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王子ホール

九州から始まったギルとのツアーもやっと東京に戻ってきました。
今日は13時に銀座の王子ホールに搬入します。
ギル・シャハムがキャパ300人の王子ホールでやると聞いた時には、みんなびっくりしました。やはりチケットは30分で売り切れたとか。

今までも何度か持ち込みを頼まれたことはあるのですが、このホールは王子製紙本社ビルの中にあり、搬入が面倒なので今回が初めて。
正面玄関から入ってお客様が使用するのと同じエレベータを使い、客席を通って、しかもステージ上げまであるので、サブチャン登場です。
13時の搬入が終わった頃に調律に入って、調整開始。
14時には早々、江口君登場。「何でこんなに早いの?」って聞いたら、「え?リハーサル14時半開始だよ?」何とこっちが聞いていたリハーサル開始時間は17時頃。急いで仕上げをやって、14時半江口君個人リハ開始。

今回のツアーはアン・アキコ・マイヤースの神戸国際会館、宮崎から始まって、豊田、静岡と1000~2000人の大ホールが続いていたので、いきなり300人の狭い空間に戸惑う。
天井も低いので音はスカ~ンと抜けない。同じピアノを持ち歩いていると、ホールの音響は一発でわかる。
このようなホールでは、頭を切り替えて、「超一流の音楽を目の前で聴く空間」と思えば実にうらやましい。
我社の松涛サロンはわずかキャパ60人。天井は低いし、音響は殆ど生音。せめてこのくらいの空間があればなぁ・・。

江口君がリハーサルをやっている間に遅いお昼を食べに行って戻ってきたら、江口君が「何だかこの1音だけがやけに音程が下がるんだけど・・」。どれどれ・・と調律し始めたら、嫌な感触・・予想的中。
バーンと嫌な音をたてて、その弦は切れた。
弦の切れる直前は、弦が一瞬細くなるので突然音程がガクッと下がるので判ります。我がコンサート部のピアノは、約2年で全弦交換をするのですが、新品の弦でもたまに切れる事があります。
ともかく、本番まで1時間しかない。数分で切れた弦を交換する。
張り替えた弦はすぐ狂うので、本番からアンコールまで、狂わないように落ち着かせなければならない。
これから本番なので張り替えた弦だけ、高めに調律して、落ち着くのを待つなんて暢気な事も言ってられない。これも、ちょっとしたコツ。

そんなわけで、今日はもう何年ぶりだか忘れたけど、休憩時間にステージに出て、張り替えた弦をチェックする事にした。
いくら休憩時間とはいえ、ステージに出て行くのはちょっと恥ずかしい。よくピアニストはこんなところに出て行けるものだと感心したりしながら、チエックした。予想通り、殆ど下がっていないので、安心した。

ロビーに「本日はタカギクラヴィア(株)所有のピアノを持ち込んで使用しています」と張り紙をしてくれたせいか、後日会社にもピアノの問い合わせが何件かあった。うれしいことだ。
さて、連日のツアーにギルも少し表情が疲れ気味・・で、明日は今回のギルシャハム最終、メインイベントの紀尾井ホールだ。