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横須賀芸術劇場                              7/17

昨日の大渋滞で遅刻の大失態を取り戻すべく、今朝は更に1時間早く渋谷を出発したら、何と7時に着いてしまった!
搬入は9時(笑)…仕方なくガストで2時間朝ご飯。

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ここ横須賀芸劇は何度も来てるけど、超豪華なホールです。
オープン当初に撮影された、まだデビューしてまもないヴァイオリニストT島ちさこちゃんのチョコレートのCMもこの劇場でしたね。
私の携帯待ち受け画面にしている6連弾の画像もここで撮りました。
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さて、長富彩コンチェルトデビューシリーズ。今日からプログラムが変わります。
リストのラ・カンパネラをソロで弾いて、コンチェルトはラプソディ・イン・ブルー。
この巨大な横須賀芸劇大ホールでは、ニューヨークスタインウェイは独壇場です。

良く鳴る楽器は、単に音量が大きいというわけではありません。
ステージの上では良く鳴っているのに、客席には全然音が届かない楽器がよくあります。
ピアニストは満足していても、これは側鳴りしているだけですから、お客さんは「???」となります。
ましてや大オーケストラがバックでは、ピアノはたまにしか聞こえません(笑)

良く鳴る楽器は遠鳴りします。
ピアニシモでさえもホールの隅々まで届くので、音楽的にとても楽しめます。
これはピアノに限らず、特に弦楽器も同じような経験をします。
ただしホールも楽器の一部ですから、全てのホールに当てはまるわけではありません。
だから自分の楽器を信じるしかない弦楽器や管楽器の人達は、楽器に凝るんですよね。


若いアーティストをデビューさせる時、我々は楽器に対する不安や負担を少しでも軽くするために、慣れたピアノを持ち込みます。
せっかく実力があるのに、ホールのピアノが酷くて実力を半分も発揮できず、消えていったアーティストは何人もいます。
ピアノに不安がなければ、あとは度胸だけ(笑)
それはステージを重ねていけば慣れてきます。
ある程度実績を残して名前が知られれば、多少の失敗は愛嬌で済みます(笑)

かのホロビッツでさえ、自分のピアノ、慣れたプログラムのリサイタルですら、本番の時、満員の客席を見て舞台袖から出て行く時に、ステージを指差して「見ろ、あそこは世界一孤独な場所なんだ…」と言ったと聞きました。
しかし全てが終わって、万雷の拍手の中で袖に戻って来る時、苦労は全て吹き飛び、アーティストはまた孤独な練習を始めるのです。

アーティストがステージに慣れてきて、自立できるようになれば、私の仕事は終わりです。
あとは自分で決めて、自由に羽ばたいて欲しいと思います。
そして自分の音楽とピアノに悩んだり、ここぞと言う場面で力が必要になったら、いつでもバックアップしたいと思います。
そんな事を思いながら、この一年で、ぐっと成長した長富彩のピアノコンチェルトを聴きました。

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