は~るばる来たぜ函館ぇ~(古いか?)。
3/5の夕方、茨城の大洗港からフェリーに乗って、翌6日午後1時過ぎに苫小牧港に上陸!
陸路、室蘭~長万部と250キロ走破して、午後6時、函館に到着しました。
函館では、2台ピアノのチャリティーコンサートを2つやります。
私は、盲学校や養護学校で開かれるコンサートの仕事もよくやるのですが、以前、五島みどりさんのチャリティーコンサートの際には、会場の体育館のグランドピアノは、弦が切れてるわ、鍵盤は戻ってこないわで、悪戦苦闘したにも関わらず、むなしく時間切れ。 素晴らしいヴァイオリンに比べて、心残りなピアノの音色・・・。技術屋として無念な苦い思いを味わった事がありました。
その後、ピアノを持ち込むことを始めてからは、たとえ限られた予算のチャリティーでも、物理的に入るのであれば、可能な限り、フルコンを持っていくようにします。 学校の体育館には、オンボロでもグランドピアノがあれば良い方で、なかにはアップライトしかない事さえありますから、スタインウェイのフルコンが校庭を走って入ってくると、皆びっくりします。(笑)
一昨年、江田玲さんが盲学校でチャリティコンサートをやったときも、あの1887年ローズウッドのホロヴィッツピアノを運びました。
さて、今回の函館のコンサート会場は、エレベーターのサイズが小さく、どうしても小型のピアノしか入りませんでしたが、ちゃんとスタインウェイを運びました。
例の「ピアノの鍵盤部分を下にして倒立させれば、狭いエレベーターでも入るんじゃないか」ということで急遽製作した「ピアノおったて機」。これが予想以上に大活躍&大成功でした!
後から飛行機で駆けつけたスタッフと2人で搬入する予定が、主催者の方々も手伝ってくれたので搬入も楽々。鍵盤を下にして不思議な格好で運ばれていく姿はまるでイナバウアー・・・ということで、ピアノおったて機改め「ピアノ・イナバウアー」と命名することになりました。
2台ピアノコンサートは、500人満員大盛況に終わり、夜はジンギスカンで乾杯。
今日は、函館養護学校に出張コンサートです。以前、東京の盲学校の生徒達を、20人ほどコンサートに招待した際、丁重にお断りの返事が来たことがあって、なぜだろう?と思ったのですが、先方の理由は「夜のコンサートだと、終演が21時を過ぎてしまい、ハンディのある生徒達を夜に帰らせるのは危険だから」ということでした。 こちらも全く気付かなかったとはいえ、よく考えればわかること。なるほど、来たくても来られない人たちの所には、こっちから出かけていこう、ということで、ピアノを持ち込みするようになってからは、こういうフィールドも広がりました。
養護学校の皆さんに見送られて、今回のツアーも無事終了。本当なら、このまま再度250キロ走って、苫小牧まで戻り、23時過ぎのフェリーに乗って帰京する予定だったのですが、同じ道を250キロも戻ることにどうしても抵抗があったので、それはキャンセルし、函館から青函連絡船で青森に渡り、東北道を走って帰ることにしました。 飛行機で駆けつけてくれたスタッフを函館空港まで送り、気楽にトラック一人旅。これで北海道ともしばしお別れ。次回は10月です。 今月末は、熊本にも行くので、まさに文字通り「北は北海道から南は九州まで」になってしまいました。