピアノはデ・チューンされた一般車と同じ。
あくまでもまろやかで誰が弾いても綺麗に聞こえる音色なので、作曲家が楽譜に描こうとした奥深い陰影はイコライジングされ、ハーモニーではなく旋律のみが印象にのこる、
そしていわゆる名曲集になってしまうことが多い。
ホールの普通のピアノを使っていたら埋没してしまう低音域の輪郭も、ヴィンテージの楽器だとはっきり表に出てきて音楽全体を支えてくれる。
モニター室で、そんな事を思いながら聴いていました。
今日でシューマンの収録は終わり、明日はラヴェルと武満を録音します。




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