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大賀ホールの不思議その2 録音にはかかせない温湿度計

いつものように、調律師の朝は早い。通常ホール入りは調律師、エンジニア、アーティストの順なので、前の晩アーティストに、何時から弾きたいかを聞いて、その時間から逆算して、ホール入りを決める。
今日はシマノフスキーから録音したいとの希望なので、昨夜飲み過ぎた頭を、朝から難解なシマちゃんの曲を理解できるように切り替えるため、軽井沢の氷点下7度の道を歩いてホールに向かう。ホールに8時半に入り、ステージの明かりを点けてもらって、いつものようにピアノの近くにセットしてきた温湿度記録計を見てびっくり!19.5度もある!外はマイナス7度なのに。
本番中は22度だったので、一晩暖房を切っても2.5度しか下がらないわけだ。このホールの断熱効果にはびっくり!北海道の人が、東京の家の方が寒い・・。と言ってる意味がわかったような気がします。

レコーディングでは、通常ホールのエアコンを切って録音します。無音の状態で録りたいのと、たとえ静かなエアコンがついていても、空気の流れが気になるためですが、エアコンを切ると、急激にホール内の温度が下がったり、夏は上がったりすることが多いので、ここのようにほとんど温度変化の少ないホールは大いに助かります。
おかげで調律に狂いは殆どないので、今朝は調律は無視して、余った時間で昨日気になった低音の膨らみすぎを目立たなくするために、少し音に輪郭を付ける作業をする事にしました。
レコーディングはコンサートと違って、長い時間同じ状態を保ってくれる環境が理想なので、なかなか魅力的なホールです。